【仮面ライダーV3】21話「生きていたダブルライダー」感想・考察〈四国民眠眠作戦〉

ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

あらすじ

前回より藤兵衛、純子、健一の姉を人質に取られたV3はギロチンザウルスの要求を飲み、ギロチン処刑にかけられる最中だった。

だが、V3にも分かっていた…こんな要求を飲んでも自分が殺されればみんなも殺される…

死ねない!その思いとは裏腹に打つ手がないままギロチンザウルスのギロチンが迫る。

するとV3の持つメダルから懐かしい声が響く。

そう…カメバズーカと共に太平洋に散ったと思われていたダブルライダーの声だ!

ダブルライダーはV3に腕をクロスさせV3の26の秘密「細胞強化装置」を働かせることを指示。

V3が腕をクロスすると細胞は硬質化しギロチンザウルスのギロチンを跳ね返すことに成功する。

さあ!ここから反撃開始だ!

贈り物はダブルライダーのお守り

藤兵衛、純子、健一の姉を人質の取られてしまったV3はギロチンザウルスの要求を飲み自らの首を差し出す。

だが、それは苦し紛れの時間稼ぎであり、要求を受け入れても自身(V3)が死ねば3人も殺されるに決まっている。

しかしこの窮地を脱する手段はなく、万事休すに思われたV3の脳内に懐かしい声が響く。

その声はどうやらホテル奥道後で受け取った謎の小包に入っていたメダルから発せられているようだ。

声の主はダブルライダー!やはり生きていたのだ!

そしてダブルライダーによるレッスン開始!

ダブルライダーいわく腕をクロスすることでV3の26の秘密である「細胞強化装置」が働くというのだ。

指示通りV3は腕をクロスさせギロチンザウルスの攻撃をガードするとギロチンを弾き返すことができ、その刃はボロボロとなる。

特撮ユートピア

生きていてくれて良かった!アドバイスありがとう!ダブルライダー!

…と思う一方でメダルじゃなくてライダー同士で可能な電子頭脳通信じゃダメなんですか?とも思ってしまう。

もちろんこの「ライダーメダル」は通信だけではなく、他に隠された能力があるから志郎に送ったのだろうが、通信は電子頭脳でもよくない?

もしくはそもそも私の認識が間違っており、デストロンに3人の通信は聞こえていないことを考慮すると、この時メダルから直接音声が出ているわけではなく、電子頭脳で通信しているけど、演出上メダルの中心を点滅させたカットを入れたほうが今ダブルライダーと通信してるよということを視覚的に伝えやすかったからかもしれない。

処刑をまぬがれたV3は反撃を開始。だが人質は依然デストロンの手にある。

ギロチンザウルスは3人を突き落とすよう命令するがそこへシゲルと健一が駆けつけパチンコで戦闘員を牽制し突き落としを許さない。

敵が怯んだ隙を見てV3は戦闘員を蹴散らし3人の救出に成功する。

凄いぞ少年仮面ライダー隊!

特撮ユートピア

これにはV3もシゲルと健一に「よくやった!」と賛辞を送る。

大人3人が捕まっている中で勇気を振り絞り、シゲルと健一は工場に駆けつけ、V3そして3人を救った。

本当によくやった!

仲間のフリをした仲間

その頃、深沢はデストロンアジトの一室に閉じ込められていた。

どうやら怪人「ドクバリグモ」の「コントロールヴィルス」の効果が切れたのか正気に戻っており、デストロンに必死に反抗している。

そして自分がV3をおびき寄せるための道具として生かされていると知ると、このままデストロンに使われるぐらいなら自殺を選ぶと言い放つ。

だがそれを許さないドクトル・Gは「人工重力装置」を起動し深沢がいる部屋の重力を10倍にすることで深沢の動きを封じたのだ!

特撮ユートピア

深沢の体格からして仮に60㎏だとすれば、重力装置が働いた部屋での体重は10倍の600㎏ということになる。

地球の重力が1Gとすると深沢は10Gを受けているわけだが、研究によると人間はトレーニング程度なら3~4G程度までは耐えられるようだが、6G以上になると脳まで血液がいかず酸欠になってしまうそうだ。

訓練を受けていない人だと6G程度で失神するそうなので10Gに数時間耐えている深沢は相当に辛いはずであり、逆にそういう部隊の訓練生より凄いことになる。

戦闘機のドックファイトなどでは6~8Gの重力がかかるため、パイロットは「耐Gスーツ」を着用するそうだ。

そしてこの部屋と人工重力装置の組み合わせで私が一番最初に思い浮かんだのは「ドラゴンボール」に出てくるトレーニング用の「重力室」だ。

ちなみにドラゴンボールでは「孫悟空」が100倍、「ベジータ」が300倍のGでトレーニングを行っている。

さすがサイヤ人…

そしてその頃、志郎は物思いにふけっていた。

ギロチンザウルス戦でピンチの時、確かにダブルライダーの声を聞いた…

そしてこのメダルの差出人がダブルライダーだとすると、ダブルライダーはこの地球のどこかで生きているということになる。

そんな希望を抱いている中、藤兵衛が深沢救出作戦の相談、そして純子と健一の姉は2人にお茶を淹れてくれる。

そしてなんと志郎のお茶には睡眠薬が入っており、志郎は眠らされてしまう。

なぜなら3人は人質となった時からドクバリグモのコントロールヴィルスに侵されていたからだ!

特撮ユートピア

前回、3人がホテルでドクバリグモに襲われていたのでそうかなと思いつつ、人質のシーンでは正気のように思えたのでヴィルスに侵されていない?とも感じましたがどうやらあの時点ですでにヴィルスは注入された後だったようだ。

志郎が考え事をしている最中、部屋に藤兵衛が入ってきた時点でそれは暗示されており、藤兵衛が首が凝ったような動作をしているのはおそらく首元の注射痕に違和感を感じている動作。

そして純子から見ておぼんの左側に乗ったお茶を藤兵衛が選んで志郎に渡していたのは睡眠薬入りのお茶を渡すための動作だろう。

それにしてもデストロンは人質をV3に救出された場合も考えてさらに策を打っていたとは…

このような二重作戦はショッカー・ゲルショッカー時代にはあまりなかったのでデストロンは本当に油断できない手強い組織だ。

そして睡眠薬が効いてきた頃合いにドクバリグモが入室し、志郎もコントロールヴィルスで操ろうと注射器を刺そうするが志郎が飛び起き回避されてしまう。

そう…改造人間である志郎に睡眠薬は効かないのだ!

特撮ユートピア

本郷猛、一文字隼人には睡眠薬・ガスなど一時的でも効果はあるが、改造人間の回復力の高さで効果時間は短いという設定だった。

志郎はそのアップグレード版の改造人間なので睡眠薬・ガスは完全に効かないという設定なのかもしれない。

志郎の目覚めに慌てたドクバリグモは撤退、後を追いかけようとするがヴィルスで操られた3人に妨害され見失ってしまう…

少し余談だがこの頃、シゲルと健一は松山中のライダー少年隊に召集をかけ大軍勢とし、デストロンアジトをみんなで突き止めようと呼びかけていた。

特撮ユートピア

松山周辺なら松山全体に無線通信で指示するのもよいですが、こうやって一ヶ所にライダー少年隊員が集まり、決起集会を行うことで気持ちを高めるのもいいですね!

シゲルと健一も見事な演説で隊を盛り上げています!

それにしてもこれほどライダー少年隊員が一ヶ所に集まったのは初ではないだろうか?

ざっと40人以上いるため学年の1クラス分はいることになる。

そういえばシゲルがたまに言う「オッス!」ってセリフ。あれシゲルの口ぐせかと思っていたらライダー少年隊のあいさつなんですね!

だから6話「ハンマークラゲ出現! 放て、V3の必殺わざ!!」でも純子が普段の口調と違って「オッス!」ってあいさつしていたり、12話「純子が怪人の花嫁に!?」でも志郎と純子が「オッス!」返しをしていたんですね。

12話のやり取りは志郎がV3である正体を隠すための苦し紛れの声かけだと思っていました(まあそれでも十分苦しいけど)。

純子もキャラ変か素はもっとラフなのかなと思ってました(志郎さんの前では猫かぶってる?みたいな)。

破れ!コントロールヴィルス!

ドクバリグモの行方を必死に追う志郎。

なぜならドクバリグモには3人に注入されたヴィルスを解毒できる血清があるはずと考えたからだ。

そしてドクバリグモを追って舗装された洞窟のような場所にたどり着く。

だが暗い洞窟の死角からドクバリグモにコントロールヴィルスを注入されてしまう。

志郎にヴィルスを注入することに成功したドクバリグモはその効果が現れるまでの間に反撃されないよう志郎に背を向けて逃走する。

それを追いかける志郎だが橋にさしかかったところでコントロールヴィルスの効果が現れ始める。

血清を求めてドクバリグモに近づこうとする志郎にドクバリグモが「動くな!」と言葉を発すると志郎の足が止まる…

まさか!?そう…コントロールヴィルスの効果で志郎の身体はドクバリグモの命令に反応し始めたのだ!

続けてドクバリグモは「この針を掴め!」、「自分の喉を突け!」と命令すると志郎の身体はその通りに動いてしまう。

なんとか改造人間として回復力、そして志郎の精神力で正気を保ちながらも抵抗するが注射針は喉元まで迫る。

そして志郎は最後の力を振り絞って喉元に迫る針を回避、だが橋から転落してしまう。

ドクバリグモが仕留めたと思ったその時!V3が現れドクバリグモの前に立ちはだかる!

なぜだ!?そしてコントロールヴィルスの効果も切れている!と信じられない様子のドクバリグモ。

どうやらV3いわく「風見志郎が仮面ライダーV3に変身した時、その肉体構造は全て変わるため」ということらしい。

特撮ユートピア

「変身した時に肉体構造が変わるためコントロールヴィルスが効かない」とはどういうことか?

考えられる理由は2つ。

・変身状態(V3)には状態異常を打ち消す能力があるため(肉体が強化されるため、それに伴いヴィルス耐性も高くなるため?)

・肉体構造が変わるという状態をヴィルスを受けた志郎が不健康状態だとして、V3はヴィルスを受けていない健康状態と仮定する。不健康の状態の志郎にV3の健康状態を上書きすることでヴィルスに侵されていない状態となり、結果ヴィルスが効いていないという状態になる。

後者であればドクバリグモが再度V3に注射をすることでV3がコントロールヴィルスに侵される可能性はある。

前者であれば変身状態だと様々な状態異常に耐性があるという前提なので、再度注射を食らっても効果を受けないことになる。

V3の「V3にはコントロールヴィルスは効かない!」という言葉をそのまま受け取るならV3は前者の「V3は状態異常に耐性がある」という説明が当てはまりそうだ。

V3のコントロールに失敗したドクバリグモは再度注射しようと執拗に右腕の注射器で攻めるが全て払われてしまう。

そして腕を掴まれて逆に自身に注射器を刺されてしまうという事態が発生する。

今度は貴様がコントロールされる番だ!」とV3に言い放たれてしまうが、ドクバリグモは自身の腰に備え付けていた血清を飲むことでヴィルスの浸食を回避する。

特撮ユートピア

ここ少しごちゃごちゃしてるのが、そもそもV3がドクバリグモの腕を掴んで注射したからってドクバリグモを操れるのか?ということ。

そしてドクバリグモ自体にコントロールヴィルスの耐性はなく、血清を腰に持ち歩いていたということ。

もしV3の動き(誘導)で注入したコントロールヴィルスでドクバリグモを操れるとすると、それはもうコントロールヴィルスの効果は「ドクバリグモが注入者を操れる」ということではなく、コントロールヴィルスを注入されたものは「誰の命令でも聞く状態になる」という解釈になるのではないだろうか?

そうでなければドクバリグモが自分にコントロールヴィルスを注入して自分(ドクバリグモ)を操る分にはなんの問題もない。

あの刺され方でコントロールヴィルスの命令者がV3になるというのはなにか変だ。

だけどドクバリグモが慌てて血清を飲んだということはあの刺され方だとV3が命令者になるということなのかな?

血清を見つけたV3はドクバリグモを拘束し血清を奪い取ることに成功。

形勢逆転されたドクバリグモは態勢を立て直すため小さいクモに変身し姿をくらます。

そしてV3はシゲルと健一ホテルで気絶している3人を正気に戻すために血清を託す。

特撮ユートピア

あまりツッコまない方がいいかもしれないが、ドクバリグモが持っていた血清は3つ。

1つはドクバリグモが使い、残り2つはV3が奪った。

だがコントロールヴィルスに侵されているのは藤兵衛、純子、健一の姉の3名…どうする?

薄める?1人分を2人に分ける?

明かされるSS装置の秘密、そしてライダーメダルの真の力

V3に追い込まれたドクバリグモは撤退。

そしてデストロンは作戦地を松山(愛媛)から高知に移すことでV3の目を欺いた…つもりだったが、なぜかV3はそれに気づいていた。

特撮ユートピア

デストロンのアジトを見つけ出すため松山中のライダー少年隊を動員していたから松山から高知への移動の動向もわかったのかな?

高知へ向かった志郎はドクバリグモと戦闘員が「五台山ロープモノレール」で高台に向かうのに対して、その天井に乗って追跡を行う。

特撮ユートピア

出た!仮面ライダー名物「夏休みスペシャルは高いところで危険なアクションをしよう回」!

ロープモノレールは一方通行なのでデストロンの行き先が分かっているならV3かハリケーンで飛んで先回りすれば良いのだが、そういうことじゃない!

いかにハラハラドキドキさせ、ワクワクに持っていくかが大事なのだよ!

細かい話しだけど、このロープモノレールのシーン、モノレールに戦闘員4人しか乗っていなかったのに高台ではドクバリグモが急に登場するのはなんか変だ。

そこはリアリティでドクバリグモも乗せておいてほしかったな…

ドクバリグモ部隊は高台に着くと望遠鏡にパラボラアンテナを付けたような装置を設置する。

これこそデストロンと深沢の争いの種であった「SS装置」である。

厳密には音波を調節するSS装置の本体はアジトにあり、その音波を放射するものが高台に設置した装置のようだ。

そして視聴者も疑問に思っていたであろうSS装置の正体が判明。

SS装置のSSは「スーパースリープ」の略、つまり催眠音波を出す装置だったのだ。

今回これを使ってデストロンは四国全体の人間を眠らせ、その間に四国を占領、ゆくゆくは日本全土をSS装置で占領しようと企んでいたのだ。

これはすぐにでも阻止しなくてはと志郎が動き出そうとしたその瞬間!トラブル発生!

なんとSS装置が効力を発揮せず、住民になんら変化が現れなかったのだ!

どうやらアジトにあるSS装置の本体に不具合があったようで、アジトではSS装置がショートを起こしていた。

焦るドクトル・Gにまあまあと珍しく冷静な首領はトラブルの原因を説明、対策を指示する。

首領いわくコンピュータのデータを見た結果、SS装置の回路にミスがあったようだ。

そしてその修理をSS装置専門家に依頼。15時に「桂浜」に着くようだ。

特撮ユートピア

コンピュータのデータを見た結果、回路のミスが判明。

このコンピュータのデータがもし設計図のことを指すのだとすれば、深沢が設計図を一部書き換えたことになる。

だとしたらファインプレーだが本編で語られることはないので不明。

単純に構成員の組み立て間違い、もしくは間違いはないけど設計図のミスだったらデストロンのミステイク。

ライダー少年隊としてはラッキーな出来事だ。

それにしてもSS装置の専門家を呼べるなら設計図や深沢に執着せずに最初から呼んでおけば良かったのに…

15時、桂浜には白いスーツとハットに口ひげ、そしてサングラスをした男が1人、桂浜でタバコをふかしていた。

そこへなぜか藤兵衛が近寄りタバコの火を要求。

そしてライターで火をもらった直後!藤兵衛は男の腹を殴り気絶させる。

どうやらこの男は首領の言っていたSS装置の専門家のようで、ドクバリグモを追跡し、その情報を事前に入手していたライダー少年隊は桂浜に先回りしてデストロンとの接触を阻止したのだ。

特撮ユートピア

藤兵衛も白服の男がライターを出す動作をする隙に殴れば良かったのに、そこは喫煙者の性なのかしっかりとタバコに火をもらってから殴り倒すのがタバコ好きの本能に正直で好き!

そして志郎は白服の男に成り代わり、デストロンの黒服(戦闘員)と接触。

なぜか合言葉の「さそり座は?」、「黒い星…」と正解しアジトへの潜入に成功する。

特撮ユートピア

ちなみにさそり座の目印となる星は赤色であり、首領がお話ししている時に光るランプも赤である。

しかし、サソリマークは黒なので合言葉に「黒い星」を指定したのかな?

4話「V3の26の秘密!?」で身につけたデストロンの敬礼を覚えていた志郎はドクトル・Gの前で敬礼をして修理に取り掛かる。

だが、早く修理しろとドクバリグモをはじめ周りがガタガタうるさくて集中できないので、それを指摘すると構成員は志郎を残して全員部屋から退散する。

その隙に志郎は深沢を探してアジト内を捜索。

しかし、藤兵衛が捕虜にした白服の男いわく、それは罠であり自身は囮であったことを明かす。

特撮ユートピア

志郎が白服に変装していたので白服の男は身ぐるみを剥がされているかと思いきや白服を着用している。

デストロンの合流場所にどんな人物がくるかわからないのに、よくこの短期間でもう1着用意したな…

志郎は部屋に閉じ込められた深沢を発見。

だが10Gの重力が発生している部屋に入れば身動きがとれなくなると深沢は警告する。

どうやら人工重力装置の制御室は深沢がいる部屋の上に位置しており、志郎はそこへ向かう。

そして制御室で重力装置を止めようとバルブを回そうとしたその時!ドクトル・Gに行動がバレてしまう。バレちゃあしょうがないとV3に変身し臨戦態勢をとる。

だがドクトル・Gの合図で制御室の床が開き、V3は深沢のいる重力10Gの部屋に落ちてしまう。

いくらV3といえども10Gの重力はきつく、床に倒れている深沢に対して、V3ですら片膝を立てるのがやっとの重力だ。

そしてなんと藤兵衛が見張っている捕虜の言う通り、捕虜は囮であり、すでにSS装置は別の構成員によって修理が完了していることを告げられる。

目的を果たしたデストロンはもはや深沢は不要とアジトを1分以内に爆発させるよう爆弾をセットし、V3と深沢を放置してアジトを放棄する。

このままではアジトごとお陀仏だ…万策尽きたかに思えた状況だが、そんなピンチにまたもV3の脳内にダブルライダーの声が響き渡る。

今度はV3に送ったメダルを使うように指示。

だがここでV3は爆発まで残り1分の状況なのに、たまらずダブルライダーが今どこにいるのか尋ねてしまう。

どうやら現在ダブルライダーは「オーストラリア」でデストロンと戦っているようなのだ。

特撮ユートピア

おお!オーストラリア!

ということは太平洋に投げ出されたダブルライダーはパプアニューギニア辺りにでも流れ着き、その流れでオーストラリアで活動しているということかな?

爆破までのタイムリミットが迫る中、ダブルライダーはメダルをダブルタイフーンにセットしメダル内に蓄積したエネルギーをダブルタイフーンに送るように指示。

メダルをセットするとダブルタイフーンは激しく回りエネルギー充填。

そのおかげでV3は重力10Gの中でもすくっと立ち上がることができたため、深沢を連れてアジトを脱出する。

特撮ユートピア

こういうパワーが必要な時ってレッドボーンパワーを使えば力が倍増されるんだけどそれじゃダメなのかな?

アジトに潜入してからほとんどV3のエネルギーは使用していないのでレッドボーンパワーのエネルギーぐらいはありそうな感じがしたが…

レッドボーンパワーはある程度瞬間的なものだから部屋を脱出できるほどの持続時間はないのかな?

ちなみにこのライダーメダル内にあるエネルギーは有限なのかな?

使用すると重力室内でスイスイ動けるほどのエネルギーがダブルタイフーンに充填できるので、充電式なら今後も予備バッテリーとしてありがたいんだけど…

アジト脱出に成功したV3は逃走するデストロンの車を追ってハリケーンを走らせる。

そして先回りし道が交差する場所でドクバリグモの乗った車を停車させ襲撃。

戦闘員を倒しつつドクバリグモを海岸に誘導する。

ドクトル・Gの観戦?のもと戦いを繰り広げていると、どこからともなくギロチンザウルスも参戦!

特撮ユートピア

ここの戦闘シーンでドクバリグモがV3を拘束して、その隙に戦闘員がV3に連続キックをお見舞いするシーンがある。

そこでV3が連続キックを途中で回避したことで結果、その後ろで拘束係をしていた上司ドクバリグモを戦闘員が思いっ切り蹴り飛ばしてしまうというシーンがあってちょっと笑えた!

ギロチンザウルスの口から放たれる火炎を回避しながらも2体を相手取り善戦するV3。

そしてV3は火炎攻撃が厄介だと感じたのかまずはギロチンザウルスを新必殺技「V3回転キック」で撃破。

1体撃破されたドクトル・Gは「早くV3を倒せ!」とドクバリグモを急き立て焦りを見せる。

特撮ユートピア

早くお前(ドクトル・G)も参戦しろ!

だがその発破?応援も虚しく、ドクバリグモは「V3反転キック」で撃破される。

かくしてV3はデストロンの「四国占領作戦」を阻止したのであった!

特撮ユートピア

確かに今回の主要怪人2体は倒し四国占領作戦は阻止したかに思える。

だがよくよく考えるとSS装置は破壊できていない。

まさかデストロンが修理までしたのに、アジトを放棄した際に置いてきたなんてことはないはずだ。

だとすると今後の作戦でSS装置が使用される可能性は十分あり得るということだ。

しまった!!

だが仮にもしSS装置の運び怪人がドクバリグモだったとすれば、ドクバリグモが乗った車を停車させた時点でもしかしたらV3、もしくは後から駆け付けたライダー少年隊員が回収・破壊した可能性はある。

これなら今回完全に四国占領作戦を阻止したといえるし、次回以降SS装置が登場しなくても辻褄が合う。

事件を解決した一行は四国から再びフェリーで帰路につく。

純子たちが写真撮影を楽しむ中、志郎と藤兵衛はライダーメダルを眺めながらダブルライダーが地球のどこかで生きていることを確信する。

その希望・想いから湧き上がる力を胸に明日も突き進む!

特撮ユートピア

実はこのフェリーで帰路につくというちょっとしたシーンだけでも色々なことが見えてくる。

・健一とその姉が帰りのフェリーに乗船しているということは2人は松山民ではなかったということ(健一が通信で松山支部って言ってたから地元民だと思っていた)

・塚本は?(死んでいる?)

前者はまあ姉弟2人で旅行だったんだなとわかる(考えてみれば深沢の保護先がホテルだったので旅行客だよね)。

怖いのは後者だ…事件解決後も深沢の助手の塚本の生死がわからない…

もしかしたら深沢が脱走後、深沢の生け捕りを待たずに処刑されてしまっていたのかもしれない。

それよりも私が怖いのは前話で深沢はアジトを脱走後、塚本のことを一言も喋らないこと。

「アジトには助手の塚本が~」とか重力部屋で捕まっている時も「アジトのどこかに助手の塚本もいるかも~」とかも一切言わない。

塚本は脱走に失敗したというところまでは深沢も把握しているが、その後の生死は深沢も知らないはず。

なのにまるで塚本はもう死んでいる…いや…最初からいなかったかのような態度だ。

しかもホテルの敷地内とはいえ追われる身なのに松山観光をしにフラフラと外出し、その結果ヴィルスで洗脳され迷惑をかける。

ちょっと深沢はサイコパスなんじゃないかと思いましたよ…

あぁ…あと志郎が行きのフェリーでギロチンザウルスと戦った際に落とし、四国ではかぶっていなかった船長の帽子。

あれエンディングでかぶってるんですよね。

実は回収していた?それともそれが四国旅行のお土産?

ストーリーの転換点と考察

来島どっく大西工場にドクバリグモがいなかったこと

来島どっく大西工場で人質として捕らえられていた3人は後々の話しの流れで、すでにあの時点でドクバリグモのコントロールヴィルスに侵されていたことが判明する。

あの時、V3に反撃されたギロチンザウルスは高い所で拘束されている3人を突き落とせと戦闘員に命令するがシゲルと健一に阻止されてしまう。

なにが言いたいかというと、あの時点で人質3人はすでにドクバリグモのヴィルスを注入されていた。なのでもしドクバリグモがその場にいれば「そこから身を投げ出せ!」と命令すれば3人を始末できた可能性があったということだ。

もしあのコントロールヴィルスの命令権限がデストロン全体、少なくとも幹部怪人全体であれば、現場にはギロチンザウルスがいたので危なかった…

一番はドクバリグモがいなかったこと…これが幸いした…

ライダーメダルの存在とダブルライダーの生存

ライダーメダルの存在、そしてダブルライダーが生存していなければV3は細胞強化装置を発現できず、ギロチンザウルスのギロチンで首をはねられていただろう。

そしてライダーメダルからのエネルギー供給がなければ人工重力装置で10Gとなった部屋で動くこともできず、脱出も不可能だったに違いない。

そしてダブルライダーの生存を確信した志郎は「力が湧いてきやがった!」と俄然やる気を出す。

これはデストロンにとっては悪いニュースだ…

ドクバリグモ自ら、自身の秘密兵器であるコントロールヴィルスの解毒剤の存在をバラシてしまったこと

これがなければ血清で復活した藤兵衛がデストロンとSS装置専門家との接触を阻止する手伝いはできなかったのだが…結局専門家も囮だったわけだし大きな転換点とは言えないのかな…

でもドクバリグモの命令で3人が命を絶つなんてことは起こらなくて済んだわけだから大きな転換点かも!

SS装置専門家を装った志郎が装置を破壊せずに深沢捜索を開始してしまったこと

その結果、他の構成員に修理されアジトから運び出されてしまう。

せっかくSS装置専門家に装って潜入し、作業のためだと他の構成員を追い出してSS装置と二人っきりだったのだから破壊してから深沢の捜索を開始しても良かったかもしれない。

SS装置の安否は不明だが、もし装置が無事で今後驚異となるようであればここが転換点と言えるだろう…

V3に変身する前に志郎を重力装置が働いた部屋に落とさなかったこと

V3でも片膝を立てることしかできない重力10Gの部屋。

その部屋にもし変身前の志郎を落とすことができていたら、おそらく片膝を立てることもできずに深沢同様、地面に伏せて身動きがとれなくなっていただろう。

そうするとどうなるか?

まず変身ポーズがとれないため変身ができない。

そして変身できないということはダブルライダーがダブルタイフーンにメダルをセットしろと指示を出しても、そもそも変身できないのだからメダルをセットすることができない。

結果、脱出不可能となっていたことだろう。

そう考えると本当に些細な事で結果は大きく違ってくるんだなということがわかる。

注目の特撮表現

ライダーメダルの表現

ダブルライダーから送られた「ライダーメダル」はメダルにライダーの「Rマーク」が刻まれている。

そしてその中心を透明な緑色(ライダーカラーかな)の材質にして、その後ろに電飾を仕込んで緑色に点滅させることでダブルライダーと通信しているということを表現している。

V3の26の秘密「細胞強化装置」の表現

V3の腕をクロスすることで発動する「細胞強化装置」。

細胞を強化することすなわち身体を硬質化させること。

その硬さを表現するため強化細胞にはね返されたギロチンザウルスのギロチンの刃をボロボロに加工することで、強力なギロチンが刃こぼれを起こすほどV3の身体は細胞強化装置によって硬質化しているということを表現している。

五台山ロープモノレール上アクション

作戦を高知に移したデストロンはSS装置の実験のため「五台山ロープモノレール」に戦闘員4名を乗せ高台を目指す。

その際、志郎はロープモノレールの上にしがみつき、戦闘員にバレないよう息をひそめていた。

【仮面ライダー(初代)】97話「本郷猛 変身不可能!!」でも猛と滝がロープウェイの上に乗りながら移動するというアクションがあったが、それと同様に志郎もロープウェイアクションに挑戦。

最初から車体の天井に乗っていればよいものを最初はロープモノレールのレール部分(頂点)に乗っているためバカじゃないの!と思うほどのハラハラ感。

そしてそこから車体の天井まで降りるだけなのにその高さにもうドキドキ!

しかも降りる途中で風に煽られるようなシーンがあり、懸垂状態で片手なんか離してみちゃったりしてもう怖い!

それに毎回思いますけど、命綱がついていないように見えるのもバクバクする…

だってこのロープモノレール、海面から高さ116メートルのところにあるんですよ…

人工重力装置表現

デストロンは人工的に重力を操る装置を持っているわけだが、その装置は地球儀のような丸い球がグルグル回転している。

その回転が遠心力の発生、つまり重力が発生する原理として表現している?

ライダーメダルのエネルギーでダブルタイフーン回転させた時の表現

ダブルタイフーンの風車の後ろに電飾をセットして回転させる。

こうすることで今回の重力室のように暗い部屋でもダブルタイフーンが回転していることがわかりやすくなっている。

新必殺技「V3回転キック」の表現

V3きりもみキック」の回転ひねりを1回転ぐらいしかしないで放つバージョンのキック。

その…普通の技名なので既出かと思ったんですけど、以外にも新技でした…

既出で似ている技があり「V3反転キック」、「V3きりもみキック」、「V3回転フルキック」など回転を加える技などとごっちゃになっていたようです。

特に「V3回転フルキック」を見て「回転フルキック」は既出なのにすでに出ていそうな「回転キック」が新技だということに若干驚きました。

でもこうなると「お前にフルキックを使うまでもない」と判断したV3が「1回転でいいや」と「V3回転舐めプキック」として放ったとも思えてしまいますね(思わんか)

特撮満足度(★で5段階評価)

特撮満足度

アクション:★★★★★

猛烈度:★★★★☆

敵の強さ:★★★☆☆

ロケーション:★★★★★

仕掛け:★★★☆☆

第21話の名言・迷言・珍言・失言

ドクトル・G「我がデストロンにミステイクは許されない!」、デストロン首領「まあそう怒るな」

この発言に「普段のお前(首領)もな!」と言いたいところだが、今回の首領はやけに寛容だし、そのミスの事後処理も手配してくれている…

さてはこのトラブル…おめえ(首領)のミスだな…

SS装置の専門家を装った囮の白服構成員「全ては罠だ…俺は囮なんだ…デストロンはそんなに甘くはない!」

甘い!

ミステイク、慢心、油断…etc.

風見志郎「ダブルライダーはこの地球上のどこかに必ず生きてます!」

さっきダブルライダーがオーストラリア言うてましたやん!

それか活動拠点が明日もオーストラリアとは限らない、だけど戦いながら今日もどこかで生きている。

そしていつか必ず再会できる!という希望も込めての言葉かもしれませんね。

風見志郎「ちっきしょう!ますます力が湧いてきやがった!」

ライダーメダル、V3に語りかけるダブルライダー。

この2つの出来事からダブルライダーが生きていると確信した志郎がエンディングで言い放つセリフだ。

私はこの「ちっきしょう!」には3つの意味が含まれていると感じた。

1つ目は生きているんなら連絡ぐらいしろよ!俺に日本支部任せやがってのちっきしょう。

2つ目はダブルライダーが生きていること、そしてオーストラリアで活躍していることを聞き負けられない!という気持の高ぶりのちっきしょう。

そして3つ目はなんていうか…本当は不本意なこのデストロンとの戦いにやる気が出てきてしまう自分、そしてデストロンをきっかけに生きる活力、力が湧いてくるという複雑な想いへのちっきしょうではないかと感じた。

ロケ地(執筆者の調べ)

・「五台山ロープモノレール」

・「桂浜」

次回予告より(第22話「恐怖のキャンプ 地底運河のなぞ!」)

次回のデストロンからの刺客は怪人「ウォーターガントド」。

トド」と「水中銃」の特性を持った怪人だ。

水中銃とはスピアーガンとも呼ばれており、漁獲で使用するもりを猟銃の弾丸のように発射するようなイメージの銃だ。

もちろん使い方によってはトドを仕留める事も可能な水中銃は本来獲物と天敵のような関係だ。

それらを合成してしまうというユニークさも仮面ライダーV3という作品の見どころでもある。

次回のデストロンは奴隷を使って富士山麓にて「毒ガス作戦」を企んでいるようだ。

そしてライダー少年隊もデストロンに囚われたためV3はその救出に向かう。

予告には潜水艦も登場しているため、それがデストロンのアジトである可能性、そして水中での戦いが予想される。

そしてその水中で圧倒的なアドバンテージを誇るウォーターガントドの水中銃がV3を襲う!

感想・まとめ

今回はスケールも大きいため若干の矛盾と伏線が回収しきれない感があったため私のツッコミもついつい多くなってしまいました。

だがその分、新しく判明することや発見も多く、今後の見方が変わってくる出来事もいくつかありました。

特にダブルライダーが生きている(14話「ダブルライダー 秘密のかたみ」で薄々予想はできていたが)という確信が持てたこと。

そしてダブルライダーは「オーストラリア」で戦っていることが判明しました。

仮面ライダーの海外遠征といえば前作では「西ヨーロッパ」、「ラテンアメリカ(中南米)」でしたが、今作は「オセアニア」に進出。

日本」が位置する「東アジア」も入れると仮面ライダーは実に四つの地域で活動していることになる。

あと地域的に進出していないのは大きな区分(北~とか西~とかを除いて)で「アフリカ」ぐらいだ。

アフリカでも活躍すれば地域制覇!といきたいところだが、それはつまりその国や地域がデストロンの活動拠点であるということなのであまり喜ばしいことではない。

オーストラリアは広い…しばらく日本はV3単独での防衛が続きそうだ…

頑張れV3!

今回判明したこと

・V3の26の秘密の11個目「細胞強化装置」はV3の腕をクロスすると発動し、V3の身体が硬質化する

・ライダー少年隊の武器にビー玉があるが、それを装填し遠距離攻撃ができるように隊員はパチンコも常備している

・デストロンは「人工重力装置」を持っており、室内の重力を自由に操ることができる

・改造人間風見志郎に睡眠薬は効かない

・ライダー少年隊の旗のマークはV3の顔とその下に大きく緑でVマークがあり、Vマークの上には赤く3の文字が施されている

・ライダー少年隊松山支部は40名以上の隊員がいる(シゲルが松山中のライダー少年隊を招集していた時の人数から推測)

・シゲルの口ぐせだと思っていた「オッス!」はライダー少年隊の挨拶だった(ライダー少年隊召集時の演説前の挨拶がそうだったから)

・風見志郎が仮面ライダーV3に変身した時、志郎とは肉体構造が変化するため、その結果状態異常などが無効化される(リセットされる?)

・ライダー少年隊員は注射の心得がある(シゲルと健一はV3からコントロールヴィルスの血清を託されていたため、2人が藤兵衛、純子、健一の姉に注射をしたのではと考えたから)

・デストロン戦闘員いわく、地下牢を見張るのも楽ではない

・ダブルライダーは生存しており、現在オーストラリアでデストロンと戦っている

・デストロンはオーストラリアに支部がある

・ダブルライダーから送られたライダーメダルはダブルライダーと通信ができ、ダブルタイフーンの横にセットするとメダルに蓄積されたエネルギーがダブルタイフーンに送り込まれる

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