ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。
あらすじ
「全日本モトクロスチャンピオンレース」でトラブル勃発!突如出場レーサー5名が行方不明となってしまう。
この異変にいち早く気づいた風見志郎は自身のレースを中断しコースを後戻りし異変の調査を開始する。
行方不明となったレーサーたちはデストロンに誘拐、改造され戦闘員となり「デストロンレーサー地獄部隊」として生まれ変わっていた。
志郎は仮面ライダーV3としてレーサーたちを救うため怪人「レンズアリ」と「カミソリヒトデ」に立ち向かうもシゲルと純子を人質にとられてしまいレンズアリの熱線攻撃で撃退されてしまう。
その頃、藤兵衛たちはレース場から消えたシゲルと純子を探しワゴン車を走らせていた。
だが捜索中、霧により視界不良となり正しい進路を見失ってしまう。
なんとか道を抜けようと進んだ先に家が現れたため、ここで霧が晴れるまで休ませてもらえないかと家主と交渉する。
そこで呼びかけてに応じてくれた家主は顔の半分が火傷でただれており、不気味な笑いを繰り返す老夫だった。
老夫は藤兵衛たちを快く招き入れてくれるが屋内は薄暗く灯りはロウソクのみと老夫同様に薄気味悪い雰囲気だ。
これはなにやらひと波乱ありそうだ…
デストロン真の目的
前回よりデストロンの目的は「デストロンレーサー地獄部隊結成」だと考えていた。
しかし、どうやら真の目的は別にあるようだ…
その目的を成就させるために地獄部隊はある積荷を狙い警察警護が付くトラックを襲撃する。
その積荷こそデストロンの目的であり、羽田から極秘に「原子力村」に運び込まれるという「人工衛星用の核物質」だ。
「原子力村」とは何だろう?と思って調べるとそういう地名の村があるというわけではないようだ。
「原子力村」とは原子力を推進して利益を得ている政府・企業・研究所などの村社会的集団をメディアが皮肉り比喩した言葉のようだ。
そのためあまり良い意味で使われた言葉ではない。
確かに原子力を安全に運用出来たら願ってもないエネルギーなわけだが、原子力というとやはり日本人にとっては拒絶反応を示す物質であることは間違いない。
5話「機関銃を持ったヘビ人間!」でも語られた「原子力に代わる新しいエネルギー理論」というキーワードに秘められているように日本に…いや世界には安全な新しいエネルギー資源が必要であることを訴えている。
さあここで登場する「人工衛星用の核物質」とは一体なんなのか?
人工衛星といえば動力源が太陽光パネルだったりと原子力で動いているという印象がなかった。
だが1960年代から放射性リスクが問題視されるまでは人工衛星に「原子力電池」を搭載している時期があったようだ。
現在、「人工衛星」には「太陽光パネル」が採用されており、「惑星間探査機」では引き続き「原子力電池」を採用しているようだ。
ここでデストロンの目的を簡潔にまとめると「強力なエネルギー燃料を狙っている」ということになる。
とはいえわざわざ「人工衛星用」のものを狙うのには何か理由があるのだろうか?
ショッカー、ゲルショッカーそしてデストロンなど悪の組織が核エネルギーを狙うなんて話しはごまんとあるが今回はどんな悪事に使うつもりなのだろうか…
地下アジトからの脱出!訓練されたスパイキッズ
シゲルと純子を探しワゴン車を走らせる藤兵衛と隊員。
行川一帯を探したが手掛かりなし。まさかデストロンにさらわれたのでは…そんな思いがよぎる中、車を走らせていると霧が立ち込めてくる。
霧の中を進んでいると隊員が道ばたのお地蔵さんを見て、先ほど通った道と同じであることに気がつく。どうやら藤兵衛たちは同じ道をグルグルとさまよっていたようだ。
とりあえず視界の開けた道に出るため慎重に車を走らせていると一行は民家にたどり着く。
霧が晴れるまでと藤兵衛は家の家主に交渉。家主は快く受け入れに応じてくれる。
差別的に聞こえてしまうと申し訳ないのだが、この家主は帽子と服が黒一色、顔の左半分は焼けただれており、親切ではあるが不気味な笑いを繰り返す怪しい老夫であった。
老夫は休憩させてくれるだけではなく、藤兵衛たちを食卓へ通し特別なミルクと食事まで振る舞ってくれることに。
隊員たちは育ち盛りの子供たち。シゲルと純子の捜索でお腹もペコペコなはずだ。子供たちにうながされ藤兵衛も食事を頂くことに。
だがその「特別なミルク」には睡眠薬が盛られており藤兵衛と隊員たちは眠らされてしまう。
やはりこの家と老夫から醸し出されていた怪しさは本物だった…そしてなんと老夫はデストロンの一味であることが判明する。
老夫は眠りに落ちたライダー少年隊をデストロンで改造するために運び出そうとしたその瞬間!隊員たちは一斉に目覚めて老夫に反撃を仕掛ける。
なんとライダー少年隊は睡眠薬で眠らされたフリをしていたのだ!おみごと!
アイコンタクトかサインだったのか隊員たちは以心伝心で見事な連携を見せる。
藤兵衛には「会長~やせ我慢しないで早く食べなよ!」と無邪気な子供を演じて老夫を油断させていたとは…
私も最初は「隊員と言ってもやはり子供、美味しそうな食べ物を前に勧められれば飛びつくか…」と思ってみていたらとんでもない!
「特別なミルク(睡眠薬入り)」を飲んだ際にちゃんと味の異変に気がつき吐き出している。
しかもそれが睡眠薬であることを認識しており、その流れでデストロンの意図をくみ取りしっかりと狸寝入りし、逆にデストロンをハメることに成功する。
前作での子供隊員はせいぜい通信係か自転車での捜索係とあくまで子供たちができる範囲での活動にとどまっていた。
だが今作はその範囲を超え、敵と相対した時や潜入・脱出なども想定した訓練を受けているようだ。まさか猛や一文字、滝や志郎が使いそうな狸寝入りまで器用に使いこなすとは…
滝隊長…見ていますか…あなたの後輩は立派な隊員として成長していますよ…
隊員たちは自前のワイヤーを取り出し老夫の腕を拘束。シゲルと純子の場所を聞き出そうと尋問する。
老夫を追い詰めたかに思えたが老夫とは思えない力で振り払われる。
それもその筈、その老夫の正体は怪人「レンズアリ」だったのだ!
レンズアリは正体を現すなり床の開閉スイッチを押し、藤兵衛たちを床下の牢屋に落し監禁する。
ライダー少年隊アジト脱出編と同時進行であの男も?
ライダー少年隊は牢屋に落とされピンチに陥る。
隊員たちは不安で泣き出すが、藤兵衛は諦めずに脱出するため隊員たちを鼓舞し「デストロン地下アジト脱出作戦」を敢行する。
ちょうどそこへ最後のプレゼントにとライダー少年隊のヘルメットを返しにきてくれる戦闘員あり。
隊員たちは戦闘員が牢屋に背を向けた瞬間を狙い、全員で飛びかかり羽交い締めにする。そして牢屋の鍵を奪取し解錠に成功する。
わざわざ冥土の土産にとライダー少年隊のヘルメットを返還してくれる戦闘員。
その油断っぷりから背を向けた瞬間に牢屋の向こうから羽交い締めにされ、しかも鍵を奪取される。
そして最後は少年の頭突き程度の威力を腹部に受けて気絶してしまう。なんて情けない…
それほど隊員たちのタックルが訓練により磨かれていたのか、もしくはヘルメットの硬さとタックルの威力が乗算されたのか。実は腹部ではなく局部に命中したことで効果は抜群だ!だったのか…
とにかく強いぞライダー少年隊!
牢屋を抜けアジトの廊下を進むライダー少年隊。
戦闘員の気配に気づき身を隠すが隊員の靴が脱げて廊下に放置されてしまう。
このままでは戦闘員に見つかってしまうと肝を冷やしたが別の戦闘員の呼び出しにより隊員たちがいる方向から遠ざかっていく。
そしてなんとこれは偶然ではなく変装した志郎による援護だったようだ。
どうやら志郎はレンズアリからの猛攻を脱した後、アジトに潜入していたようだ。
だが志郎はマスクを外し隊員に目配せをした後その場を立ち去ってしまう。
危機から脱した隊員たちはさらにアジトを進むと戦闘員に遭遇!
警報器を鳴らされそうになるが隊員たちが寸前でペンダントを手裏剣にしてそれを阻止、増援も駆けつけるがビー玉を投げつけ撃退する。
そして通気口を見つけた藤兵衛たちは入口のネジを靴に仕込んだマイナスドライバーで取り外し通気口を通り、アジト外へと脱出する。
そしてそこに広がる荒野には十字架に縛られたシゲルと純子の姿があった!
ライダー少年隊の隊員ってこんなに訓練されているの!?と驚愕の連続。
睡眠薬に気がつく、ワイヤーで確実に腕を拘束、ペンダントを手裏剣として戦闘員の手首を正確に狙い警報を妨害。
ビー玉で戦闘員を撃退し、仕込みマイナスドライバーで通気口の入口を取り外すなど、まるで優秀なスパイのように慣れた動きを見せる。
特に睡眠薬の違和感に気づくこととペンダント手裏剣は見事なもので訓練の成果を実戦でそのまま即実行できるのが凄い。
前作でライダー少年隊は全国で選ばれた精鋭たちであることが明言されている。
だが入隊条件が曖昧だったり、活躍範囲が子供の範疇を超えなかったことから精鋭であることがいまいちピンとこなかった。
だが今回の「普通の子供の範疇を超えた活躍」を見て、やはり彼らは選抜されている精鋭たちなのだと感じた。
ビー玉が武器ってなんか子供らしくて良いですね。持っていても武器として見られないのにちゃんと武器として実戦でも使えるという丁度いい装備品だと思う。
ただビー玉は使い方によってはまきびし、狩猟用パチンコで発射してぶつけるなど余裕で凶器になり、ガラス製でもあることから子供たちが危ないマネをしなかったか心配だ。
かつて【仮面ライダー(初代)】68話「死神博士 恐怖の正体?」でライダーキックをマネする全国の子供たちに向けてその危険性を啓発する回があったが、今回の方が気軽にマネしやすいだけに反響はあったのだろうか?
でもワクワクしますよね?ライダー少年隊7つ道具的な!「ライダー少年隊セット」とか需要ありそう!(当時は)
人間還元、恨みも還元の一流レーサー
レンズアリの熱線を集中放射され撃破されたかに思えた志郎だったが、志郎を撃破した!というデストロンの油断を逆手にとってアジトに潜入していたようだ。
志郎がアジトに潜入した目的は改造されたレーサーたちを元に戻すための「人間還元液」を手に入れること。
デストロンを倒すことも目的だが、まずは還元液入手を優先するため変装してひっそりと潜入する。
薬品倉庫から還元液とついでにトラックから強奪された人工衛星用核物質を取り戻す(核物質のことよく知ってたな…)。
志郎はここでちょっとミスを侵す。
それは薬品倉庫から還元液を持ち去る際に扉を閉めずに去っていることだ。
そのため他の戦闘員に気絶した倉庫番と薬品庫の開放を発見され警報を鳴らされてしまう。
どうせなら倉庫内に倉庫番を隠し、ドアを閉めて去っていれば異変に気づかれずに藤兵衛たちも安全に脱出することができたかもしれない(藤兵衛たちはそれでも無事脱出)。
それともわざと警報を鳴らして戦闘員を誘導することで藤兵衛たちをアシストした?そんなにうまくいくかな?
その頃、アジトを脱出した藤兵衛たちは十字架に縛られたシゲルと純子を見つける。
だがその向こうからは松明を持ったデストロン構成員とレンズアリ、カミソリヒトデが姿を現す。
火炙りの刑に処されそうになる2人を助けるために急いで駆け寄ろうとする隊員たち。だがデストロンはバイクに乗ったレーサー地獄部隊を放ち藤兵衛たちを襲う。
そして藤兵衛たちに激突しようかという瞬間、レーサーはみなUターンする。
なぜだ!?とデストロンに動揺が広がる中、1人のレーサーが構成員から松明を奪い処刑を阻止。
どうやら地獄部隊は人間還元液で元の一流レーサーに戻っていたようだ。
ということは松明を奪ったレーサーの正体は…そう…風見志郎だ!
志郎は還元液入手後、地獄部隊となったレーサーたちを元の人間に戻す。
そしてレーサーたちはデストロンの虚をつくために地獄部隊を装い待機しており、号令と同時に裏切ってみせたのだ!
かくしてシゲルと純子を助けた志郎は仲間たちの避難をレーサーたちに託しV3へと変身する。
危険を危険信号ではね返す!紅のレッドランプ!
場所は移りあの因縁の港での決戦。
前回と同様にレンズアリの熱線に苦戦するV3だがここで新たな力に覚醒する。
それがV3の26の秘密の6つ目「レッドランプパワー」だ。
これはV3のベルト「ダブルタイフーン」の中央にあるランプが光出すとV3の力が倍増されるというもの。
だが今回メインとなる能力はそこではなく、レッドランプパワーの作用でレンズアリの熱線を反射できるということ。
これにより反射した熱線がレンズアリを襲い、視界をさえぎる。
そして隙が出来たレンズアリめがけて新必殺技「V3きりもみキック」を放ち撃破。
この熱線反射シーンのV3がカッコイイ!
熱線を受けても効かねえよ…と言わんばかりに淡々と歩きながらレンズアリに迫るその姿はまさに「無敵歩き」。
このシーンを観ることで前回V3が熱線攻撃の集中放射から助かったのもこのレッドランプパワーが無意識で発動していたからだとわかる。
しかし、まだ戦いは終わっていない…続けてカミソリヒトデが登場。
V3はカミソリヒトデの必殺武器であるカミソリ腕を無効化しようと切断する。
だがヒトデの特性である再生能力により何度切断してもカミソリは生え変わる。
そしてカミソリヒトデはもう1つの能力である「発火する泡」をまき散らしてV3の接近を許さない。
だがV3もカミソリヒトデの動きに慣れてきたのか、それともレッドランプパワーの賜物なのか徐々に追い込みV3きりもみキックで撃破する。
事件解決後、エピローグでライダー少年隊は行川アイランドのフラミンゴショーを楽しむ。
だがいつの間にか志郎の姿がないことに気がつく純子。
このシーンの前、つまりデストロンを倒したV3に純子は「ありがとう…V3」と発言。
そしてこのシーンでは「そういえば志郎さんどこいっちゃったのかしら?」と発言している。
毎回思うが純子の発言はV3と志郎は別人だと思っての発言なのか、それとも同一人物と知っての発言なのかよくわからない。
今回、志郎はレーサーたちに隊員たちの避難を任せている最中に変身していたので避難しながらチラッと目線を志郎に向ければ志郎がV3であることはバレバレだ。
前作の「仮面ライダーの正体は一般人(隊員にも)に秘密である」という設定を本作はどう扱いたいのだろう?
ストーリーの転換点と考察
レンズアリの変装
これは勝敗に直接関係ないが、デストロンはライダー少年隊を捕らえ損ねた、正確には捕らえたが眠らせて(無抵抗で)捕らえることに失敗している。
その結果、アジト脱出を許している。
私はこの失敗の要員がレンズアリの変装にあると考えた。
変装が自由なら何もホラー映画に出てきそうな怪しい老夫に変装しなくてもいいじゃないか…
気の良さそうな主人に変装しておけばライダー少年隊が警戒心を抱くこともなく、睡眠薬の罠にもハマっていたかもしれない。
わざわざ不信感を抱くような風貌をしたためにライダー少年隊の警戒心が高まり、罠にハマらなかったのだと思う。
それともレンズアリとして改造された素体があの老夫の姿だったのだろうか?
それなら余計改造人間の特技で変装したほうが良かったかも…
レッドランプパワーの覚醒
「レッドランプパワー」が覚醒することでレンズアリの熱線攻撃を無力化。
その結果レンズアリを比較的楽に倒すことができ、次のカミソリヒトデ戦に体力を温存することができた。
レンズアリとカミソリヒトデがやはり一緒に戦わなかったこと
これは前回から再三申し上げた通り、首領の「一緒に戦え」という命令を無視した結果の敗北だ。
だがこの2体は8話「危しV3! 迫る電気ノコギリの恐怖」の「ナイフアルマジロ」と「ノコギリトカゲ」のような仲違いではない。
むしろ仲良しで武器でハイタッチしたり、同じポーズを取ったり、レンズアリが撃破された際にはカミソリヒトデが「レンズアリの仇は必ず取る!」と言えるほどの仲だ。
なのに一緒に戦わなかったとなると仲違いより厄介だ。
なぜなら私情で救援しなかったのではなく、単純に「一緒に戦え」という命令を理解していなかったことになるからだ。
首領…これからは脳改造も慎重にね…
注目の特撮表現
お地蔵さん形監視カメラ
実は藤兵衛たちが目印としていたお地蔵さんはデストロンの監視カメラだったのだ。
このシーンはお地蔵さんの模型の目の部分から光を点滅させることで、ただのお地蔵さんではなく機械(監視カメラ)であること、そして藤兵衛たちに怪しい視線を向けているということを表現している。
レンズアリの登場表現
藤兵衛たちが訪れた民家の老夫の正体はレンズアリだった。
このシーンは強烈なフラッシュを焚きながらレースカーテン越しに老夫とレンズアリを交互に映すことでホラー感が増した登場表現となっている。
ライダー少年隊のひみつ道具
ライダー少年隊員はひみつ道具として「ワイヤー」、「ビー玉」、「マイナスドライバー」を常備している。
「ワイヤー」、「ビー玉」等はポケットに常備しているようだが、「マイナスドライバー」は靴底のかかとに仕込んであり、出っ張りを引き抜くと取り出すことができる。
V3の26の秘密「レッドランプパワー」の表現
V3の26の秘密「レッドランプパワー」でレンズアリの熱線攻撃を反射するシーンがある。
このシーンはタイフーンの中央にあるレッドランプが点滅、そして通常時にはないキラキラした装飾をVの字に散りばめることでレッドランプのパワーもしくは熱線攻撃が反射している様を表現している。
ちなみにレッドランプで反射した熱線がレンズアリを襲うのだが、その反射ダメージをレンズアリの静止画の目の部分から花火を焚くことで表現している。
カミソリヒトデの再生能力表現
カミソリヒトデは再生能力を持つ。そのためV3が何度もカミソリ腕を引きちぎっても次々と生えてくる。
この再生の流れはカミソリヒトデが切断された腕を振ることを合図に別撮りしている切断された腕からカミソリが飛び出すシーンを挿入することで表現している。
新必殺技「V3きりもみキック」表現
仮面ライダー1号、2号の必殺技で「ライダーきりもみシュート」という相手をきりもみのようにひねりながら投げる技がある。
「V3きりもみキック」はその逆で自身の身体をひねらせながらジャンプし、その回転力をキックに乗せてキックを放つ必殺技だ。
特撮満足度(★で5段階評価)
特撮満足度
アクション:★★★★☆
猛烈度:★★★☆☆
敵の強さ:★★☆☆☆
ロケーション:★★★☆☆
仕掛け:★★★★☆
第10話の名言・迷言・珍言・失言
ライダー少年隊員「ミルクを飲んだ後、変な味がしたからすぐ吐き出しちまったよ!」
思いっきり飲んでたけどね…
ライダー少年隊員「僕たちは出動する時、いつも乾パンやチョコレートをポケットに入れとくんだ!」
あばら家の主人(レンズアリ)に言い放ったセリフだが、これだけだと何のこと?という感じでしょう。
要は「僕たちが出された食事に食いついたのは演技だ…なぜなら常に非常食を常備している我々が食い物にがっつくはずがないのだ!」ということが言いたいのだろう。
でも実は「乾パンもチョコも飽きてたから助かる!」とか思ってたりして(笑)
カミソリヒトデ「お前たちの行動は最初から隠しカメラでお見通しだ!」
えっ!?志郎による倉庫襲撃は察知できてなかったのに!?
だけどなぜ志郎(変装)の動きだけ見通せなかったのだろう?
もしかしてアジトの廊下で藤兵衛たちに声をかけなかったのは隠しカメラを警戒して?
ということは隊員たちの動きに注意を向けさせて、自身へ監視の目が向かないように仕向けたのも志郎ということになる。
味方が危険に陥る可能性があるのに志郎はしたたかだな…
風見志郎「悪は長続きせん!」
マジでリアルでこれが実践できたらどんなに良い事か…
確かに悪は長続きしないけど巨悪は長続きするんだよなぁ~権力関係とか…
風見志郎「一流のレーサーたちは還元液の注射で元通りの身体に戻った!」
志郎はモトクロスレーサーたちを「レーサーたち」ではなく「一流のレーサーたち」と発言しており、彼らへのリスペクトが感じられる。
ロケ地(執筆者の調べ)
・「行川アイランド」
次回予告より(第11話「悪魔の爪がV3をねらう!!」)
次回のデストロンからの刺客は怪人「ピッケルシャーク」と怪人「ドリルモグラ」。
ピッケルシャークは「サメ」と「ピッケル」の特性を持った怪人。
ドリルモグラは「モグラ」と「ドリル」の特性を持った怪人だ。
ピッケルシャークはサメの歯のように鋭いピッケル、ドリルモグラはモグラのように地中を掘り進むことができるドリルと非常に相性・イメージにピッタリの特性となっている。
大海原を舞台にピッケルシャークと水上競争を展開するということは次回は主にピッケルシャークとの攻防、そしてその次にドリルモグラ戦と2部構成のようだ。
2体1と激闘が続くV3だが自身の能力もドンドン覚醒し力をつけてきたV3はさらなる強敵と相対しても遅れを取らないはずだ。
がんばれ!V3!!
感想・まとめ
今回はライダー少年隊員の実力を垣間見える回でした。
事件解決の直接的なきっかけにはならなかったが、これからの活躍を期待させる実力を見せてくれました。
速攻ワイヤーで腕を拘束したり、相手の手首を正確に狙ってペンダント手裏剣を放つなど瞬発力が高く、志郎も改造人間でなければ不覚を取るであろうレベルの実力だ。
藤兵衛の言う「普段の訓練」というのがどれだけ実戦的でレベルが高いものかがわかりますね。
でも精神は子供らしく「牢屋だ!どうしよ!牢屋だ!会長…うえ~ん!」とかわいいもんだ。
シリーズを通して特訓の成果というのは基本仮面ライダー(主人公)のための言葉を指すことが多いが、その周辺が特訓・訓練の成果で活躍しているところを見るとこれからどんな活躍が観れるのか楽しみになりますよね!
こうなると藤兵衛たちとは別に捕まっていたシゲルと純子も訓練で培った成果でアジトからの脱出劇を見せて欲しかったところ。
それは今後に期待かな?
今回判明したこと
・ライダー少年隊員は飲食に混入された薬品などの違和感を舌で感じ取ることができる
・ライダー少年隊員は「ワイヤー」、「ビー玉」、「仕込みマイナスドライバー」、「乾パン」もしくは「チョコレート」を常備している
・普段ライダー少年隊員は上記を活かした訓練を行っている
・V3の26の秘密の6つ目「レッドランプパワー」はV3の力を倍増させたり、赤外線を反射させることができる
・V3の新必殺技「V3きりもみキック」