本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。
第15話「逆襲サボテグロン」感想・考察
ジェットブーツでも履いているのか!?驚愕の多段ジャンプ!
14話「魔人サボテグロンの襲来」最後でサボテグロンにメキシコの花めがけて投げられた仮面ライダー。
今回どのように回避するのか。それともそのまま激突し爆発するが仮面ライダーの装甲で耐えるのか。
どちらにせよ何か手だてがないと物語が終わってしまう。どうなるんだろう?そう思いながら今回視聴していました。
投げられたわけですから無理やりにでも空中で体勢を変えるしか方法はないと思っていたのですが否。
なんと空中で体勢を変えるどころか足場もないのにジャンプして回避したのです!
これはどうなっているんだ!?ブーツにジェットエンジンでも搭載しているのか。
しかし、仮面ライダー2号の性能的にはそういった能力もない。
それともメキシコの花に当たる直前、手なり足なりが地面に接地した瞬間の足場を利用して回避したか。
しかし、カメラのカットでは頭から突っ込んでいってからの頭を起こし、そのまま空中に浮遊してバク転したのでそれは考えにくい。
解せん…
柔道一直線
夢の中でショッカーに改造手術を受けた時を思い出す一文字。
本郷猛のように頭脳明晰とは語られなかったが、一文字も運動神経は抜群のため仮面ライダーに選ばれたようだ。
運動の中でも特に柔道六段、空手は五段の実力者。
これは一文字役の「佐々木剛」氏の出世作「柔道一直線」のイメージからの設定か。
この時期は「空手バカ一代」が流行ったり、次の話しでプロレスラーが出てくるように格闘技ブームもあり、強い男=武道をたしなむ男というイメージもあり強いヒーローの特技として設定されたのではないだろうか。
仮面ライダー殺しの仮面ライダー
一文字隼人はもともと本郷ライダーを倒すために造られた仮面ライダー。
ショッカーは今までの敗戦から目には目を歯には歯を仮面ライダーには仮面ライダーをと考えたのだろう。
仮面ライダー殺しの仮面ライダーを本郷猛にぶつけるつもりだったようだ。
ところがその策略までも猛に阻止され、改造手術で仮面ライダーとなってしまったものの洗脳手術は免れ、猛に救出される。
ショッカーも懲りない。敗戦から学ぶなら身体の改造の前に洗脳手術を完了させておくべきだった。
それで猛の時も失敗したんだから…まあ2度もないと思って油断していたんだろうなぁ~
声が出せないは矛盾!?
捕虜となった戦闘員を尋問しても応じないのは一文字いわく改造人間は情報漏洩を防ぐために声を出せないように改造されているとのこと。
しかし、猛が戦闘員を締めて情報を吐かせていたり、今回もアジトの入り口で「通行証は?」と言っていたりと声を発しているような気がするが…
一部アジト外での作戦を行う戦闘員の声帯だけ潰しているのだろうか?
史郎の無粋だが的を射た感性
史郎は一言余計だが、わりと的を射たことを言う。言わば正論野郎。その割には小心者。
若い女性にデレデレする滝に「甘ったれてんの所帯持ち!」とか今回は3人おてんば娘が一緒に捕虜の見張りをしてくれるというのに「パーの女の子でもいないよりましだ…」と発言している。
一見悪口のように聞こえるが、確かに滝は所帯持ちながら隙あらば他の女性に甘えようとするし、3人娘は爆弾魔をバイクで追っかけたり、一文字が仮面ライダーに変身しても特に驚かない。マリは一文字の脅しにも動じずスリルを楽しんでいる。言葉は悪いがこの子たち神経がないのかと思ってしまうのも無理はない。
感性があるからこそ史郎は敏感でビビりなのかもしれません。
藤兵衛は史郎には能力がないから改造されてもせいぜい「掃除用の改造人間」だと評するがこちらのほうが辛辣なような気もする。
まあ史郎のようにお調子者で無害なビビりが改造されても悪いことはできないだろうという信頼関係の表れでもあるのかもしれない。
しかし、サボテグロンの襲撃で3人娘より真っ先に気絶する史郎は確かに頼りなく見えますね。
ショッカーは人手不足
捕虜を幹部のサボテグロンが自ら救出に訪れる。
普段であれば見捨てるところを「Z作戦計画」に人数が必要だから救出にきたというのだ。
確かに幹部自ら1人の下っ端のために救出にくるなんて悪の組織だと考えにくい。
悪の組織だったらそのへんから適正者誘拐してきて改造すれば1人ぐらいなんとかなりそうだが、改造手術にもお金がかかるのだろう。
仮面ライダーにことごとく資金源を断ち切られているし苦しいのだろう。
コバンザメ滝
滝は2度目のアジト潜入のさいにショッカーの車体の下にコバンザメのように張り付いて身を隠してショッカーの目をあざむいてみせた。
それにしてもショッカーの車に乗っていた人物は誰だったのだろうか?普通の戦闘員ではなく、身なりは小綺麗なのでお偉いさんか?それとも戦闘員ではなく諜報員のような別部隊か。
ちなみにショッカーの通行証はおにぎり型のコースターのようなものにショッカーのマークが描かれているもの。偽装できそうだしグッズにできそう!
戦闘員のイーーー!
ショッカーの戦闘員の装いで有名なのはマスク。それともう1つ「イーーー!」という高い鳴き声。
今までも戦闘員は幹部の部隊にあわせて「キーーー!」とか「アーーー!」と言っていたがやはり有名なものは「イーーー!」という掛け声。
Z作戦計画
「Z作戦計画」の概要は日本有数のダム「佐久間ダム」の破壊を起点とし「天竜市」の機能が停止。その混乱に乗じて天竜市を乗っ取ろうという作戦だ。
天竜市は現在浜松市に合併し存在していない。
人口は廃止直前には人口2万人ほどと小さな市となっていた。
小さい市だがここを橋頭堡(きょうほうと)として日本全土にショッカーの拠点を広げるというものだ。
橋頭堡は初めて聞く言葉だが簡単に説明すると「上陸作戦のとき、上陸地点に確保し、その後の作戦の足場とする拠点」のことを言うそうだ。
FBIも未調査!?ショッカーの階級制
滝は戦闘員を倒し変装してZ作戦の会議に潜入する。しかし、変装がばれてしまう。
理由は作戦会議に出席できるのは上級戦闘員だけだったのに滝は下級戦闘員の格好で参加してしまったためばれてしまった。
滝が倒した戦闘員の中には赤が入った服装の上級戦闘員がいたはず。FBIの情報にショッカーは服装で階級があることを把握していれば、ばれずにすんだのに…
戦闘員同士の「イーーー!」という挨拶は迷いなくできていたのになぜ…
FBIは戦闘員の掛け声の情報は手に入れていたようだ(笑)
サボテグロンの意地
サボテグロンは最後意地で特攻を試みる。
メキシコでの輝かしい戦績、それを日本で砕かれたサボテグロンに後はない。
失敗はショッカーでは死を意味する。生き恥を晒すぐらいなら最後自爆でも何でも仮面ライダーを仕留め、ショッカーにその名を残すことを選んだサボテグロン。
メキシコにいたわりには特攻魂を持つサボテグロン。
他の幹部と違いジタバタせず潔く、自らの失敗を自らの命で払拭しようとしている。
今までの幹部で一番知性があり、洗脳さえなければ…惜しい才能だ。
ストーリーの転換点と考察
仮面ライダー2号の改造手術
仮面ライダー2号はもともと仮面ライダー1号を倒すためにつくられた。
しかし、洗脳手術を受ける前に猛に助けられ、それによりショッカーの脅威がまた1人増え、ショッカーの別計画を追う機会を猛に与える結果となってしまう。
もしショッカーが猛の時の失敗を反省して身体手術からではなく、洗脳手術から始めていたら…
猛に救出されても身体強化を施していない状態であれば脅威にならなかっただろうし、そもそも洗脳を解くのが難しい(それができたら戦闘員を倒す前に救えたはず)。
仮に全ての手術が完了していたのなら、洗脳により2号は1号を襲い強敵となっていたことだろう。
メキシコの花のプレゼント
メキシコの花で一文字、藤兵衛の爆死を狙ったサボテグロン。
しかし、方法が悪かった。
一文字の部屋がわかっているのであれば、部屋ごとメキシコの花で爆発させる。
藤兵衛に至っては爆発を確認するため店先に戦闘員まで配置したのであれば藤兵衛が出てきたところにメキシコの花を投げ込んでやれば良かったものを…
考えられる理由は1つ。人目につきたくないからだろう。
爆発騒動を起こせば他の人がかけつける。投げ入れたら目撃される。
自発的に作動させ爆発させることでショッカーに目が向かないようしたかったのだろう。
しかし、ここで多少戦闘員を犠牲にしてでもリスクを取らないと仮面ライダーは倒すことはできない。
普段は下級戦闘員を駒としか思っていないのに意外にショッカーは保守的であくまでまだ世間には認知されたくない模様。
ちなみに滝のもとへはプレゼント届かず。あの3人許さんとサボテグロンに言わせたのに滝さんは仲間はずれ。それとも滝の潜伏先はわからないようにしているのか。さすがFBI(藤兵衛は住所知ってたけど)。
今回の特撮表現の面白さ
建物からジャンプで脱出表現
火薬庫からジャンプで温室のビニール部分を突き破り脱出するさい、ビニールを突き破る表現をプチプチの梱包材の中を仮面ライダーにジャンプさせて表現している。
ハトサブレ爆発
火薬庫が爆発するさいに「高原竜」の模型を爆発させていたがハトサブレが爆発しているように見えた。
特撮満足度(★で5段階評価)
アクション:★★★☆☆
高所:★★☆☆☆
火力:★★★★☆
水場:★☆☆☆☆
仕掛け:★★★☆☆
第15話の裏話
一文字のバイクシーン
一文字隼人役の「佐々木剛」氏は撮影初期にはバイクの免許を持っていなかったのでバイクに乗っているシーンはトラックの上にあるバイクにまたがってトラックを走らせて運転しているように見せている。
確かに映像のバイクは傾いているのでトラックの上で片足を付いてるんだろうなと思う。言われなければわからないので工夫が素晴らしい。これぞ特撮!
ロケ地(執筆者の調べ)
・「伊豆シャボテン動物公園」
・「伊豆コスモランド」
次回予告より(第16話「悪魔のレスラーピラザウルス」)
次回のショッカーからの刺客は「怪人ピラザウルス」。
「ピラニア」と「ザウルス」ということは「恐竜」か。
ピラニアといえば「アマゾン川」に生息することで有名な魚で牙が鋭く噛まれると大怪我につながるほど。
興奮時は群れで水面が盛り上がるほどの勢いで獲物に食らいつくという獰猛さを発揮する。
大きい魚ではないが歯はギザギザしていて鮫と同じぐらいの強面である。
ピラザウルスはプロレスラー「草鹿昇」にピラニアの特性を合成している。
プロレスラーのホールド力で獲物を逃がさず、その鋭い牙で噛まれた日にはアマゾン川に引きずりこまれた獲物のように暴れ、そして死していくことだろう。
そしてそのピラザウルスを操るのは女性幹部「マヤ」。
10話「よみがえるコブラ男」でコブラ男を従えていた女性幹部で生物学者の「綾小路律子」のような幹部なのだろうか。
まとめ
・仮面ライダー(一文字隼人)は空中で多段ジャンプが可能
・一文字はスポーツ万能、特に柔道は六段、空手は五段の実力
・一文字は元々猛を倒すためにつくられた仮面ライダー
・一文字はショッカーに洗脳手術を受ける前に猛に助けられた
・マリは勘が良く、ノーヒントで一文字の部屋を特定した
・マリは都合よく記憶を思い出す
・藤兵衛のことをひろみは「マスター」、史郎は「会長」、滝は「おやっさん」と呼ぶ
・マリはフェンシング技術で下級戦闘員をけん制するぐらいには強い
・一文字は仮面ライダーという素性をあまり隠す気はない
・ショッカーには情報漏洩を防ぐために声を出せないように改造された戦闘員がいる
・ショッカーは人手不足のため捕虜になった戦闘員を幹部自ら救出することもある
・ショッカーアジトへ入る場合は通行証(おにぎり型のコースターにショッカーマーク)が必要
・滝は車体下に張り付いたり、吊橋の下に隠れるなどピッチ力が強い
・戦闘員がマスクになったので他の人が変装しやすくなった
・ショッカーの作戦会議には上級戦闘員以上が参加できる