ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。
あらすじ
「全日本モトクロスチャンピオンレース」。
今大会優勝は前回大会優勝者「風見志郎」かそれとも準優勝者の「吉岡マサル」か、はたまたダークホースの登場かという注目の一戦。
レーサーが位置について一斉にスタートを切る!
久々の大会出場に胸躍らせる藤兵衛。だが他のメンバーの応援する姿が見えない…
今大会は国内最大級のモトクロス大会。そのためデストロンが襲撃してくる可能性を警戒し、安全のためにライダー少年隊員は本部にお留守番。
だが純子は言いつけを破り隊員たちをレース場に連れてきてしまったのだ。
年長者の純子がついていながらと呆れて説教をする藤兵衛だがレースに熱中する隊員たちに煽られ説教も程々に応援に集中する。
だが藤兵衛の予感通り、レース場にはデストロンが影を潜めていた…
集え!レーサー志望者!立花レーシングクラブはいつでも君の挑戦を待ってるぞ!
…と募集をかけて早2年…レーサーは在籍4名、うち幽霊部員1名(滝和也)、行方不明者2名(本郷猛、一文字隼人)、実働1名(風見志郎)…
他の会員は全員女性会員のみでレーサー志望者はゼロ。その他は近所のがきんちょ。
女性会員が多いのは別に藤兵衛の趣味で選んだわけではない。
前作ヒロインの1人「野原ひろみ」が連れてきた女性友人たちがきっかけでなぜか女性会員のみ増加。
当初は藤兵衛の意図しない形で女子大生のたまり場みたいになってしまったが、後にバイクで小旅行などのサークル活動、そして時にはショッカー対策隊として機能していたまさにライダー少年隊員の前身とも言えるクラブだ。
これらの沿革を見てお気づきかと思うがライダー少年隊も含めてレーシングクラブ会員は「圧倒的青年会員不足」。
そのため今作に入って風見志郎という青年メンバーが加入していることは非常に珍しい。
もともと立花レーシングクラブは悪の妨害さえなければ毎大会上位、いや…1、2位を独占できるほどの実力派集団であるが志郎も例にもれずに今大会の前回優勝者であり実績は十分だ。
しかも今回、志郎が割り振られたレーサー番号はV3と同じ「3」と縁起が良い!
こうなると首領が従える悪の軍団さえいなければ藤兵衛は今ごろ世界トップクラスのモトクロスレーストレーナーとして注目されていたに違いない。
なかなか機会に恵まれない優秀な人材っていますよね…
運も実力のうちなんていいますが悪運じゃなぁ…
まあ藤兵衛は世界トップクラスの悪の集団に戦闘トレーナーとして認められ、向かい入れられた実績はありますけど!(【仮面ライダー(初代)】68話「死神博士 恐怖の正体?」参照)。
デストロンを警戒してライダー少年隊員はお留守番させたはずが…
前作では敵の襲撃があろうがなかろうがレースの応援は会員みんなでいくという雰囲気があった。
だが前作の襲撃があったからこそ今回はデストロンの襲撃を警戒して隊員たちには本部の留守番を命じる藤兵衛。
前作は出場メンバーが猛、一文字にプラスして滝もいたので襲撃を受けても怪人との戦闘とメンバーの防衛が同時に行えた。
だが3人が不在の今、危険と分かっている場所にあえてライダー少年隊員を連れていくリスクは避けたいと考えてのことだろう。
というか志郎の意向が強かったのではないかと感じた。
志郎は俺に近づくな、危険だからくるなと「俺に関わるなオーラ」が凄い(純子には特に!初期の猛も「緑川ルリ子」にそんな感じだったな~)。
そして志郎が一番心配?警戒?しているのは純子の暴走だろう。
純子は何かあるたびに居ても立っても居られない性格。
純子って結構主人公タイプみたいなとこあるじゃないですか?主人公って基本周りのいうこと聞かないでしょ?
もし何か事件が発生しようものなら現場にいる限り首を突っ込んでくるに違いないと留守番をさせたのだろう。
志郎は子供隊員たちには優しく、近づくな!とかライダー少年隊は危険だから辞めろ!と突き放すようなことは言わないんですよね…
なので厳密に言うとライダー少年隊は応援に来るなということではなく
子供隊員を連れてくる=もれなく純子が付いてくる
ことを意味するため藤兵衛以外の付き添いを断ったのではと考えられる。
まあそれにね…経験者は語るじゃないけど藤兵衛は所属レーサー以上にレースを悪に妨害されてきた現場を見てるから対策に乗り出すわな…(猛編、一文字編全ての目撃者であるため)
志郎から見た厄介度を不等号で表すと
「デストロン>純子>>>子供隊員」くらい?
地獄部隊とは何か!?の答え合わせ
レースは志郎がトップ。続いて2番手は前回準優勝の吉岡、続く3番手は「田中カズオ」と依然予想通り順位をキープ。
私の勘違いかもしれないですが、前作よりレースが豪華になっていると感じませんか?
出場選手が多く、そのためかレース中の砂ぼこりの勢いに迫力がありスピード感溢れるレースとなっている。
「SUZUKI」のロゴが入ったユニフォームも出場レーサー全員分用意され、レーサー番号もゼッケンではなくバイクの前方に付けるプレート式となっている。
ちなみにレース場にはSUZUKI以外にも1970年代までフジカラーを凌駕するシェアを誇っていたフィルムメーカー「コニカ」の「さくらカラーN100」の宣伝をチラッと確認できます。
私の時代はもうフジカラーだったのでさくらカラーは知らなかった…
その熱狂っぷりに藤兵衛も隊員たちの留守番破りのことなど忘れて双眼鏡で食い入るように志郎の走りに夢中になっている。
シゲルと純子はよりレースが見やすい場所に移り、そこで純子は志郎が通過する際に手を振って応援している。
いや~志郎が生粋のアスリートで良かった!レースに集中していたので純子の存在に気づいていない。
これでいつもの「じゅっじゅっ純子さん!(留守番してたはずがなぜ!?)」が出ていたらバイクが横転してドンガラガッシャンだったかもしれない(笑)
志郎に負けじと後続が追い上げるが次の瞬間!
志郎以外の後続5人、つまり2位~6位の選手がコース上に置かれたストロボスコープのような装置にフラッシュを浴びる。
そしてフラッシュを浴びた選手のバイクは操作不能となってしまう。
操作不能ではあるがエンジントラブルなどはなく、選手たちは「まるでバイクが別の何かに操られているような感覚」に襲われる
そのまま5人を乗せたバイクはコースを外れ別方向へと進む。そして導かれた先はトンネルの中。
トンネルの中に入るとバイクが停止したので5人は降車しトンネルの先に進むとそこは洞窟のような空間だった。
恐る恐る奥に進むと先ほどバイクを狂わせたフラッシュのような光が5人を襲う。
フラッシュの主は怪人「レンズアリ」
5人は「デストロンレーサー地獄部隊」を結成すべくレーサーとしての腕を買われ「改造液」を注射され戦闘員へと改造されてしまう。
かくして一流レーサーで構成された「デストロンレーサー地獄部隊」が結成される。
ほう…戦闘員程度ならわざわざ手術台に縛り付けて改造しなくても「改造液」を注射するだけでインスタント的に改造人間を作り出すことができるのか…
これだけで常人の5倍の力を発揮できるならコスパの良いドーピングですよね。
そういえばデストロンにはゲルショッカー時代にあった機密保持のため3時間以内に「ゲルパー薬」を飲み続けないと死ぬみたいな掟はないのだろうか?
機密保持にはめちゃくちゃ有用だけどコスパが悪いからやめたのかな?
志郎に尋問された戦闘員などは怪人自ら口封じをしていたので捕虜となっても薬の効果が切れて死ぬことで秘密が守られるみたいな対策はしていないようだ。
純子と孔雀の暴走
なんだかレースで競っているよ!という手応えを感じず志郎が後ろを振り返るとなんとトップ集団の姿がない…
ここでチャンスだと放っておくのは二流。
レース中であればライバル、だが事故となれば仲間のピンチと駆けつけるのが一流だ!
志郎は状況を確認するためコースを後戻りする。
もしコースを外れたとすれば怪しいのは分岐点。矢印案内とは逆方向が怪しいと見た志郎はその先を辿る。
このコースの分岐点で少し怖いと感じたのが係員の椅子に係員がいなかったことだ。
本来であればここに係員がいてレーサーが正しいコースを走っているかを確認・案内をするのだろう。
そのため5人のレーサーがコースを外れた時も大会本部に連絡を入れる係として機能するはずだった。
その係員がいないということは事前にデストロンに殺された?と勘ぐってしまう。
ただ椅子を置いていただけかもしれないがバイオレンスを想像してしまい怖くなった。
そして出ました!ここからは「居ても立っても純子」の本領発揮。
レース中の事故は係員に任せておけばよいのに志郎がコースを引き返すのを見るや否や純子も居ても立っても居られなくなり行動を開始。
シゲルと純子は志郎が引き返した方向に向かうとなぜか孔雀に襲われる。
ここは「行川アイランド」の近くなのでそこの孔雀さんかな?
仮にそうだとしたら飼育されている孔雀がこんなにも殺気立っているなんておかしい…
シゲルと純子は困惑しながらも必死で海岸に逃げるとそこにはレンズアリが待ち構えていた。
レンズアリは2人に「俺からは逃げられん」と発言しているが別にレンズアリじゃなくて孔雀から逃げていたんですけど…
…?ということはもしかして孔雀はデストロンの手下なのか?
そしてレンズアリの熱線攻撃の衝撃で気絶した2人はあえなく人質となってしまう。
世界にその名を轟かすレンズアリ(初耳)
5人のレーサーを追った志郎は例のトンネル前でレーサー番号7番のプレートを発見。
このトンネルの奥に彼らがいるに違いないと奥へ進む。そこにはやはりあの変な孔雀がいる。
孔雀にスポットが当たった後、デストロンが志郎の侵入をビデオカメラでとらえていたということは孔雀にカメラが仕掛けられていた、もしくは孔雀はデストロンが作り出したロボットだった?
志郎の侵入を察知したデストロンはゲートを閉じて志郎を洞窟に閉じ込める。
そして首領は早速デストロンレーサー地獄部隊に志郎の処理を任せようと出動させる。
地獄部隊の餌食とするべく志郎を洞窟から解放。志郎が外に出ると行方不明のレーサー5人がバイクで向こう側から走ってくる。
「君たち!」と安堵の表情を浮かべる志郎だがバイク集団はスピードを緩めず志郎に突進してくる。
今作の主人公「風見志郎」は感情豊かですよね!
純子に「俺に近づくな!」と突っぱねたり、純子が案外サバサバしていると「えっ!純子さん!(案外あっさり?)」みたいな反応をみせたり、鉄球特訓の際には「えっ!これが俺に向かってくるの!」みたいな反応をしたりと見ていて楽しいやつだ…
今回の「君たち!」と安堵の表情からのバイクの突進で「ええっ!なんで!」みたいな反応も良い!
本郷猛の場合、役柄もあるけどいつも悲壮感を漂わせていたから志郎の性格は猛と一文字の中間くらいでちょうどいい塩梅だ。
1号、2号を併せ持つ、まさに猛と一文字を足して2で割ったような人物だ。
もしや!?そう感じた志郎はV3に変身。レーサーたちを抑制しようと拘束しマスクとヘルメットを外し顔を覗くとレーサーは薄気味悪い笑みを浮かべていた。
レーサーたちは全員デストロン戦闘員へと姿を変えV3に襲い掛かる。
だがやはり戦闘員程度では束になってもV3の相手にはならない。
V3が全員を海に落とし戦闘を沈静したところでレンズアリが姿を現す。
戦闘員とはいえレーサー仲間を容赦なくボカボカするV3。
だが撃破はせず全員を海に落として沈静化させているところに志郎の優しさを見た!
レンズアリにV3は問う「デストロンの怪人!貴様の名前は!」
レンズアリ「全世界にその名前を轟かせたレンズアリとは俺様のことよ!」
仮面ライダーV3「なに!レンズアリ?(知らん…)」
これは…レンズアリさん滑りましたね…
良かったですね…V3の他に1号と2号がいたらお互いを見合わせて「知ってる?」、「いや知らん…」みたいな空気になっていただろうから…
だが滑ったのは自己紹介だけだ!
レンズアリには万力のように強力な握力を持つ左腕のアームがあり掴んだものは滑らず逃さない!
その自慢のアームでV3の右腕を握りつぶそうと襲い掛かる。
なんとかアームを払い除け距離をとるが今度は目から放たれる熱線攻撃に襲われる。
その昔【仮面ライダー(初代)】35話「殺人女王蟻アリキメデス」で登場した怪人「アリキメデス」の必殺技予想を天才学者「アルキメデス」の名前から連想して「アルキメデスの熱光線」なんて予想したものです。
結局アリキメデスの必殺技は「蟻酸」でしたが、同じアリの特性を持つレンズアリはまさにその予想とピッタリの熱線攻撃を持つ。
一見、レンズアリは隙が無いように思えたがV3のキックであっさり撤退。
なぜ優勢だったレンズアリがすぐに退散したのか…
それは多分…演出上「Oシグナル」と「ハリケーン」の隠された性能を見せるためではないかと感じた。
Oシグナルは周囲の怪人の感知だけだと思っていたが、どうやら2㎞四方ならGPSのように怪人の現在地も把握できるようなのだ。
そしてハリケーンは最高時速600㎞で走ることができる。
この2つを使いこなしV3は猛スピードで撤退するレンズアリを捕捉しながら追跡を続けるとデストロンのアジトを発見!
ハリケーンのスピードを活かして車体ごと突進する技「ハリケーンアタック」でデストロンアジトの入口を粉砕し突入。
「ハリケーンアタック」の発音は「ハリケーンアッタック!」?
余談だがV3がアジトに突入したことでバタつき始めた構成員を見てシゲルは「V3が助けにきたのかも!?」とテンションが高くなるが純子は「おお…そうか…」って感じでテンションが低い。
台本に忠実なのかもしれないがシゲルとテンションを合わせて一緒にうなずいたり、そうかも!と希望に湧いた反応がほしかったな…
勘違いコント勃発!一緒に戦え言うたやろ!
アジトに侵入を許したレンズアリは首領に懇願しV3と再び相対する。
アジトに戻ったレンズアリはデストロンレーサー地獄部隊の不甲斐なさに憤慨する。
だがここで奇妙なことを口走る。
「レーサー地獄部隊には今度は完全な改造手術を施してやる…」
ということは「改造液」のみで改造された地獄部隊の戦闘員は不完全な状態だったということか…
これはなんの布石だろう?怪人化?それとも改造液だけでは通常の戦闘員よりも弱いため「完全体(通常の)の戦闘員」に仕上げるという意味だろうか?
地獄部隊はみな素体が一流レーサーなので運動能力は十分、となるとやはり怪人化か?
V3にとって戦闘員が多少強くなる程度なら影響は少ないが怪人化はちょっと厳しいな…
だがレンズアリだけだと厳しいと判断した首領は新怪人「カミソリヒトデ」を救援に送る。
ここのカミソリヒトデとレンズアリのやり取りが5話「機関銃を持ったヘビ人間!」で起きた怪人「マシンガンスネーク」の勘違いミスを彷彿とさせる。
カミソリヒトデはレンズアリに対して「こいつ(V3)は俺に任せろ!」という。
レンズアリは「嫌だ!」と拒否するがカミソリヒトデは「首領の命令だ!」という。
そこでレンズアリが提案したのが「共闘」だ。お互いの妥協点を見つけたので仲良くV3を倒そう!
…じゃないよ!!なぜ私がこのやり取りに突っ込んでいるか…
カミソリヒトデよ…首領はお前になんて命令した…
デストロン首領「レンズアリと一緒に戦え!」、カミソリヒトデ「わかりました!」
聞きました?首領は「一緒に」って言ってるんですよ?全然わかってない!
カミソリヒトデの命令解釈を要約すると「首領はレンズアリに代わって俺(カミソリヒトデ)にV3を任せると命令した」だ。
こうしてカミソリヒトデは間違った解釈を首領の言葉としてレンズアリに伝えてしまった。
本当にマシンガンスネーク同様に怪人は人の話しを聞かないんだから…あ~首領って人じゃないか(笑)たぶん…あれ?もしかして純子さんも怪人?(笑)
まずあいさつ代わりにとカミソリヒトデはV3に自身の能力を披露する。
カミソリヒトデは船に飛び乗り、船の部品を右腕に装着された大型カミソリでスパスパ切り裂いて見せる。
V3は「まるでカミソリのようだ!」と驚いていたが、視聴者である私から見たら「もう見た…」と既視感を覚える。
その既視感はおそらく7話「ライダーV3 怒りの特訓」で登場した怪人「ナイフアルマジロ」のことだろう。
ナイフアルマジロの腕に装着されたナイフとカミソリヒトデのカミソリはどう違うのか?
ナイフアルマジロはナイフとは別に弾丸鋼鉄球という強力な技があった。
デストロン怪人は特殊能力を2つ以上持っている傾向があるのでカミソリヒトデにもまだ隠された能力があるはずだ。
しかしどんな強力な能力があろうともV3には関係ない!地球の平和を守るため、2体とも倒すのみ!
だがカミソリヒトデにうながされV3が見つめた「流ヶ崎灯台」の上には人質となったシゲルと純子の姿が!
これではV3も手が出せず、レンズアリの熱線攻撃を集中放射され絶体絶命のピンチに陥る…
果たしてV3の運命はいかに!
ストーリーの転換点と考察
ライダー少年隊員たちが留守番の言いつけを守らなかったこと
結果論ですが藤兵衛からして見れば今回の事件発生百発百中で予想通りだっただろう。
純子は年長者としての保護責任を守らずライダー少年隊員たちをレース場に連れてきてしまった。
そして相も変わらずレース中に発生したトラブルに首を突っ込んでしまったのだ。
その結果、シゲルと純子はデストロンの人質として捕まってしまい、V3がデストロンに手が出せない状況となる。
でも純子の気持ちもわかる。
私もこういった融通の利く楽しい先生とか好きでしたから。
例えば私が小学校のころ、校庭に雪が積もったことがある。
生徒が窓の外に注目して集中力が切れてしまった時に先生は「授業中止!外で雪合戦しよう!」と生徒を連れ出してくれた。
その先生は座学も大事だが体験も大事にしてくれる先生だった(中学受験も盛んな現在だと親にとって授業中止はクレーム対象かも?)。
上記のように本当はダメだけどちょっと融通して体験に連れ出してくれる純子のような先生は非常に魅力的だった。
たまに授業を抜け出す快感、しかも先生公認となれば子供たちはもう大喜び!
今思えば学校の先生って教頭先生に注意されることをわかった上で責任を持ってこういうことをしてくれていたな…
教頭先生も立場上は先生を注意するけどこういうことも大事だと分かっているから結局大目に見てくれていた。
藤兵衛も隊員をデストロンの危険から守る責任があるので純子を厳しく説教するが、子供たちがオートレースに興味を持つこと自体は嬉しいだろうから結局みんなと一緒にレースを楽しんでいる。
けじめも大事だけどたまにこういう体験を重視してくれるのは嬉しかったなぁ…
純子ばっかり責めちゃだめですね!
今回の注目特撮表現
レーサーたちのバイクが謎の光線で操作不能となる表現
謎の光線はストロボスコープ?でフラッシュを焚くことで表現。
そしてこのフラッシュを浴びたバイクが誤作動を起こすのだが、この異常事態をバイクに赤いランプを取り付け点滅させることで危険信号のように表現している。
レンズアリ熱光線表現
レンズアリの丸い目は回転扉式になっており、それを回転させる瞬間に奥に仕込んであるストロボスコープ?をフラッシュさせることで熱線攻撃の発射を表現している。
Oシグナル探知表現
今回Oシグナルは怪人が近くにいること(半径2㎞以内)を感知するだけではなく、現在地もGPSのように明確にしてくれることが判明した。
暗い山?谷?に照明の光をユラユラ動かしながら照らすことで怪人の動きに見立てており、その様子はまるでレーダー探知機が怪人を捉えているようだ。
このように表現することでV3のOシグナルが怪人探知機としても機能しているということが可視化され視聴者に伝わるように工夫されている。
ハリケーン加速表現
ハリケーンは最高時速600㎞を誇るV3専用マシン。
ハリケーンのフロントにはタイフーンのように風車の機構が取り付けられており、通常は赤色、200㎞を超えると青色、400㎞を超えると黄色、そして600㎞に達すると再び赤色に戻る。
信号機みたいだ!
風車の色もそうだが今回最もハリケーンが加速していることが分かりやすいのが400㎞時のシーン。
ハリケーンを波打ち際で走らせ激しく水しぶきを立たせることでハリケーンが勢いよく加速している様が表現されている。
V3が火の海(熱線攻撃)で苦しむ表現
レンズアリの熱線攻撃に苦しむV3を表現するためにまずV3があわあわしている前方に炎をユラユラさせた場面を撮影する。
その映像を逆さまに映すことで視聴者がより絶望感を感じるように工夫されている。
特撮満足度(★で5段階評価)
特撮満足度
アクション:★★★☆☆
猛烈度:★★★★☆
敵の強さ:★★★☆☆
ロケーション:★★★★☆
仕掛け:★★★★☆
第9話の名言・迷言・珍言・失言
立花藤兵衛「デストロンが何か計画してるかもしれないじゃないか!危ないからきちゃいけないって!」
考えてみたら応援にきちゃいけない理由がこれって凄いですよね…
「応援は気が散るし恥ずかしいから」とか、「レースは遊びじゃない!」とか、「コーナーを回る時にバイクが横転してくるかもしれないから危ない」とかそういう現実的な理由ならまだしも「デストロンが何か仕掛けてくるかも」で応援を禁止されるっていう団体、考えがもう職業病というか毒されているというか不幸というか宿命というか何というか…
レンズアリ「全世界にその名前を轟かせたレンズアリとは俺様のことよ!」
全世界「知らん」
デストロン首領「レンズアリと一緒に戦え!」、カミソリヒトデ「わかりました!」
カミソリヒトデ「俺に任せろ!」
仮面ライダーV3「どんなデストロンの怪人が現れようとも私は倒す!それが地球の平和を守るものの務めだ!!」
視聴者「カッコイイ!」
カミソリヒトデ「さあ…両手を挙げてもらおうか…」
仮面ライダーV3「右腕なら少し挙げる」
レンズアリ「ライダーV3…よくも俺に恥をかかせてくれたな!」
仮面ライダーV3「自分で滑っただけでは?」
ロケ地(執筆者の調べ)
・「行川アイランド」
・「勝浦灯台」
次回予告より(第10話「ダブル・タイフーンの秘密」)
次回のデストロンからの刺客は怪人「カミソリヒトデ」と引き続き「レンズアリ」が登場。
カミソリヒトデは「ヒトデ」と「カミソリ」の特性を持った怪人だ。
カミソリのように鋭く、ヒトデの形をした身体を回転させてアタックするというまるで忍者の手裏剣のような攻撃と想像していたが右腕がカミソリだったというちょっと拍子抜け感もあるカミソリヒトデ。
だがレンズアリ同様にまだ複数能力を隠しているようにも思える。
今回のラストシーンで心配された「V3は火の海から助かるのだろうか問題」はあっさり予告で解消されて無事が判明するV3。
しかしV3が助かったとしてもシゲルと純子を人質にとられている以上、そうそうデストロンに反撃は仕掛けられない。
だがV3は新しいV3の26の秘密を開眼させ逆転の目を引っさげて舞い戻る!
感想・まとめ
久しぶりのレースに沸き立つ立花レーシングクラブ。
だがいつも頭の片隅にはデストロンがいる。
視聴者も含めてクラブメンバーがまともにレースを拝めるのはいつの日か…
立花レーシングクラブ総出で応援にもいけないご時世なんて辛いですね…
レンズアリとカミソリヒトデは能力以上にマヌケな怪人という印象を受けたのでV3には絶対に負けてほしくない戦いだ。
だが脳筋バカを暴れさすと怖いのも事実…
V3初となる姉弟人質となったシゲルと純子。
シゲルはいつも元気で親分肌。隊員たちをまとめるリーダー的存在だが、中身はまだ小学生。
純子とデストロンに追われている時はしっかりと弟をしており、姉ちゃんにしがみついている。
純子もしっかりとお姉ちゃんしており、しっかりとシゲルを守っている。
最初は年も離れているし結構性格も違うのかなと思っていたが純子もシゲルのように元気、元気!
言いたいことはハッキリ言うし親分というより姉御肌だ。
まあ首を突っ込む割には案外諦めるのも早い純子だが、その点シゲルは前向きでポジティブなのでいいバランスなのかも?
今回判明したこと
・前年の「全日本モトクロスチャンピオンレース」優勝者は風見志郎
・デストロンは注射一本で人間を改造人間にすることができる「改造液」を開発する
・怪人感知装置「Oシグナル」は近くの怪人を感知するだけではなくその動きも探知できる
・「ハリケーン」の最高時速は600㎞であり、フロントにはダイナモのように風車の機構が取り付けられており、通常は赤色、200㎞を超えると青色、400㎞を超えると黄色、そして600㎞に達すると再び赤色に戻るという変化を見せる(意味は不明)
・ハリケーンで体当たりする新技「ハリケーンアタック」
・ライダー少年隊専用ワゴン車には隊員ペンダントのデザインと同じものがプリントされている