【仮面ライダー】33話「鋼鉄怪人アルマジロング」感想・考察(ネタバレ有) 素晴らしい国日本!

ネタバレがあります。

本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

東映 1971年

第33話「鋼鉄怪人アルマジロング」感想・考察

破壊の限りを尽くす肉弾戦車

今回のショッカー怪人「アルマジロング」は今までにない破壊力と防御力を兼ね備えた怪人だ。

ブラジルから派遣されたというアルマジロング。

アルマジロの特性とブラジル出身ということでおそらく「オオアルマジロ」か「ミツオビアルマジロ」ではないかと考えられる。

アルマジロは丸々イメージだが全てのアルマジロが完全に丸まれるわけじゃないらしい。

その点ミツオビアルマジロは完全に丸まれるアルマジロで人間が丸まりを解こうと引っ張っても開かないほどだ。

完全に丸まれるアルマジロングはその強力な丸まりアタック「弾丸スクリューボール」を繰り出して「若駒山」の村人に襲い掛かる。「若駒山」は「茨城県常陸太田市里川町」にある。

お前らを押し潰してやる!」と宣言したアルマジロングだが山小屋を破壊したさいに何かに引火したのか山小屋が爆発している。そのため新聞記事では村人の死因は「爆死」となっている。

この弾丸スクリューボールが非常に強力でその突進力は地面を隕石が落ちてきたんじゃないかと思うほど陥没させ、大きな岩石を破壊し、仮面ライダーを弾き飛ばす。

そして防御力は仮面ライダーのライダーキックを弾き飛ばし谷底まで突き落とすほどだ。

こんな怪人にどう勝てばよいのか?

最初は新必殺技「ライダー卍キック」しか通用しないのではないかと思ったがアルマジロングには意外というべきか、よくよく考えればわかる弱点があった。

それは「お腹」だ。アルマジロ同様外皮である甲皮は丈夫だが内側部分は柔らかいためそこを狙えば良いのだ。

第2戦で仮面ライダーにボディーブローを2発受けていて少しのけぞっていたが、弱点を悟られないよう耐えていたのだろう。

最後は弾丸スクリューボールをキャッチして投げ丸まりを解除したところに隙が出来たお腹に向かってライダーキックを放ち撃破した。

 

アルマジロングが意外だったのは「コニー山田」のことを覚えていたということ。

コニーは家族の仇を討つためにアルマジロングを追ってブラジルから日本へきた。

悪者だったらコニーに「家族の仇!」と言われても「殺した奴なんていちいち覚えていない」と神経を逆撫でして煽る発言をしそうだが、「親孝行な娘だ」とコニーの名前も含めて覚えていたのだ。

ショッカーって立花レーシングクラブメンバーも含めて意外と雑魚や脇役のことも覚えていますよね。

ビジネスマンだったらその能力気に入られそうなのに…

これはつられる!僕も欲しい!

ユリは空手の先生として敬われるべく「仮面ライダーペンダント」でつって生徒を募っていた。

まあユリは空手三段だからそこそこ先生として指導できるだろう。

ユリは指導者志望なのだろうか。

仮面ライダーペンダントは紙製ではなくちゃんとした金属製で仮面ライダーマークにもカラーが付いている。こりゃ子供は欲しがるは(マリも欲しがっている)!

藤兵衛と滝以外は仮面ライダーの正体が一文字とは知らないがユリも知らず知らずに仮面ライダーと知り合いだから公式グッズといえば公式グッズだ。

仮面ライダーのように強くなりたい子供たちを仮面ライダーグッズでつるのは案外心技体的に良いかもしれない。

仮面ライダーペンダントももらえて心と体を鍛える。

まずは一文字と同じ目指せ空手五段!

 

今回この仮面ライダーペンダントが子供をつるよりも役立った意外な場面がある。

それはユリの教室にきた子供「尾形進おがたすすむ」とユリがショッカーに誘拐されたさい、車内で気絶したふりをしているユリは窓から気づかれないように道しるべとしてペンダントをばらまいていた。

そのペンダントの道しるべのおかげでユリの指導っぷりを冷やかしにきた滝がそれに気づきショッカーアジトの場所を突き止めることができた。

地球の裏側からの復讐

アルマジロングはショッカーブラジル支部から派遣された怪人であり、ブラジルで悪事の限りを尽くしてその成果から日本に派遣されたのだろう。

しかし、その悪事の裏には必ず犠牲者がいる。

その1人が「コニー山田」。彼女は日系ブラジル人で日本人の父親とブラジル人の母親と弟の4人家族だった。

日本人の父親を持つためかブラジルの実家には日本人形も飾られている描写もあります。

幸せな家庭だったがアルマジロングの性能実験、たったそれだけのためにコニー以外全ての家族を殺された。

そんな家族の無念を晴らすべく地球の裏側日本までアルマジロングを追ってきた。

コニーは近接戦は苦手だが弓の腕は確かで指示されたところに百発百中。滝の援護も様になっており戦闘員を次々と倒していった。

今後も世界各国の犠牲者たちがレジスタンス的にショッカーに反旗をひるがえす日も近い。

 

関係ないかもしれませんがブラジルではアルマジロを鶏肉感覚で食べるそうでブラジルでは食肉として使用することは珍しくないそうです。

その食肉され続けたアルマジロの怒りと怨念がアルマジロングを生んだという考えだ。

それはないか…

現在はアルマジロの肉は「ハンセン病」を引き起こす可能性が指摘されているそうなのでこれからは食肉としての使用は減るのかな?

立花レーシングクラブは緊急連絡先!?

立花レーシングクラブに進の家族から連絡がくる。

それもそのはず、進はユリとともにショッカーに誘拐されたため帰ってこないのである。

ここで2つ疑問が出てくる。

1つ目は藤兵衛のもとに進の家族から連絡がくるということ。

あくまでユリの生徒なので藤兵衛は関係はないはずだ。

もしくは立花レーシングクラブには地域の子供たちが結構くるので進が行きそうな場所に片っ端から連絡をしているという可能性が考えられる。

うちのユリ」という表現を使っているように藤兵衛は地域から子供を預かってくれる面倒見の良いおじさんという認識があるのだろう。

レーシングクラブのメンバーとして所属しているがユリの空手教室はクラブ活動の範囲外なので藤兵衛に責任はないはず。

それでもユリを「うちの」と表現するところに藤兵衛の父性を感じる。

自分の子供の責任は親の責任という現代的考えではなく、地域の子供はみんな自分の子供で子供の責任は地域の大人の責任として地域で協力して子供の面倒をみている感じが昭和の人情を感じる。

みんなで子供を見守る。それが成り立っていたからこそ地域の気のいいおじちゃん、おばちゃんが存在できた時代でもあります。今だとすぐ不審者扱いですからね…寂しいといえば寂しいし、仕方がないといえば仕方がないですが、会社以外や利害関係がない相手は全部敵として牽制しあっている世の中もなんだかなぁとは思います。

 

2つ目は藤兵衛が進の捜索願を待ってほしいと懇願する場面。

確かに警察の厄介事に巻き込まれたくない気持ちはわからないでもないが、進の人命がかかっているのだから藤兵衛だったらこのあたり協力的なような気もする。現に「うちのユリも一緒なもんで…」と他の家の子なのに保護者同然で責任をかぶってくれようとしている。

ショッカーに誘拐されたことが分かっているのなら警察がいっても犠牲者が増えるだけなので捜索願を出さないという配慮としもとらえられるだろう。

しかし、ショッカーによる誘拐が判明したのは電話が終わった後に届いたハガキを見て気づいている。

それではなぜ捜索願を出すという家族の提案に難色を示したのだろうか?

立花レーシングクラブが移転!?

立花レーシングクラブの藤兵衛宛にショッカーからハガキが届く。

今まではレーシングクラブに直で矢文やナイフでメッセージを叩き込んでいたが今回は律儀にハガキでお知らせ。ゾル大佐の美学かな…

ハガキの内容は藤兵衛を「北峯山」のふもとで行う華麗なる処刑会へのお誘いだ。

北峯山は調べたところ中国の北峯山国家森林公園か和歌山県にある「北峯山杌庵」という旅館しかない。

北峯」で調べると富山県の「鹿島槍ヶ岳」の別称だったり香川県、徳島県の「北峯」という山がある。

東京都から香川と徳島は四国なので遠い。富山は四国よりかは関東圏に近いがそんなに近くでもない。

ユリと進が危ない!急いで駆けつけなければ…

 

とここで少し疑問が…ショッカーから送られてきたハガキの宛先に注目してみる。

宛先は立花レーシングクラブの藤兵衛宛だ…しかし、住所に違和感を感じる。

それは14話「魔人サボテグロンの襲来」で滝に送った立花レーシングクラブ発会式の招待状の住所と違うのだ。

立花レーシングクラブ住所

旧:東京都世田谷区松原2丁目-39

新:東京都三多摩市細山35

ここで自身の見解を疑ってみる。

発会式の手紙は封筒に入れられていたこと、そして送り主は立花藤兵衛としか書いていないということ。

つまり封筒の中身に立花レーシングクラブの住所が書いてあって封筒に書いてある住所は藤兵衛の自宅の住所なのではということ。

これなら住所の謎も解ける。しかし、ここでまた疑問が出てくる。

15話「逆襲サボテグロン」で「サボテグロン」からのプレゼント爆弾「メキシコの花」を立花レーシングクラブで開封している時にひろみが「会長を起こしてきたら?」という場面がある。

その直後、店が騒がしいので歯磨きをしながら寝間着で起きてくる藤兵衛の姿がある。

前々から思っていたがレーシングクラブの奥は自宅のような内装なので自宅兼事務所ではないかと思っていた。

そこでテレビを見たり、料理やパーティーなんかもして、クラブのたまり場みたいになっている。

ということは住所が2つあるのはやはり違和感がある。

もしくはこじつけだが発会式の招待状の封筒の住所は「スナック アミーゴ」の時の住所とかでは?

 

それにこの新住所の「東京都三多摩市細山」っていうのがまた厄介な地名で「三多摩」は「26市3町1村の合計30の自治体」のことをまとめてそう呼ぶらしい。

じゃあ30もの自治体で「細川」はどこに存在するのだろう。

細山」はおそらく川崎市北部にあるようだ。でも川崎市って神奈川県じゃない?って思うかもしれないがこの細山地区は仮面ライダーロケで度々使用される「稲城市」や立花レーシングクラブ旧住所として記載した「世田谷区」の「世田谷町」に近いようなのでその可能性が高いと考えた。

50年以上前の話しなので市区町村が統合したり分かれたりを繰り返しているので当時と状況は違うので現在と照らし合わせても違いがあってもおかしくない。

そもそもロケ地は1971年と現在では全く違うところがほとんどなのでしょうがない。

それにしても郵便屋さんはこんな三多摩とかいう30個もある自治体の細山地区ってどこよって話しにならなかったのだろうか…よくこれで届いたな…

下手な騒ぎを起こすとまずい滝さんは騒ぎを起こす

滝とコニーはショッカーアジト前に見張りがいるため騒ぎを起こしたくないと考える。

コニーの弓矢にバイクのガソリンを付け炎の矢で敵の視線を逸らした隙に見張りをやっつける作戦にでるが結局騒ぎになる。

そして通信を受けたゾル大佐に対して滝は「異常なし」と答えるもゾル大佐に侵入を見抜かれる。

よくよく考えれば当然だ。ゾル大佐は初登場の26話「恐怖のあり地獄」で滝の変装、声真似をしてみせたほどの変装名人。自分がまねした声を覚えていても不思議ではないだろう。

何でも開けられる鍵はやっぱり南京錠も開けられる?

滝とコニーはショッカーアジトに侵入してユリと進を助けるために地下牢の南京錠を開けようとする。

17話「リングの死闘 倒せ!ピラザウルス」で滝は地下牢に閉じ込められたさいにピッキングで南京錠を開錠しようとしていたので「ああ…18話「化石男ヒトデンジャー」で滝の部屋から五郎が拝借した「世界中のどんなドアでも開けられる鍵」は南京錠には使えないんだな…ドアじゃないし」と思っていたのだが今回はその南京錠を例の鍵で開錠している。

あれ?あの時は忘れただけで南京錠もいけるの?

ストーリーの転換点と考察

やはりショッカー首領は一枚上手

ショッカー首領はゾル大佐の度々の失敗にメスを入れるべく「ガスタンクはいつでも破壊できるから先に仮面ライダーを倒してね」と至極真っ当なことを命令する。

今まで仮面ライダーを倒す前や作戦前に遊ぶ傾向がある幹部たち。

ショッカー首領はその時々最良な優先順位を見定めてねということが言いたいのだろう。

さすが首領なだけあって下々とはちょっと違う。

その結果、仮面ライダーを2度も敗走に追いやることに成功する。

しかし、最後の最後でゾル大佐が処刑パーティーとか言って遊ぶのでまたまた逆転を許す。

複数特性を上手く使わない

アルマジロングは攻防最強だが唯一柔らかいお腹という弱点がある。

この弱点を「ゲバコンドル」のように複数特性を持たせることで補おうとしなかった。

例えばう~ん意外と今までの怪人にはいないなぁ~「ヒトデンジャー」とか?

カニバブラー」、「ムカデラス」、「ザンブロンゾ」とか?でもやつらは外皮が堅いだけで内側は柔らかいしやはりヒトデンジャーか?

しかし、今回の最終戦は水場だったので水場はヒトデンジャーの弱点だ…

まああまり複数特性を組み合わせるとゲバコンドルのように理性を失う弱点もあるのでまだまだ一長一短かな…

今回の特撮表現の面白さ

アルマジロングの肉弾戦車表現

アルマジロングを前転させるカットからアルマジロングを完全球体にした状態の別の模型をコロコロ転がし弾丸スクリューボールを表現している。

 

アルマジロングの変装、変形表現

アルマジロングが人間に変装している状態からアルマジロングに変形する時、人間の腕をアップで撮影して肌色→青色→その上に石をくっつける→アルマジロングの腕とグラデーションのように撮影することで変形を表現している。

 

コニーが家族失う描写

コニーが家族を失う」という描写としてアルマジロングがコニー以外の家族3人を壁際に追い詰め壁の板とともに3人を倒れ込ませ画面アウトすることで「家族が奪われた」というような表現をしている。

 

最高のロケーション

特撮表現とは少し違いますが、今回の最終決戦のロケーション良かったですね!

橋に高所に程よい浅瀬、ダムの激流と迫力あるアクションを撮るのに最高のロケーションです。

この最高のロケーションで子供が橋から戦闘員に落とされそうになるシーンは撮影のことを思うとハラハラしました。

 

特撮満足度(★で5段階評価)

特撮満足度

アクション:★★★★☆

高所:★★★★★

火力:★★☆☆☆

水場:★★★☆☆

仕掛け:★☆☆☆☆

ロケ地(執筆者の調べ)

・「東京ガス世田谷整圧所」

 

次回予告より(第34話「日本危うし!ガマギラーの侵入」)

次回のショッカーからの刺客は「怪人ガマギラー」。

ガマガエルの特性を持った怪人。

ガマガエルは「ヒキガエル」の別称のことをいうらしい。

カエルは毒性があるものも数多く存在するのでショッカーお得意の毒作戦で攻めてくるのだろうか?

ショッカーの目的は日本を真っ二つに割ること。

この表現だと単純に日本を物理的に割るのか思想や種族を割って分断をうませるのかどちらなのか、どちらでもないのか見どころです。

次回予告に「秘密飛行場」と「侵入」というキーワードが出てきます。

秘密飛行場から日本へ侵入するということなのだろうか。

いつものショッカーなら羽田空港の国際線を使い日本に怪人を派遣したりしますがそのルートを使わなくても侵入できる秘密の経路があるなら危険な薬品などを輸入、輸出し放題になってしまう。

はたして日本の制空権を無視してそんなことができるのだろうか?

ガマガエル特性を用いてどのように日本を真っ二つにする気なのだろうか。

まとめ

今回判明したこと

・ショッカーは車の窓ガラスにショッカーマークを印刷している

・ショッカーは殺した人々の名前を意外と覚えている

・立花レーシングクラブは四輪車を扱っていないが外国製のトラックのクーラーを売っている(9.5万円の1年保証付き)

・一文字(改造人間)は岩石が降ってきて下敷きになっても死なない

・滝が持つ「どんなドアでも開けられる鍵」は南京錠にも有効

・地域の緊急連絡先は立花レーシングクラブ

・ショッカーは処刑招待状を直接ではなくちゃんと切手を貼ってハガキで送ってくれる

・アルマジロングを倒したことでブラジル人の日本への評価が上がる

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