ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。
あらすじ
前回よりクサリガマテントウに連れ去られたユリ子を追って山の上教会に突入したV3だがその教会に閉じ込められてしまう。
そして祭壇に置かれた聖書の中には時限爆弾が仕掛けられており、V3は教会もろとも爆発に巻き込まれてしまう。
命は落とさなかったものの重傷で意識を失ってしまったV3はデストロンのアジトに連れ去られてしまう。
一方、都内でもデビルスプレーによる感染拡大が進んでいる。
そしてワクチン開発の糸口もまだつかめていない…
男は汗かいてショートしてボン!
都内中にデビルスプレーが散布され感染が拡大している中、ユリ子を追ったきり本部に連絡がない志郎。
志郎もといV3はデストロンの罠にはまり、山の上教会ごと時限爆弾の爆発に巻き込まれてしまっていた。
死亡はまぬがれたが、瀕死の状態であり、なんとか教会から這い出そうと必死でもがく。
核爆発でも死ななかったダブルライダーの弟子が時限爆弾の爆発ぐらいで死ぬかよ!と思ったが案外重傷だった…
基本仮面ライダーって爆弾が効いている描写は少なめなのですが、今回の爆弾はかなり強力だったようだ。
V3を仕留めたクサリガマテントウもV3に止めを刺そうと近づくがドクトル・Gにアジトに連れ帰るよう命令を受ける。
城南大学でワクチンの開発を進める佐々木も難航しており、まだ感染者が助かる見込みは立っていなかった…
デストロンのアジトに連れ去られた志郎は手術台に縛られ拘束されていた。
そこにはドクトル・Gとスプレーネズミ、クサリガマテントウが集合していた。
いやいや…東京のデビルスプレー散布はどうしたスプレーネズミよ…
V3を拘束したのだから今こそ感染拡大のチャンスだろ…
でもGが容認しているからいいのか…
みんなで見たいんだよね…志郎が苦しむ姿を…
クサリガマテントウはこれから行われる志郎の処刑方法を自身の自己紹介もかねて説明する。
クサリガマテントウの武器はチェーンハンマーではなく(前回チェーンハンマーって紹介しちゃった)「スネークチェーン」というそうで、この武器からは常時3000ボルトもの電気が流れている。
これをV3に模した胸像に巻きつけ、Gが斧で衝撃を加えると胸像から火花が発せられ、その3000ボルトの電気の威力を示した。
そして今度は志郎本人にスネークチェーンを浴びせる番となり、Gは拘束を解除、クサリガマテントウはすぐにスネークチェーンを巻き付ける。
いくら改造人間とはいえV3に変身していない志郎が上半身をチェーンで拘束された状態でそれを引きちぎるのは困難。
チェーンから流れる3000ボルトの電気程度であれば改造人間である志郎は耐えられる。
だがスネークチェーンによる、まるで大蛇のような強力な締め付けには耐えられず、このままでは身体が真っ二つになってしまう。
どうする…どうする…志郎は焦りのあまりに冷や汗が頬をつたう…そうか!汗!
このチェーンには電気が流れている。
この汗をかいた手で電気をショートさせ、その一瞬に力を加えればチェーンを引きちぎることができるかもしれない!
そう閃いた志郎は身体に目一杯の力を込めて汗をかき、手にこぼしていく。
そして電気がショートした瞬間!手に力を加えてチェーンを引きちぎることに成功する!
これはおそらく「トラッキング現象」というものを使い、水(汗)で手に回路を作りショートさせているのでしょう。
ショートさせるとそこに大きな電流が流れ、過熱や発火が発生するので、その力を利用してチェーンを切ったと思われる。
それにしても志郎の代謝があまりにも良すぎて、力を込めただけで比喩でもなんでもなく、滝のようにドバドバ汗が滴り落ちる…
これは若いからなのか、それともこの異常な代謝の良さが改造人間の超回復の秘密なのかもしれない。
手術台から飛び起き、すぐにV3へ変身した志郎は、逆にドクトル・Gを拘束しデビルスプレーのワクチンを要求。
そんなものはないと答えるGを無視してデストロンマークが付いた怪しい金庫を発見。
中にはノートが入っており、これがデビルスプレーに関する情報だと見たV3はそれを持って逃亡。
牢屋を探し出しユリ子を救出、共にアジトを脱出する。
裏切りのデストロン
アジトから脱出する2人を逃がすまいとスプレーネズミとクサリガマテントウが一斉にV3に襲い掛かる。
V3はユリ子にノートを持って下がっているよう指示し2体に立ち向かう。
今までは怪人が2体いても1体ずつでしか襲ってこない傾向にあったが今回は2体まとめて相手にすることになり戦局は厳しい。
だがV3は1度対戦経験がある怪人に対して劣勢になることはあまりない。
なぜなら前回の戦闘経験を活かすセンスが志郎にはあるからだ。
そのためV3は2体相手でもなかなかの善戦を披露。
だがV3キックを放つ瞬間にクサリガマテントウのスネークチェーンに足を取られてしまい、動きを封じられてしまう。
クサリガマテントウはよっぽど嬉しかったのか「やったぞ!V3やった!」と興奮で口が上手く回っていない。
クサリガマテントウはそのままスプレーネズミに止めを任せようとかけ声をかけたその時!スプレーネズミが「その前にお前を始末する!」と信じられない一言を発する。
そしてスプレーネズミはクサリガマテントウの腕からスネークチェーンを破壊し「戦えなくなった改造人間はデストロンに不要だ!」と言い放ちパワーアームで攻撃する。
いやいや…V3にスネークチェーンを破壊されたならまだしも、スプレーネズミが破壊しておいて「戦えなくなった」ってそりゃひどい!
なぜ?何が起こっている!?
スプレーネズミはV3に「V3よく見ていろ!次はお前の番…どぁ!?」と全て言い終わる前にV3はクサリガマテントウから分離したスネークチェーンを使いスプレーネズミの腕を破壊する。
このシーンはV3のスンとした冷静さが際立つ。
急に敵同士が仲間割れしている場面で動揺せず「V3よく見ていろ!次はお前の番…」、「だ」まで言わせず冷静に「お前がな…」と言わんばかりに分離したスネークチェーンで容赦なくスプレーネズミの腕を破壊するV3。
いや!落ち着きすぎ!
よくわからんが次はクサリガマテントウお前だ!と構えるV3にクサリガマテントウは待ったをかける。
なんとクサリガマテントウは「デストロンに殺されそうになったので俺もデストロンを裏切る!」とV3に懇願してきたのだ!
う~ん…何か裏がありそうではあるが、自身(V3)に止めを刺すチャンスを不意にしてまで仲間を攻撃したのも事実である…
クサリガマテントウ…その処遇をどうするべきか…
隊員も目を疑う志郎の最終手段
城南大学に戻った志郎はアジトから回収したデビルスプレーのワクチンノートを佐々木に見せて調合を急ぐ。
だが、文字が消えるインクで印刷されたものなのか調合途中に文字が消えていく。
やっと掴んだ希望を絶望に変えられ打ちひしがれる佐々木。
ここで志郎は最終手段としてデストロンに裏切られ、現在本部で拘束中のクサリガマテントウにワクチンの在り方を聞き出す作戦に打って出る。
一方、その拘束したクサリガマテントウを本部のカメラで監視する藤兵衛、純子、シゲルは志郎の考えに異を唱えていた。
シゲルはデストロンを「僕たちが最も憎んでる」と表現し、純子は怒りのあまり「一思いに殺してしまえばいい」と何やら物騒な物言いとなっている。
隊員がいつになく殺気だっているため、さすがの藤兵衛もその気迫に押され気味でうまく隊員をなだめられないでいる。
藤兵衛も今回ばかりは志郎の考えていることがわからないというが、藤兵衛は似たような経験をしたことがあるはずだ。
そう…前作打倒ショッカー時代の【仮面ライダー(初代)】79話「地獄大使!! 恐怖の正体!」での地獄大使の裏切りだ。
あの時も猛の意向でショッカーの情報を探りだすためにショッカーを裏切った地獄大使を一時本部で保護したという経緯があった。
それを踏まえると志郎の考えも理解できなくもない。
実際に志郎はワクチンノートがブラフだと知り、クサリガマテントウの拘束を解き、ワクチンの在処へ案内させようとしている。
それを監視カメラで見ていた3人はビックリ仰天!
藤兵衛「志郎!気でも狂ったのか!」、シゲル「こんな奴、殺しちゃえばいいんだ!」、純子「私もそう思います!」と隊員からは猛反発!
隊員からの非難に対して志郎はアジトから回収したワクチンノートが偽物だったことを明かす。
偽物…なのか?偽物というか文字がすぐに消える仕様になっていただけで偽物ではないような…
こういう言い方はちょっと鼻につくかもしれないが15話「ライダーV3 死の弱点!!」でデストロンへの情報漏洩を危惧した志郎が地図の暗号を自身の頭脳にインプットしたように佐々木共々、エリートが集う「城南大学」出身なのだからノートの内容を暗記とかできなかったのかな?
暗記といえば、私が印象に残っているのが「ミッションインポッシブル ローグネイション」でスーパーエージェント「イーサン・ハント」が敵が狙う膨大な口座番号のデータを自身の頭に全て記憶してデータを破壊するというシーンがある。
志郎にはあれ並のことを求めてしまったようで申し訳ない…IQ600の本郷猛ならいけたかな?
そのため志郎は最後の賭けとしてクサリガマテントウにワクチンの場所へと案内させる作戦を行うために拘束を解いたのだ。
そんな志郎を怪人がいるという恐怖も忘れ、純子は必死で止める。こんな怪人の言うことを信じてはいけないと…
だが「これしか方法はない…みんなを救う道はこれしかないんだ!」という志郎の言葉に純子はただ送り出すしかなかった…
しかし、純子はそれでも「志郎さん!そんな奴を信じちゃダメよ!ダメよ!」と念を押す。
裏切っていなかったデストロン
志郎はクサリガマテントウに連れられ森の中に入るとそこにはお堂があった。
そのお堂の下にデストロンのアジトがあるという。
お堂の地下に入り潜入を開始すると上から檻が降ってきて志郎を閉じ込める。
やはり裏切ったかと思われたクサリガマテントウだが「俺じゃない」と否定し檻を破壊してくれる。
おお…助けてくれるんだ…疑って悪い…
そしてアジト内部に潜入。クサリガマテントウの言っていた薬品庫を発見する。
だが、アジトの警報が鳴り戦闘員が駆けつける。
ここは任せろと言うクサリガマテントウに促され薬品庫に突入する志郎。
しかい、そこは何もない部屋だった。
志郎が部屋に入るなり入口は閉鎖され代わりに天井が開き、クサリガマテントウとドクトル・Gが顔を覗かせる。
やはりこのパターンか!仲間たちの言う通りクサリガマテントウは志郎をだましていたのだ!
今回クサリガマテントウは志郎を完全に信用までいかないにせよ、デストロンを裏切った感の見せ方がうまい。
まずは仲間に攻撃させ、仲間に裏切られたと見せかけること。ここまではよくパターンだ。
そして天井から降ってきた檻に志郎が閉じ込められるシーン。
あれで志郎を拘束するのでも良かったのに、あそこで自身の行いであることを否定し、檻を破壊して見せたことで信頼度はともかく、志郎の警戒度は少し下がったように思う。
こうして警戒心を下げておくことでアジトの警報が鳴った際に「ここは俺に任せて薬品庫へ」というクサリガマテントウの言葉に疑いもせずに志郎は「よしっ」と薬品庫に突入してしまったのだろう。
一瞬、やっぱり裏切ったな!と思わせて、違うのか…と視聴者にも油断させた構成はなかなか良かった。
ちなみにちょっと調べて、もしかして?と思ったのがクサリガマテントウ特性について。
実はクサリガマテントウの特性は「テントウムシ」ではなくて「ニジュウヤホシテントウ」、通称「テントウムシダマシ」の特性なのではないかということ。
前回からデストロンの脱走者を装ったり、裏切り者を装ったりと騙すことに長けているクサリガマテントウ。
テントウムシダマシはテントウムシに似ているがテントウムシのように艶のある赤い羽根ではなく、厳密には赤ではない茶色系の色をしていて少し毛が生えており、艶もないムシだ。
私も小さい時に見たことある!その時も確かにテントウムシにしては黒い斑点が多いし、なんか濁っていると子供ながらに感じていたのでこういうことかと納得。
しかもこのテントウムシダマシ、草食であり農業においては害虫扱いなのだ。
逆にテントウムシは肉食であり、これまた逆に害虫を食べてくれる益虫として知られている。
そのためテントウムシは益虫だからと放置していたらテントウムシダマシで作物がやられたなんてこともあるそうだ。
つまり視聴者もクサリガマテントウに「テントウムシ」の特性と騙されていたということだ。
どおりでクサリガマテントウの黒い斑点が多いと思った!
デビルスプレーのワクチンはまさかのドロップアイテム!?
クサリガマテントウの罠にハマった志郎は天井からスプレーネズミにデビルスプレーを浴びせられるがなんとか回避。
だが今度は部屋の隅に置かれた筒から噴出した「殺人ガス」を浴びて、もだえ苦しみ倒れてしまう。
しかし、今度は志郎が騙す番!志郎はやられたフリをしており、志郎がやられる様子に満足して去っていったデストロンの目を盗みV3に変身。
通常状態では壁は破壊できなかったため「レッドランプパワー」を使用して力を倍増させ壁を破壊する。
作戦ルームで勝利の談合を開きのんきにくっちゃべってたデストロン一同は驚愕する。
Gはすぐさま斧をV3目がけて投げる…が外れてアジトのオブジェに当たる…
するとその中からなんとデビルスプレーのワクチンが出てきたのだ!
V3「解毒剤!」、ドクトル・G「しまった!」ってアホでしょ!
クサリガマテントウの騙し展開の驚きの正当性を上回る変な驚きかたしちゃったよ!
なんだよテレビゲームみたいに建物のオブジェクトを破壊するとポーション出てくるみたいな感じで出てくるの!
偶然性が強すぎてこれがなかったらV3どうしてたの?と思うとんでも展開。
これはデストロンではなくて話しの展開をやっつけちゃいましたね~
凄く恥ずかしくなったのかGは瞬間移動で退散。
残るスプレーネズミとクサリガマテントウの2体も逃走。
V3はホッパーで車を索敵し、ハリケーンで追跡する。
そして追跡した先は前回デストロン戦闘員を見失った?荒れた工業地帯。
そこでは建物の陰に隠れたデストロン戦闘員が襲いかかる。
続けてスプレーネズミもV3に襲いかかり、パワーアームを駆使してデビルスプレーや伸縮自在なアームで攻撃。
だがもうV3はアームの伸縮タイミングを熟知しているため華麗に間合いを見切り反撃。
V3キックでパワーアームを破壊し、その衝撃でスプレーネズミごと撃破する。
残るはクサリガマテントウだ…
V3の呼びかけに応じたクサリガマテントウは港のコンテナクレーン付近におりV3を誘い込む。
港の鉄筋ジャングルを利用して襲い掛かる戦闘員を蹴散らし、クサリガマテントウとの一騎打ちに持ち込むV3。
そしてV3は今ごろクサリガマテントウがスプレーネズミに破壊されたはずの鎖鎌が復活していることに気がつく。
そこで今さらの新事実判明。実はクサリガマテントウは体内に同様の武器を「いくらでも」持っているため、破壊されてもスペアがあるというのだ。
その身体に!?じゃあ体内はほぼ武器を収納する空間じゃん!?それとも四次元ポケット?
破壊された武器がなぜ!?とつっこむならスプレーネズミくんにもつっこんであげてよV3…
スプレーネズミがクサリガマテントウのスネークチェーンを破壊した時にそれでスプレーネズミのパワーアームを破壊したの君なんだぜ…
まあとにもかくにも武器は復活しているので注意しながら戦闘開始。
クサリガマテントウは早速得意のスネークチェーンをV3に巻きつけ3000ボルトの電気を流す。
だが未変身ならいざ知らず、変身状態のV3であれば電撃は「V3バリヤー」で防ぎ、チェーンの締めつけは前回判明した胸の「特殊強化筋肉」で耐えられる。
なんなら仮面ライダー自体が5万ボルトまで耐えられるので3000ボルトなど蚊に刺されたようなもの。
逆になぜ効くと思ったのか首領に聞きたいぐらいだ。
スネークチェーンは破壊した!あとは鎖鎌とV3は「V3!」とパンチしたあと、も1発「パンチ」のかけ声で2連パンチを放ち鎖鎌も破壊。
V3に止めを刺さずにアジトに連れ帰った時からそうだったけどクサリガマテントウの目って実はゴーグルになっていて、それを上げると中から血走った目が現れる。
クサリガマテントウの所作を見ていると、この目を剥き出しにすることがスネークチェーンで電気を流す合図のように見えるのだが、この動作になんの意味があるのだろう?
目が血走るほど電気でいっちゃうよってこと?電気で火花が散るならむしろゴーグルしたほうがいいような…いまいちゴーグルの有無の理由がわからない…
もしかしてゴーグルをすることでテントウムシを装い、ゴーグルを外すことでテントウムシダマシという偽物、騙した感を出すため?ちょっと無理くりか…
まあそういうデザインなだけで大した理由なんてないのかもしれない。
スネークチェーンと鎖鎌を破壊され、武器を持たない状態となったクサリガマテントウだが、実は腰に「テントウミサイル」という顔面とは逆方向、つまり背中から見た時にこちらに銃口が向いた状態となるミサイルを装備していたのだ。
自身が武器を失い背を向けたと相手に思い込ませてのテントウミサイルの発射は並の相手であれば回避できなかったであろう。
しかし、場所が鉄筋で囲まれており、V3が鉄筋を盾に回避することができてしまったのだ。
そして後ろを向いていたせいか、振り返った時に壁に隠れたV3に気づかずにV3を倒したものだと思い大喜びする。
その隙を狙って突然鉄筋の陰から現れたV3はV3キックでクサリガマテントウを撃破する。
高砂が響く本当の結婚式
スプレーネズミとクサリガマテントウを倒したV3。
そして今度こそデビルスプレーのワクチンは本物のようで街の人々、そして明雄は全快する。
明雄とユリ子の2人はセントラルスポーツショップの前で少しオシャレをして立っていると袴を着たシゲルが冷やかしに店先に現れる。
続けて袴の藤兵衛が現れた。店先を通りがかった志郎が何事かと尋ねる。
どうやらこれから明雄の全快祝いと簡単な結婚式を執り行うというのだ。
藤兵衛!粋な事するねぇ!
どうやらこの結婚式では藤兵衛の渋い声での「高砂」が聞けるようだ。
藤兵衛とか結婚式の仲人役似合いすぎ!
「高砂」とは「高砂や、この浦舟に帆を上げて…」から始まる、夫婦愛と長寿を愛で、人世を言祝ぐ大変めでたい謡曲だそうだ。
「たかさごや~」と聞いたことはあったのですが、まさかそんなおめでたいものだとは知らなかったです。
明雄とユリ子も今回の事件を経てこうして簡単ではあるが結婚式ができた。
2人は結婚式は大きさではなく、慎ましくもこうして健康に、そして事件の縁ではあるが、純子以外にも2人を心から祝ってくれる人々がいるということは一生の思い出に残ることだろう。
明雄くん、ユリ子さん、ご結婚おめでとう!末永くお幸せに!
ストーリーの転換点と考察
なんかゲームのフィールド破壊でアイテムドロップしちゃった!という感覚でデビルスプレーの解毒剤を入手されてしまう
確かになんの変哲もないオブジェクトにワクチンを隠しておけば、どこにワクチンがあるか皆目見当もつかないでしょう。
だが、今回は隠し場所をドクトル・G自ら戦闘行動で明らかにしてしまった。
いや~本編もそうですしゲームもそうですが、オブジェクトを壊すパワーでよく中のポーションなど薬が砕けないなと。
今回も場所はバレたけど瓶は割れて薬こぼれちゃったとはならずに薬だけ無傷という。
ちょっとデストロンにとっては運が悪かったですね…
テントウミサイルをライダー少年隊本部で放つべきだったこと
志郎にデストロンを裏切ったと思わせていたクサリガマテントウを本部から連れ出す際、クサリガマテントウの後ろに志郎を含めてライダー少年隊が立ち並ぶ場面があった。
あそこテントウミサイルにとって絶好の射程だったと思いません?
注目の特撮表現
絶望の教会爆発表現
15話「ライダーV3 死の弱点!!」でも志郎の悪夢の中に登場するドクトル・Gの絶望感を表現するために使用していた表現だ。
その名も必殺「色反転」。前回の最後では教会の模型を普通に爆発させるだけだったが、今回の冒頭ではそれにひと手間加えて色反転を行うことでより絶望感が増す表現となっていた。
汗で電気をショートさせる表現
そうだ!汗で電気をショートさせてそのエネルギーでスネークチェーンを引きちぎろう!と考えた志郎。
その表現としてまず志郎の手元にボトボトと水を垂らす。
手元に煙?蒸気を焚いてショートしそうな焦げ臭さを表現。
そしてフラッシュを焚き、その点滅の間に小爆発映像を差し込むことで志郎の手元がショートし大きな電気が流れることでチェーンが切れる様子を表現している。
レッドランプパワー新表現
いつものようにベルトをアップにしてキラキラさせる演出の前にV3バリヤーの表現を差し込むことで、よりV3の体内から力が湧き出ているということを表現している。
スプレーネズミのデビルスプレー表現、前回のは私の勘違い?
スプレーネズミのデビルスプレー表現がややこしかった。
当初、デビルスプレーは白い液体だと思っていたし、実際に放出させているのは白、もしくは透明な液体だった。
しかし、今回密室に閉じ込められた志郎がスプレーネズミにデビルスプレーを浴びせられそうになる際、スプレーからではなく指から放出された緑色の液体をデビルスプレーとして表現している。
つまり、前回序盤でスプレーネズミのアームに切り裂かれて出血死したと思っていた神父から出た緑色は神父の血液ではなくデビルスプレーだったことになる。
私はてっきり子供に配慮して血の表現を緑色にしたと思っていたのですが、あれはデビルスプレーだったのか…じゃあ東京中でスプレーネズミにアームで切り裂かれていた人々から出ていた緑色の液体も出血ではなくデビルスプレーだったってこと?
でも確かによくよく見るとスプレーネズミのアームのデビルスプレーが通ると思われる管は緑色となっていたので正式には緑色の液体もデビルスプレーのようだ。
でもそうなるとおかしい…デビルスプレーで死亡させるには最短で3日かかる。
なのに神父は教会のあの場ですぐ絶命したように思えた…
もしや…あそこで死んだわけではなく、アジトの実験台になった、もしくはその後殺された?
でもでも神父がデビルスプレーの被害者ということは、あの後、明雄とユリ子をモルモットにしようとしなくても既に実験は終えていたことになる。
神父が普通に殺されていればこんな疑問は浮かばなかった…全ては紛らわしい緑色の液体が悪い!
あそこで緑色の液体を出さずにただアームでひっかいて死亡という表現だったからここまでややこしくはならなかったな…
怪人爆破までのスロー表現
よりV3の攻撃でぐわぁ~となっている怪人を表現するためにスローモーション、もしくは小間切れカットを連続で挿入することで、ぐあっバーン!ではなく、ぐわぁ~ぬうぁ~ドカ~ンと余韻が残るような表現となっている。
特撮満足度(★で5段階評価)
特撮満足度
アクション:★★★★☆
猛烈度:★★★★☆
敵の強さ:★★★★☆
ロケーション:★★★★★
仕掛け:★★★★☆
第18話の名言・迷言・珍言・失言
クサリガマテントウ「ここがアジトの入口だ…さあ…どうぞ」や「風見!ここは俺に任せて早く解毒剤ファイルを!」
デストロンに殺されそうになったクサリガマテントウがデストロンを裏切った後、アジトに潜入するための案内をする時のセリフだ。
こんな仲間感があるデストロン怪人は中々見れないですよ!(あとで再裏切りするけど…)
ロケ地(執筆者の調べ)
・「不明」
次回予告より(第19話「ハリフグアパッチの魚雷作戦!!」)
次回のデストロンからの刺客は怪人「ハリフグアパッチ」。
「ハリセンボン」と「魚雷」の特性を持った怪人だ。
ハリフグ=ハリセンボンと初めて知りましたが言われてみれば納得。
「アパッチ」はアメリカの先住民族の部族「アパッチ族」に由来しているのかな?
アパッチはフランス語で「凶悪な暴力集団」という意味なのだそうだ。
このことからハリフグアパッチはハリフグのように鋭く、アパッチ族のように好戦的という非常に獰猛な怪人であると想像させる。
デストロンは謎の島の海底アジトで奴隷を使い、「フグ魚雷」を作らせていた。
その奴隷を救出すべく志郎は海底アジトに潜入する。
だがハリフグアパッチの毒に侵されてしまう。
だけどハリフグにはフグのように毒はなく、その名の通りハリで身を守るそうです(ただまだ未解明な部分も多く、種類によっては毒性を持つものがいるのではという話しもある)。
ということは正確には「ハリセンボン」と「フグ」と「魚雷」の合成怪人と言ったほうがしっくりくるかもしれません。
謎の島というとほとんど「猿島」が採用されるイメージ、そして最後に島ごと爆発するという本シリーズ。
仮に猿島だとしたらもう猿島のHPはとっくにゼロだ…だが何度も登場するゆえ不死身の島と勝手に呼んでいる。
感想・まとめ
まさかの裏切りから裏切りを見せたデストロン。
一度裏切ったフリをして、さらに裏切ったと見せかけて裏切ってはおらず、でもでもやっぱり裏切っていたという展開が感情を揺さぶり、それが良いスパイスとなっている。
ライダー少年隊も普段は表に出さないであろうデストロンへの恨み・憎しみを吐き出していて感情も揺さぶられる回だった。
スプレーネズミやクサリガマテントウもそれぞれがV3を苦しめ、かなり良い働きをしていた。
だけど上司であるドクトル・Gの不注意により全て台無しに…
組織の責任は上が取るべきであるとは思うがデストロンは現場のミスも多いため、どうしても現場の怪人を責めてしまいがちだ。
だが、今回に限っては2体に大きなミスはなく、むしろ2体で連携してV3を騙し、窮地に追い込むほどの活躍を見せた。
それに比べてドクトル・Gは誤ってワクチンの在処を教えるかたちとなったばかりか、ワクチンを奪取されるやいなや一番早く逃亡する。
これは…いけない…
こういうやり方は今後のデストロンに指揮に関わるぞ!と言いたいが上司に責任を取らせる前に部下が倒されてしまうんだもの、うやむやになるよな…
今回判明したこと
・ライダー少年隊には東京都内で被害にあっている地域を電飾の点滅で分かりやすいように表示できる地図がある
・今作のライダー少年隊は捕虜にした怪人をテレビのある応接室?みたいなところに閉じ込めておく(デストロンみたいに牢屋もないので一時的な措置かも?)
・ライダー少年隊が最も憎むのはデストロン
・藤兵衛は「高砂」が渋い