【仮面ライダー(初代)】94話「ゲルショッカー首領の正体!!」感想・考察〈無念を散らし荒野を舞うタイフーン〉

ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

東映 1971年

あらすじ

前回より仮面ライダー1号、2号はショッカーライダーNO.1~6の6体に囲まれ臨戦態勢を取っている。

いざ戦闘開始!本物と偽物、荒野に8人のライダーが入り乱れる。

ゲルショッカーのヘリをジャックした滝。そしてショッカーライダーが仮面ライダーに集中している間に藤兵衛が人質を閉じ込めているワゴン車にこっそりと近づく。

隙をついて車を奪い逃走する藤兵衛だが、戦闘員が車にしがみつき抵抗する。

そこへアンチショッカー同盟が駆けつけ加勢。

小暮はライダー集団にガス弾を打ち込み仮面ライダーを援護。

ショッカーライダーが視界不良になっている隙に1号と2号はヘリに飛び乗り、一緒に搭乗していたエイドクガーを捕虜に逃走。

藤兵衛たちも人質の救出に成功する。

6体のショッカーライダーの実力

ショッカーライダーが1体でも厄介、2体でも脅威、それ以上であればそれは弱いものイジメと思えるほどだがゲルショッカーはなんと6体も用意してくる鬼畜っぷり。

1号、2号は励まし合いながら対抗するが数が多いのでなかなかコンビネーションを取ることができない。

その内ジリ貧となり追い込まれていくだろう。このままではまずい…

仮面ライダーと同スペック、そして今まで怪人に放ってきた技を完コピしたショッカーライダー。

だがショッカーライダーは他にも特殊能力を備えており92話「兇悪!にせ仮面ライダー」でNO.1が見せたのは仕込み武器。

今回はそれに加えて披露されたのが「指先から放つミサイル」だ。

ショッカーライダーから「よーし一斉攻撃だ!」という掛け声があったので1号と2号は飛びかかってくると思い構えるがなぜか「退けー!」と退散していく。

不自然な出来事にライダー2人が「えっ!どこいくの?」みたいな感じで顔を見合わせるのがちょっとかわいい!

そしてショッカーライダー6体は1号、2号から距離を取ったところで一斉に指先からミサイルを発射。

仮面ライダーにはない火薬での遠距離攻撃は強力で6体分のミサイルが一斉に仮面ライダーを襲い大爆発する。

なんとか岩陰で凌いだ2人だが同スペックと思っていた6体に自分たちにはない能力が判明したため分が悪い。

人質救出、ヘリは滝がジャックしてデータを回収、アンチショッカー同盟の援護もあり1号と2号は一時撤退を選択する。

狭い空間特性◎?滝の強さ

前回、滝はゲルショッカーに騙されデータを一方的にヘリで奪われそうになる事態となる。

滝はデータを取り戻すためにヘリから垂らされたデータ回収用のロープにぶら下がり必死に抵抗する。

そしてヘリに搭乗している戦闘員を倒してヘリをジャック。ここまでが前回の流れだ。

今回はアンチショッカー同盟の援護もあり、一時撤退する仮面ライダー1号、2号はヘリに飛び乗る。

そしてヘリ内に同乗していたエイドクガーを捕虜としてその場を去る。

なんの問題も無いシーンに見えますが私はそう見えませんでした。

なぜならそもそもエイドクガーは仮面ライダーが飛び乗る前からヘリに戦闘員と同乗していたんですよね?

ということは仮面ライダーがショッカーライダーと戦っている間はヘリをジャックした滝がエイドクガーを抑制していたことになる。

それって凄くないですか?滝の実力は常人でもトップクラスであり、改造人間であっても戦闘員を圧倒するぐらいの実力がある。

だがさすがに幹部怪人となるとどうしてもパワーで劣ってしまう。

なのに今回はヘリの中で仮面ライダーがくるまでの間に運転席をジャックしたままエイドクガーを抑制している。

エイドクガーであれば睡眠粉で眠らせたり、力技で気絶させることも可能だろう。

もしかして滝は狭い空間では無双できる特殊能力でもあるのだろうか?

新必殺「ライダー車輪」習得トレーニング

人質の救出に成功してデータも回収できたがショッカーライダーを倒せたわけではない。

もう一度奴らに襲撃されたら勝てる保証はない。

同スペックで今までの技は完コピされている。そして怪人特有の特殊能力も持ち合わせている。

ならばと藤兵衛は特別トレーニングとして新必殺の習得を提案。

ショッカーライダーには無く、1号、2号が持つ唯一無二の強みは絆とコンビネーション。

2人の合体技であればショッカーライダーに対抗できるかもしれない。

技の名は「ライダー車輪」。

藤兵衛は自分を中心に円を描くようにとにかく速く走るように指示。

そして加速したところで2人同時にジャンプ!これが一体どういう技になるのだろうか?

昔読んだ「ちびくろ・さんぼ」という絵本で「トラが木の周りをぐるぐるぐるぐると回り、バターになりました」という結末があるのだが、ショッカーライダーを囲んで高速で回ることでショッカーライダーを台風の目に閉じ込め混ぜこぜにバッタバターにでもしてしまおうという技だろうか?

データ分析決行前夜

データを回収したは良いものの92話「兇悪!にせ仮面ライダー」で偽のデータ(殺人音波付き)を読み込んだ同盟のコンピュータが壊れてしまったので修理に時間を要している。

修理完了は明朝と素早い対応だがゲルショッカーに猶予を与えてしまうこの時間は油断できない。

データは明日まで同盟アジト壁の金庫にしまい保管することに。

小暮は金庫の見張り、滝は捕虜であるエイドクガーの見張り、藤兵衛、猛、一文字は修行と各々の務めを全うする。

エイドクガーは秘密保持のためか仮死状態となりおとなしいのが逆に不気味である。

不気味な夜更けだが何も起きず淡々と時は流れる。

だが事件は突然発生する。

仮死状態から復帰したエイドクガーは電波を発信してゲルショッカーアジトに現在地を知らせる。

これでゲルショッカーに同盟のアジトがバレてしまう。

これを機にデータ回収を命令されたのが新怪人「ナメクジキノコ」。

ナメクジキノコは45話「怪人ナメクジラのガス爆発作戦」で登場した怪人「ナメクジラ」のように伸縮自在どんな隙間でも通ることができるため小暮が見張りを務める金庫がある部屋に侵入する。

金庫番をする小暮は追憶する。

ゲルショッカーにより殺された妻と娘の写真を眺め「やっと私の長い旅も終わろうとしている」と回想にふける。

…?娘?92話「兇悪!にせ仮面ライダー」では1人息子って言ってなかったけ?

これはどういうことだ。

考えられる理由は2つ。

1つはキャラクターの設定ミス。

もう1つはライダー少年隊を本当の意味で信用していたわけではなかったので警戒して1人息子と嘘をついていたかだ。

仮に家族が生きているならゲルショッカーに狙われないために家族構成を偽る対策として納得できるが、殺された人々の素性を隠す理由が思い浮かばない。

私の想像力不足であり、何か理由があるのかもしれない。

番外として決して茶化しているわけではないが息子が「男の娘」だった可能性だ。

写真では女の子の格好をしていたが本編の画質と写真が古い、そして子供の頃であれば男子が女子と見間違われることも多いので断定はできないが可能性は0ではない。

小暮は家族写真に向かって「お前たち」と念じているので性別までは分からなかった。

かく言う私も小さい頃は兄妹であるにもかかわらず姉弟であると間違われることもしばしば…

女顔なので舐められ同級生からは「お前が怒っても怖くない」とよく言われたもんです。

なので余計に藤兵衛、猛、一文字、滝の男らしさに憧れるというか…かっこいいなと…

話しを戻そう。

そんな小暮の心の声がマジで聞こえたのか「そうだ!お前の長い旅は終わるのだ!」という不気味な声が聞こえる…

えっ?なんで小暮の心の声が聞こえてるの?というツッコミは置いておこう。

ドアの隙間からナメクジキノコが侵入してくる。

ナメクジキノコは小暮に襲い掛かるとなんと憑依してしまう。

小暮の叫びに気づいた滝と千恵が駆けつけ小暮とデータの無事を確認する。

だがすでに憑依された小暮(ナメクジキノコ)は何かを企んでいる。

そして滝と千恵が小暮の元に駆けつけている間にエイドクガーが同盟の見張り3人を眠らせてなんとゲルショッカー戦闘員を憑依させる。

戦闘員も憑依能力を持っているとは…もしかしたらナメクジキノコの部下の戦闘員なので憑依能力が付与されているのかもしれない。

憑依した戦闘員は見張り場に戻った滝の暗殺を試みるがトレーニング後の猛が騒ぎを嗅ぎ付け駆けつけたため暗殺中止。

FBIには運も大事。日本に任務で訪れるFBI捜査官がことごとくショッカーらに暗殺される中、滝は数多のピンチを時には実力で時には今回のような運で乗り越えてきた。

さて…ゲルショッカーにアジトの位置が割れてしまった一同はすぐに同盟のコンピュータルームに向かい準備を整える。

そして明朝ついに首領の正体が明かされる朝が来た…

データ分析決行当日…捻じ曲げられた真実

新しい~朝がきた~

まさに首領の正体を暴くにはおあつらえ向きの良い朝だ。

ドキドキワクワク、また爆発したら嫌だなと思いつつ滝は間髪入れずにコンピュータのスイッチを入れる。

無事データを読み込みデータが出力される。

内容は「ゲルショッカー首領はその位置は北東70度、距離120キロ」。場所は「筑波山の近く」だ。

やったー!ついに首領の潜伏先が!ってなんでやねん!

潜伏先ってなんだ!首領の正体じゃなかったのか!そもそもどんなデータが盗まれたか把握している首領にとって潜伏先なんて目くじら立てるほどの情報じゃないじゃん!

なぜなら支部はたくさんあるので移動すればいいんだから!

しかも座標がアンチショッカー同盟のコンピュータルームからっていう前提がもうおかしい。

緯度経度であれば世界中どこから見ても同じ場所を指しているが、方角・距離だともし別の場所のコンピュータルームでデータを確認していたら全く違う位置を指していることになる。

そして周り!「首領の正体は?このデータ本当に本物?」と疑問符を投げる人はいないのか!?

まあ…そうは言ってもこれ以上の情報はない

一同はすぐに座標の場所に向かうため出発する。

外へ出ると出発を邪魔するように脱走したエイドクガーが待ち構えていた。

滝たちは現場に向かい、猛と一文字は仮面ライダーに変身しエイドクガーと相対する。

エイドクガーは滝に抑制される程度の戦闘力なので仮面ライダー2人を相手にするには役不足。

速攻2号の「ライダーきりもみシュート」で散る。

よく仮面ライダー初代界隈で「技の1号」、「力の2号」なんて例えられますが、登場機会が少ないだけで2号もちゃんと1号の豊富な技を使用できるんですよね。

それにしても2号がライダーきりもみシュート!と叫ぶセリフは珍しいですよね。

そして目的の座標の地へ。そこは何もない荒野だが、多数の大岩が立ち並ぶ。

この中にアジトがあるだろうと踏んだ一同は捜索を行う。戦闘員も警備巡回しているので間違いないだろう。

戦闘員の巡回をたどりアジトを突き止めた一同は中に突入する。

いつものアジトとは違いコンピュータもなく、まるで何かを祀っているような不思議雰囲気だ。

そしてカーテンの向こうにはゲルショッカーのエンブレムと共に首領が出迎える。

正体を暴こうとカーテンを開けるが首領はいない…その代わりショッカーライダー6体が現れる。

そう…あの座標は罠へ誘うための罠だったのだ!

罠は小暮が襲われた時点から始まっており、データを金庫から取り出して安全を確認後に別のデータに差し替えられていたようだ。

仮面ライダーはショッカーライダーと滝たちは退避しながらナメクジキノコを相手にする。

そこで仮面ライダーは特別トレーニングの成果を遺憾なく発揮する。

トレーニングの通り円を描くように全力で走り、そして1号、2号同時にジャンプする。

この後だ…ここからこの技がどんな技であるか気になっていたのだ。

少し分かりにくいが1号と2号は全力で走り円を描くことでその内側に風のエネルギーを発生させている。

そしてジャンプして1号と2号がクロスしたところを中心としてそこに集まった風のエネルギーが竜巻のようにショッカーライダーたちを1点に引きつけ衝突させている。

私の想像だと竜巻は通常逆円錐型をイメージするが、ライダー車輪は円錐型に竜巻を発生させ、その頂点に複数の敵を集めて衝突させる技ではないかと考えている。

この着想を藤兵衛はどこから得るのだろうか…

藤兵衛は68話「死神博士 恐怖の正体?」でもショッカーに認められるほどのトレーナーではある。

しかし作中で思ったよりトレーニングのシーンが出てこないので実力がわかりずらい。

これまでの仮面ライダーの技が藤兵衛考案のものが多いのであればIQが高い1号と2号を指導できる藤兵衛もかなり頭脳明晰である可能性がある。

現に藤兵衛は経営者であり、事業も順調でライダー少年隊の資金も捻出していると考えられる背景からかなりの敏腕であることが伺える。

常人を指導するのとは違い、ライダー車輪なんて超人技は仮面ライダーの能力を正確に把握していなければ考案すらしないだろう。

そして見事ショッカーライダーを全滅させた1号、2号にとってナメクジキノコなど敵ではない!

速攻ダブルライダーキックで撃破。弱い…

エイドクガーとナメクジキノコは戦闘要員というよりかはデータ奪取用の怪人なのでしょうがない。

それにしても1話でショッカーライダー含め8体もの怪人を撃破した仮面ライダー1号、2号の強さは計り知れない。

今回は首領を捕らえ損ねたが首領と戦うための力を底上げできたと考えれば今回の戦いは意義があるものだっただろう。

怪人に憑依された人物は怪人が倒されると一緒に死亡してしまう説「解答編」

今回、ナメクジキノコ及び戦闘員が使用した「憑依能力」は82話「怪人クラゲウルフ 恐怖のラッシュアワー」で「クラゲウルフ」が藤兵衛の親友「中村」に憑依した方法と同じようだ。

この憑依なのだが82話での疑問として考察していた。

考察内容は「憑依された人間は憑依した怪人を倒せば分離するか否か」だ。

82話では最後クラゲウルフが中村を人質とするため憑依を解除して分離したため、クラゲウルフ撃破後に中村が死ぬことはなかった。

その結果を踏まえて私は「分離しないで自分を倒せば中村も死ぬぞと脅せば分離せずとも人質として利用できたのでは?」というような考察をした。

だがその時点では情報が少なく、仮に中村と分離せずにクラゲウルフを撃破しても中村はクラゲウルフと分離され生き残り、クラゲウルフだけ死ぬという可能性も完全には否定はできなかったため結論は出せなかった。

今回は82話と同じ憑依能力、そしてまさに上記で仮定したシチュエーションが訪れたためその謎が明かされる。

その例が同盟に構成員憑依した戦闘員だ。

同盟の構成員はエイドクガーに眠らされた後に憑依されている。つまりは生きてはいるが身体の自由は奪われた状態。

一方、ナメクジキノコに憑依された同盟のリーダー小暮。こちらは小暮を殺した後に身体に憑依している。つまりは憑依は死んだ肉体にも行えることが判明。新事実だが憑依された本人が死亡した後なのでシチュエーションとしては除外。

事実小暮に憑依したナメクジキノコは偽のアジトに乗り込んだ一同に「小暮は死んだ!」と発言している。

そしてここが重要で「アンチショッカー同盟の生き残りは千恵のみだ」とも発言する。

つまりだ…小暮はナメクジキノコに殺されたが、他の同盟構成員は眠らされて憑依されたにすぎない。なのに死んでいるとはどういうことだ?

理由は2つ考えられる。

1つは偽アジトを探す道中にいた戦闘員の中に憑依された同盟構成員が混ざっており、仮面ライダーが倒して進んでいたためその際に死亡したという理由。

もう1つはゲルショッカーの掟であるゲルパー薬(戦闘員は3時間ごとに服用しないと死ぬ)の服用を怠った、もしくはわざと服用させず戦闘員ごと死亡させたかだ。

どちらの理由にせよ「憑依された人物は憑依者が憑依を解除しない限り、憑依状態で憑依者が死亡すると同様に死亡する、その逆も同様に死亡する」と結論付けて間違いないだろう。

82話から疑問だった説は解消されたがアンチショッカー同盟の死には心からお悔やみ申し上げる。

小暮さんをはじめアンチショッカー同盟のみなさん…最初は人質救出のためにデータを渡すことに反対しており、その結果千恵が勝手にデータを一文字たちに預けたにもかかわらず助けに来てくれてありがとう!

この無念はライダー少年隊が晴らす!

ストーリーの転換点と考察

93話でショッカーライダーが殺人音波爆弾から同盟を救ったこと(結果的に)がターニングポイントに…

93話「8人の仮面ライダー」でショッカーライダーは本物と偽物のデータ(殺人音波爆弾)を入れ替えてアンチショッカー同盟を全滅させようと企んでいた。

だが本物だと思っていたデータは同盟がゲルショッカーの裏をかくために用意した偽物のデータであった。

そのためゲルショッカーは逆に自分たちの用意した偽物のデータ(殺人音波爆弾)をなんとかしないと本物を持った運び人に警戒される状況になってしまった。

ショッカーライダーは偽物のデータからアンチショッカー同盟を救うというていで同盟らをコンピュータルームから退避させ、自らデータを起動し爆発させてみせる。

そして本物のデータの運び人である一文字をおびき出すことに成功する。

ショッカーライダーのおかげ?で危機を回避した同盟ではあるが、この音波爆弾の影響で一時的にコンピュータが故障してしまう。

同盟は本物のデータを取り戻したとはいえコンピュータ修理のためゲルショッカーに1日の猶予を与えてしまう結果となった。

その間に小暮はナメクジキノコに憑依されデータは偽物にすり替えられ本物は破棄される。

偽物には首領の嘘の潜伏先データを入れ、仮面ライダーたちを罠にはめる。

結果的には首領の正体も分からず。辛うじてショッカーライダー、怪人は全滅させられたが、千恵以外のアンチショッカー同盟日本支部構成員は全滅してしまう。

今思えば南米のアンチショッカー同盟は運び人に一文字を選ぶほど信用しているなら内容を伝えておけば良かったかも…それか一文字が南米に戻って聞きに行くとかね。

注目の特撮表現

新技?「ライダーダブルジャンプ」表現

ライダージャンプを1号、2号同時に行うことで表現。

この技は初めて登場したような気がするが既出かもしれない…

ライダーダブルキックでも毎回同時にジャンプするのでごっちゃになっているが、ジャンプのみは初めてなような気がする…

ダブルライダー新必殺技「ライダー車輪」表現

仮面ライダー1号、2号が円を描くように疾走する中心にファン?風車?のように高速回転するものを映像に合成することで円の内側に風のエネルギーが発生していることを表現。

そして1号、2号がジャンプした後にショッカーライダー6体の模型は風のエネルギーの中心に集まる。

こうすることでライダー車輪は竜巻のように風のエネルギーで物体を中心に集め衝突させる技であることが視覚的に伝わるように表現されている。

首領の偽の潜伏先の表現

結果偽物の潜伏先でしたが、いかにもラスボスが潜んでいそうな雰囲気を醸し出すために装飾が工夫されている。

そこはカーテンで囲われた部屋であり、その向こうからは様々な色の光が照らし、銀紙でつくられた氷柱のような物体はその光を反射して不気味な雰囲気を醸し出している。

特撮満足度(★で5段階評価)

特撮満足度

アクション:★★★★★

猛烈度:★★★★☆

敵の強さ:★★★★★

ロケーション:★★★☆☆

仕掛け:★★★★☆

第94話の名言・迷言・珍言・失言

1号(本郷猛)「一文字頑張れ!」、2号(一文字隼人)「本郷お前こそ!」

なんだ!?お互いにお互いを頑張ってないと思っていたのか!?

いやいや…この2人ならお互い踏ん張ろうぜ的な意味だろう。

これもし2人にツーカーの絆がなければ続きのセリフとして1号「俺は頑張ってるし!」、2号「俺ほどは頑張ってないだろ?」とか喧嘩になりそうだ。

やっぱり人の言葉尻をつついて争うよりある程度スルーしてフィーリングで会話した方が喧嘩にならないことが多い。

でも考えすぎちゃう人はスルーできないんですよね…

私も心当たりありますが本当に言葉でいちいち傷つかないように訓練すると心、具体的には脳が楽になりますね。

小暮精一郎「ショッカーのために、無惨に殺されたお前たち……。やっと私の長い旅も終わろうとしている」

旧ショッカー時代からその被害者で構成されているアンチショッカー同盟。

その長い旅とはもしかしたら本郷猛より長いかもしれない。

猛が改造される前からショッカーは世界征服を目的に世界中で暗躍していた。

ライダー少年隊のような組織を整備するのにも2年近くを要していると考えれば仮面ライダー無しでゲルショッカーのコンピュータから最重要データを盗めるほど組織にするまでには私では到底想像もできないほどの苦労があったに違いない。

そんな小暮リーダーの言葉の重みは改造人間という立場を背負っている猛や一文字とはまた違った重みを感じる。

今回の作戦で小暮をはじめとした殉職してしまったアンチショッカー同盟日本支部の構成員に代わってライダー少年隊がその無念を晴らしてほしいところだ。

本郷猛「偽物は全部死んだ!」、一文字隼人「偽物は所詮本物の敵ではない!」

くぅ~これが言いたかった!言ってやったぜ!みたいな決め台詞!

私の偽物は生涯現れないだろうからこの名言を発する機会はないだろう。

ものまね芸人とか本物さんにめっちゃ言われそう(笑)

第94話の裏話

作中未使用(に近い?)のショッカーライダー特殊能力

ショッカーライダーは仮面ライダーと同スペック・能力に加え、怪人特有の特殊能力を持っている。

作中を見る限りそれは仕込み武器であるナイフ及び指先から放たれるミサイルを指していると考えていた。

だが「決定版 オール仮面ライダー&全怪人超百科 昭和編 増補改訂」を確認すると個々のNOごとに別の特殊能力があることが判明する。

ショッカーライダーNOごとの特殊能力

・NO.1:口から高熱火炎をはく

・NO.2:毒煙

・NO.3:地上機雷攻撃

・NO.4:地震を誘発

・NO.5:放電

・NO.6:口から溶解液をはく

以上の能力だが作中使用の心当たりがあるものもあった。

NO.2の「毒煙」はライダー少年隊にお年玉をあげる場面で缶ケースに入っていた煙がそうではないかと考えた。

あれを毒煙と捉えることもできるが、本には「毒煙で人間を抹殺」と書いてある。

だがあの煙で隊員が健康被害を訴える仕草はないため、やはりびっくり箱的なただの煙だったと考えられる。

それにNO.2の煙とエイドクガーの睡眠粉が似ているので最初は睡眠粉が入っていたと思っていた。ややこしい…

そして小暮がナメクジキノコに殺された際のバチバチという音と外の落雷は絶望感と憑依の演出だと思っていたがNO.5の「放電能力」だったのかもしれない。

しかしこれは戦闘員が同盟構成員に憑依した時も同様の演出だったので違うかもしれない。

エイドクガーが脱走した際に発生した謎の地震はもしかしたらNO.4の「地震誘発能力」だったかもしれない。

そしてエイドクガーが鎖を脱出できたのもNO.6の「溶解液」のおかげかもしれない。

でも鎖ぐらいなら仮面ライダーと同スペックなショッカーライダーであれば力で引きちぎることができるため、この説は微妙。

NO.3の「地上機雷攻撃」に至ってはこれこそ指先ミサイルであり、別だとするとかぶってるじゃんと思った。普通の機雷なら海中爆弾として機能するけど海中戦はなかったので使用される機会はなかった。

NO.1は登場機会が多かったのだが最後まで「高熱火炎攻撃」はなかった。

こう見るとショッカーライダーは今後仮面ライダーに代わって悪行の限りを尽くす上で様々な環境で活躍できるように固有の能力を持たせていたんだろうなと想像できる。

ロケ地(執筆者の調べ)

・「不明」

次回予告より(第95話「怪人ガラオックスの空とぶ自動車!!」)

次回のゲルショッカーからの刺客は怪人「ガラオックス」。

人喰いカラス」と「雄牛」の特性を持った怪人だ。

悪魔のガス」を出す怪人だが、その効果は全てのものを気球のように空に浮かび上がらせることができる不思議なガスだ。

ガラオックス自身はカラスの特性なので翼がついており、飛行能力はありそうなので空中に相手を浮かび上がらせて自由を奪い、空中で一方的に牛の鋭い角で突進攻撃を加えてダメージを与える戦法を取ってくる可能性が考えられる。

サブタイトルにもある「空とぶ自動車」というキーワード通り、空高く自動車の中で展開される戦闘もあるようだ。

空とぶ表現を特撮表現でどう表現するのか楽しみだ。

今回は激闘の末、またも首領の正体はお預けで振り出しに戻った猛たち。

平和な日常は戻らずゲルショッカーとの戦いは続く。

感想・まとめ

アンチショッカー同盟日本支部は千恵以外全滅…

犠牲が多い割には首領の正体を掴めなかったのは痛手だ。

だが、希望もある。

ライダー少年隊以外でもゲルショッカーに対抗して活動している人々が世界中にいること。

人類がゲルショッカーに怯えるばかりではなく、戦う意志をみせていること。

これこそがゲルショッカーの大きな脅威となるだろう。

ライダー少年隊及び仮面ライダー、そしてそれを束ねる藤兵衛は不安だったに違いない。

なぜならゲルショッカーに対抗できるのは自分たちしかいないと考えていたからだ。

しかし、千恵だけとはいえアンチショッカー同盟とコネクションを持てたので世界中の同盟と協力してゲルショッカーに立ち向かえるのは心強い。

一文字も正月ぐらいはと言っているのでまた南米に戻ってしまうかもしれないが、今回の戦果でゲルショッカー日本支部をまた一歩追い詰めることができただろう。

やはり仲間は多いことに越したことはないですね。本当に安心感が違う…

今回判明したこと

・新技?「ライダーダブルジャンプ」

・ゲルショッカーの怪人は電波を発することでGPSのように機能する

・ダブルライダーの新合体必殺技「ライダー車輪」

・ゲルショッカー戦闘員は気絶した人間に憑依することができる(ナメクジキノコの部下戦闘員だから?)

・怪人及びゲルショッカー戦闘員に憑依された人物は憑依側から分離しない限り撃破すると両者とも死亡してしまう

・アンチショッカー同盟日本支部の構成員は石神千恵以外は殉職

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