【仮面ライダー(初代)】91話「ゲルショッカー恐怖学校へ入学せよ!!」感想・レビュー・考察(ネタバレ有) ライダー少年隊卒→恐怖学校入学

ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

東映 1971年

あらすじ

最近、ライダー少年隊員から届いた合計8羽もの伝書バトの全てに通信文がついていないという奇妙な出来事が多発していた。

通信文を付けられない程の緊急事態があったことを想定してライダー少年隊はユリのリストを頼りに伝書バトの持ち主を調査することに。

このリスト1つ気になる点がある。それは伝書バトの持ち主8人が全員丹沢地区に住んでいるということだ。

調査には好都合だが違和感も抱えつつ丹沢地区に到着した猛と滝の前に突如ゲルショッカーが現れる。

今回、ゲルショッカー戦闘員を束ねるのは新怪人「ムカデタイガー」。

ムカデタイガーが2人を襲撃した理由はただ1つ。

ゲルショッカー内の新たなる組織「ゲルショッカー恐怖学校第1期生」またの名を「少年ゲルショッカー隊」を猛と滝と戦わせるためだ。

そしてなんと少年ゲルショッカー隊員は伝書バトに通信文がなかった丹沢地区のライダー少年隊のメンバー8人だった!

ライダー少年隊総乗っ取り作戦

今回ゲルショッカーの目的は「少年ゲルショッカー隊」を結成すること。

それも65話「怪人昆虫博士とショッカースクール」のショッカースクールのように、その辺の子供たちを適当に誘拐して洗脳しようというわけではない。

ライダー少年隊に所属できるほどの優秀な子供たちを洗脳してライダー少年隊をそっくりそのまま少年ゲルショッカー隊にしてしまおうという作戦だ。

確かに27話「ムカデラス怪人教室」で優秀な子供たちを選抜して洗脳したように教育する上でもある程度優秀な子供たちのほうが吸収も早いのでゲルショッカーにとっても好都合だ。

それと同時にライダー少年隊を解体することもでき一石二鳥だ。

その指揮を任されたのが新怪人「ムカデタイガー」。

ムカデタイガーは「ムカデ」と「トラ」の特性を持っている。

ムカデの特性としては右腕の大きな爪。そして登場音がムカデのカサカサ音。特にムカデである意味はなく、カニでも良さそうな能力だ。

ただ言及もされていないし、戦闘でも使われず、画面にも映し出されていないが、登場前の音声からどうやら地中に潜り移動する能力があるようでそれがムカデの能力ということかもしれない。

そして口から炎を吐く。ライダー少年隊を洗脳した催眠能力も強力だ。

問題はトラの特性だ。トラなだけあってパワーが凄い。

ライダーキックに対してムカデパンチという腕技で仮面ライダーに押し勝ち重症に追い込んでいる。

キックにキックで合わせて押し勝つならまだわかるが、腕の3倍以上の力がある足、それも仮面ライダーのキックにパンチで勝つんだから歴代怪人で最強クラスのパワーを持っていると思われる。

さらに凄いのが耐久力で最終決戦時、仮面ライダーが初戦でライダーキックが跳ね返されたことを受けて編み出した新必殺技「ライダーハンマーキック」を受けても何事もなかったように戦闘を続けている。

新必殺技をもあっさりと耐えられてしまった仮面ライダー。

そして洗脳により滝の上から身投げを命じられる少年ゲルショッカー隊員を止めるために他に手段は選べず、ムカデタイガーとともに滝の上から相打ち覚悟で落ちて撃破に成功する。

それはまるでシャーロックホームズとモリアーティが落ちたライヘンバッハの滝の死闘のようだった…

本当にゲルショッカーが出現してから戦いが激化している。

仮面ライダー死亡説は80話「ゲルショッカー出現! 仮面ライダー最後の日!!」と合わせてこれで2回目だ…そして次回の敵がまた恐ろしい…

家族と正義どちらが大事か

ムカデタイガーのムカデパンチで負傷した猛は民家に助けを求める。

その家には「山辺達治やまのべたつじ」と姉の「山辺由美やまのべゆみ」という住人がおり、達治はライダー少年隊員に在籍しており猛を知っていたため喜んで受け入れてくれる。

兄弟は猛を裏の小屋にかくまうが追手のムカデタイガーにより達治を人質にされてしまう。

達治はさすがはライダー少年隊というべく正義感が強く、猛の居場所を白状しない。

だが由美は弟の命には代えられず猛を裏の小屋にかくまっていることを白状してしまう。

達治の命は助かったがゲルショッカー恐怖学校に入学させるために達治を連れて行かれてしまう。

そして小屋はムカデタイガーに燃やされ全焼。

由美は自分の判断を悔いて泣き崩れる。

そこへ仮面ライダーが現れ由美を励ます。小屋と一緒に焼け死んでしまったと思われた猛だが、実は小屋が炎に包まれる中、小屋の下に地下倉庫を発見して危機を回避していたのだ。

正義より家族を取り、悔いている由美に仮面ライダーは「平和と正義、それ以上に人の命は大切なのだ!」と肯定する。

正義なんて正義と正義でぶつかり合っている戦争にも存在する。平和も人の命があって平穏に安全に暮らしている様を平和という。

その中で一番大切なものを選択した由美を肯定したかったのでしょう。

難しいところですね…達治の正義感も良いけど、後先考えない無鉄砲さもある。

若さゆえの勢いで正義を貫く由美を責める達治の気持ちもわかるが、由美は達治にはない冷静で大人な正義を貫いた。

それを仮面ライダーもとい猛に責められるはずがない。

それでも由美が悔いたのは「どちらも正解の場合がある」からだ。

猛も焼死、弟も連れ去られてしまった由美にとってこの結果は自分にとって誤った選択だと思ってしまったのかもしれない。

でももし、白状しなければ弟は連れ去られる前に殺されていたかもしれない。

幸せなら態度で示すのが人間らしさ、らしさマイナスな洗脳という恐怖

新怪人ムカデタイガー、そして少年ゲルショッカー隊の1期生として操られた丹沢地区のライダー少年隊員。

次に狙うはライダー少年隊本部。

ムカデタイガーは仮面ライダーに任せて本部へ急行する滝。

本部は全員無事。誘拐の対象となるであろうナオキとミツルもいる。

だが雰囲気がおかしい…藤兵衛もナオキ、ミツルは声をかけて反応はするものの声を発しない。

いつも賑やかなレディースも静かすぎる…そもそもチョコが何も食べてない時点でおかしい!

そしてめずらしく気が利く(笑)ナオキが滝にお茶を差し出し、それを滝は一気飲み。

すると痺れ薬が入っていたのか滝はみるみる身体の自由が奪われていく。

なんとすでに少年仮面ライダー隊本部は少年ゲルショッカー隊本部となっており、藤兵衛も少年ゲルショッカー隊の会長として活動をスタートしていた。

その後、滝も操られ隊長となり仮面ライダーに襲い掛かる。

こういう仲間が洗脳された時に怖いのって口数が少なくなるところなんだよね…

もちろん演出上いつも通りに接しているけど実は洗脳されているだとわからないからこその表現なんだけど、なんか…こう…自我とか自意識がない人間って無機質というか機械的な怖さがある。

無関心と機械的もまた違うんですよね…

逆にスターウォーズのC3-POみたいにおしゃべりだとだんだん人間味というか愛着が湧いてくるんですよね…

人間の定義はあるけど、人間らしいの定義は良くも悪くも態度とか雰囲気に現れるんだなと感じましたね。

ゲルショッカー戦闘員は赤ちゃんだった!?恐怖教室とゲルパー薬

ここでは未来の幹部候補生、少年ゲルショッカー隊の授業内容を見ていこう。

今回、少年ゲルショッカー隊員育成の過程でゲルショッカー戦闘員の謎も解明されていく。

授業内容は一部であるが座学として「殺人学科」という授業が確認できる。

そこで物語の序盤で誘拐されていた「ワカ子」が授業の復習として「狙いは1つ、開いてる心臓一突きです」と復唱している。子供たちになんて恐ろしいことを…

そして授業終了の挨拶はゲルショッカーへの忠誠を誓う儀式として「ゲルショッカー児童憲章」を暗唱。

第1条は「地球に悪と混乱を。我らの敵は平和と正義」

正義って必ずしも善ではないし、極端な話し正義に善悪もない。

その上でゲルショッカーがこの憲章で掲げた正義が何かと考えるとしたらおそらく正義と書いて仮面ライダーという意味を孕んでいるように思う。

そしてゲルショッカー首領は平和がお嫌いと見受けられる。

何をもって最近とするかは置いといて、最近物語で悪の立ち位置にいる組織やキャラクターって悪とは名乗ることはなく「その歪んだ正義が結果的に世の中にとって悪だよね」という設定になっていることが多いように感じる。

そんな中、首領はド直球で悪を愛しているようで悪に正義も大義名分もあるか!って感じできれいごとのない悪を遂行している。

混乱も愛しているようだが、これを深読みすれば人類全員に死んでほしくはないというようにも取れる。

つまり首領自身は神の視点から地球を眺め、自分の支配下の中で人間がひたすら混乱しているのを見たいということではないだろうか。

そのためにある程度殺して恐怖心を植え付けるが、あとは殺さず恐怖の支配下のもと悪と混乱を遂行したいのではないだろうか。

憲章を暗唱後は給食の時間。

本日は特別料理ということでゲルショッカーって子供たちの発育に何食べさせるんだろうと興味が湧いたがまさかのミルクのみ!

特別料理がミルクってと拍子抜けだが、どうやら特別なのは料理の味ではなく、中に仕込まれたあるものが特別なもののようだ…

80話「ゲルショッカー出現! 仮面ライダー最後の日!!」でゲルショッカー隊員の掟として裏切りを防止するために3時間おきに服用しなければ死んでしまうという薬が登場する。

それが今回子供たちの食事にも混ぜられた「ゲルパー薬」だ。

これを1度でも服用したあとは一生3時間おきにゲルパー薬を服用しないと死んでしまう身体になってしまう。

ここでちょっと疑問に思ったのですが、もしかして戦闘員って赤ちゃん扱い?ということだ。

なぜなら子供たちの食事だけかもしれないがゲルパー薬はミルクに混ぜて服用させている。

そして昼夜問わず3時間おきに服用。この過程を言い換えれば3時間おきにミルクが必要=生後1年ぐらいの乳幼児では?と連想できるからだ。

ムカデタイガーいわく初回服用だけかもしれないがゲルパー薬服用後1時間は眠るということだがこれもミルクに満足して眠りにつく乳幼児のようだとは思いませんか?

こうなるとゲルショッカーだけではなく、仮面ライダーの登場人物も赤子に例えられることができそうだ。

例えば本郷猛は子供のように無邪気で純粋な心の持ち主と評されるので「大人は赤子の心を失わず」とか。

首領はその生まれ落ちた瞬間から純粋悪だったように「三つ子の魂百まで」もしくは首領自身以外のことを赤子としか見ておらず「赤子の手をひねる」ように支配しているなどなど。

ある意味この争いは赤子同然の残酷で純粋な精神性が巻き起こす戦争のようなものかもしれない。

平和が熟す前に戦争始めたら台無しよ…「赤子(戦争したがり)は泣いても蓋(平和)取るな」ってことだよ…

ゲルショッカー真のホープ

旧ショッカー、ゲルショッカーにとって最強の怪人、そして仮面ライダーを倒せる怪人とは何か。

これだけ負けが続けば常に考えてきたであろう。

個人的には何度も仮面ライダーに勝てるチャンスはあったのにミスをしてきた敵側の慢心だと散々語ってきた。

だがそういったかつてのミスにつけ込まないで純粋に今、仮面ライダーに勝てる怪人を考えるとするなら、もう怪人では無理ではないかと悟ったようだ…

そこでゲルショッカーが生み出したのが「にせ仮面ライダー」。

目には目を歯には歯を仮面ライダーには仮面ライダーを。自身の最大の敵は己の中にいる。

そんな結論至ったかのように生み出された仮面ライダーだ。

相打ちであるものの仮面ライダーを撃破したゲルショッカーはこれを好機として、にせ仮面ライダーを使い何かを企んでいる…

まずはライダー少年隊本部が狙われそうだ…

ストーリーの転換点と考察

ライダー少年隊が選りすぐりの精鋭であること

今回、藤兵衛の発言でライダー少年隊は誰でも入団できるわけではなく「日本中の優秀な少年少女から選抜された隊員である」ことが判明する。

いや違和感あったんですよ…82話「怪人クラゲウルフ 恐怖のラッシュアワー」でナオキとミツル、そして仮面ライダーに助けられた「山崎トオル」という少年が「絶対僕は少年仮面ライダー隊員になるんだって言ってたぜ」と滝が仮面ライダーに言付けしているシーンがある。

いや「言ってたぜ」って志願者なんだから入団できないの?と思っていたのですがまさか優秀であるという条件付きだったとは…

どのくらいの難度でそもそも才能なのかテスト形式で選抜されるのかは不明ですが少年であるうちに夢が叶うと良いけど…

今回はこの選び抜かれた精鋭ということが仇となる。

なぜならなまじ優秀なものだから洗脳してしまえばゲルショッカーは労せずして優秀な人材を確保することができる。

恐怖学校の授業風景を見る限り隊員たちはムカデタイガーに褒められるほど飲み込みが早い。

27話「ムカデラス怪人教室」でも五郎たちが優秀な子供たちとしてショッカーのコンピュータで選抜されていたが、今回のように精鋭な組織の隊員を洗脳してしまえばその手間いらず!あったまいい!

ブラック将軍ってこういうコスパ良くてえぐいことしてきますよね…

急に気が利く場合は注意が必要

ムカデタイガーの煽りを受けて急いで本部に戻る滝。

一応隊員たちの命に別状はない。

ほっとする滝にナオキはお茶を差し出す。

これは時代背景であり、そうしろという強要ではないが昭和のお茶くみ係は女性であることが多かった。

実際に女性隊員がお茶を提案するシーンもある。

だが今回はナオキがお茶を用意してくれている。

ナオキやミツルにとって滝は上司であり、パトロールの労をねぎらう意味でおかしい行動ではないが、申し訳ないがこの気遣いを女性隊員より先にナオキたちのようなわんぱく小学生ができるとはあまり思えない。

思えないからこそ滝も「気が利くな!」と発言したのだと思う。

人の善意を疑うのは心苦しいがこれもゲルショッカー対策組織の宿命だ…

その人に似合わないことをした日は天災(ゲルショッカーの魔の手)がくると思ったほうが良いだろう。

最初から洗脳した隊員にゲルパー薬を飲ませなかったこと

洗脳、仮面ライダーとの実践、そして恐怖学校での授業とあらゆる間をおいてから満を持してゲルパー薬を飲ませようと動くゲルショッカー。

結果、仮面ライダーに阻止されてしまうのだが、そもそも洗脳できた段階で飲ませるタイミングは腐るほどあったのになぜすぐに飲ませなかったのか?

解毒薬があるかは不明だが、1度飲ませてしまえば3時間ごとの服用を求められる縛りがあるのでそれだけで仮面ライダーの動きを封じることができたはずだ。

考えられる理由としては、ゲルパー薬の製造や数量になにか制限があるのではないかと考えられる。

ゲルパー薬の最大の弱点は戦闘員が増えれば増えるほど供給しなければならない量が増えるということだ。

1日24時間で3時間ごとの服用となると1人につき1日7回分も必要になる。

そのため少年ゲルショッカー隊だけではなく、既存の戦闘員にも絶えず供給し続けなければならない。

仮にこの薬の供給を疎かにすると幹部以外のゲルショッカーは一瞬で全滅することになる。

既存の隊員も生かしつつ、少年ゲルショッカー隊に飲ませるとなるとどうしても後回しになってしまい、その結果仮面ライダーに形勢逆転される隙を与えてしまったのだろう。

今回の特撮表現の面白さ

小屋の火災

猛が山辺姉弟にかくまわれた小屋に火をつけて火災を表現。

小屋の中にいた猛の横、そして外でも焚火をすることで小屋全体の火災を表現?

カメラマンも一緒に小屋で撮影していたと考えるとかなり危険な撮影なように思う。

滝の上に立つ少年ゲルショッカー隊の撮影

これはハラハラドキドキとかそんなレベルの撮影ではない。

少年ゲルショッカー隊の子供たちがムカデタイガーの催眠により滝から飛び降りるよう命令されるシーンがある。

最初は滝から離れているが1歩、また1歩と歩を進め滝のギリギリまでくる。

滝下から見ても子供たちの顔が出るぐらいのギリギリの距離まできている。

ロケ地である「山ノ神堰堤」は高さ13メートルの滝。そして設定とはいえ仮面ライダーとムカデタイガーが落下して爆発してしまうほどの高さと考えると子供たちも命がけで撮影していたことがわかる。

子供たちの中で少し足を滑らせている子もおり、流れが緩やかとはいえ危ないなと感じた。

子供だろうと何だろうとリアルを追求した撮影は称賛に値する。だけど今はダメなんだろうな…

これはしょうがないですよね…

新必殺技?「ライダーハンマーキック」

相手の腕を抱えながらジャンプしてハンマーのように振り下ろすように背負い投げした後にライダーキックを放つ技。

特撮満足度(★で5段階評価)

特撮満足度

アクション:★★★★★

高所:★★★★★

火力:★★★★★

水場:★★★☆☆

仕掛け:★★★☆☆

第91話の名言・迷言・珍言・失言

仮面ライダー(本郷猛)「平和と正義…それ以上に人の命は大切なのだ!」

なんか最近思うんですよね…人の命が大切というよりかは同種の命が大切なだけであって、鹿は鹿、アリはアリの命が一番大切なんだと。

アリにとっての平和と正義は人間もしくは天敵がいないことだとしたらもうどれが大切かとかそういう話しじゃないと思うんですよ。

だから仮面ライダーは凄く良いことを言っているだけど、最近しっくりこないというかなんというか。

この言葉通り真っ直ぐに受け止められると良いのですが…

仮面ライダー(本郷猛)「子供たちが口に入れたのはただの粉だ!ゲルパー薬は飲まさん!」

ゲルショッカー恐怖学校での授業後、子供たちへの食事にゲルパー薬を混ぜて食べさせようとするが事前に仮面ライダーが阻止していた時のセリフだ。

仮面ライダーナイスだ!と思いつつ「子供たちが口に入れたのはただの粉だ!」というセリフに若干の恐怖を感じる。

ただの脱脂粉乳だ!」とか「片栗粉だ!」、「小麦粉だ!」、「粉ミルクだ!」ならよいのだが、「ただの粉」ってそっちの方が怖い…逆に何の粉だよと…急いでたんでしょうね(笑)

ロケ地(執筆者の調べ)

・「山ノ神堰堤」

次回予告より(第92話「兇悪!にせ仮面ライダー」)

次回のゲルショッカーからの刺客は怪人「ハエトリバチ」と「にせ仮面ライダー」。

ハエトリバチは「ハエトリグサ」と「」の特性を持つ怪人だ。

ハエトリグサは昆虫などを捕食する食虫植物。そしてその昆虫である蜂が合成した怪人だ。

本来喰うものと喰われるものだが、食虫植物の捕獲力と蜂の殺傷力を合わせたら確かに強そうだ。

捕って刺し、捕って刺しみたいな。

そして次回の最大注目はやはり今回最後に登場した黄色いマフラーの謎の仮面ライダー。

その名も「にせ仮面ライダー」。

ゲルショッカー自身がにせと銘打っているかはわからないがゲルショッカー側をにせと表現するのだとしたら仮面ライダー1号、2号への奇妙なリスペクトが感じられる。

にせというからにはライダー少年隊本部を騙す陽動要員?そしてスペックも気になるところ…

仮面ライダー1号が登場後、物語内で再度仮面ライダーをつくろうと試みたのは2号のみ。

そこから80話ほど重ねたのだから3号、4号と試みて登場してもおかしくはなかったのだが意外にも完全な敵として仮面ライダーが立ちはだかるのは番組的にも初の試みだ。

元々、仮面ライダーも改造人間の1種として人類の敵として開発されていたので仮面ライダーを運用するのはゲルショッカーの悲願ではあったはずだ。

それだけにブラック将軍からホープと期待されている。

本郷猛、一文字隼人を捕まえて洗脳しようなんて動きが何度もありましたが成功したためしがなく、もう一度作ったほうが早くないか?とようやく気づいてくれたんですね!

現在(2024年)の仮面ライダーだったら偽じゃなくて同スペックの別ライダーとして「仮面ライダーホープ」とか名前付きそう。意外とこの名前良くないですか?

そしてライダー少年隊とは別にゲルショッカーの被害者でつくられた「アンチショッカー同盟」なるレジスタンス的組織も登場。

少年・少女だとどうしても武力介入が難しく、戦闘要員が実質猛と滝の2人だけなので心強い仲間になってくれれば良いのだが…

感想・まとめ

仮面ライダーは由美に約束した通り、まさに命に代えて洗脳された子供たちを救い出した。

こんなにも言葉通りに曲げずに実行できる人物がいるだろうか。

命をかけるくらい必死でやるという意味ならいるかもしれない。

命をかけざる負えなかった状況の人ともまた違う。

私が「命に代えても」と約束した上で本当に命をかける状況になったら絶対委縮する自信がある。

だからと言ってみんなに命をかけろとは言わないが発言には責任を持つべきだとは思う。

できもしないことは言うな!言ったのなら意地でも貫き通せ!

なんだかどこかの誰かに言ってやりたくなると思いませんか?

それだけ言葉には責任が孕んでいることを知らない、重きを置かない人が増えているように感じます。

死んでも実行しろとは言わないが無責任な言葉ばかり言う人は苦手だ。

特に堂々と講釈をたれた後に「知らんけど」って保険付ける人が苦手だ。

関西のまくら言葉なのかもしれないが癖になっていますよね。

わからないけど自分なりに考えてみたよ」というニュアンスの知らんけどならまだ分かるんですが、こうだと断言しておいて知らんけどは無責任だと感じてしまう。

そこで「知らんのか~い!」ってツッコめるノリが関西では必要なのかもしれないがノリが悪いとこちらのノリのせいにするのは腹が立つ。

そういう私は責任を持つほどの実力と自信がないためいつも保身に走ってしまう…

仮面ライダーのように言葉に責任を持てるぐらいに人間として成長したいものだ。

今回判明したこと

・ライダー少年隊の隊員は全国で選りすぐられた少年・少女で構成されている

・ゲルショッカー戦闘員の裏切りや情報漏洩防止のために3時間おきに飲まなければ死んでしまう薬の名前が「ゲルパー薬」であることが判明する

・ゲルショッカーには「ゲルショッカー児童憲章」なる少年ゲルショッカー隊専用の掟がある

・新必殺技「ライダーハンマーキック」

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