ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。
あらすじ
船に揺られながら釣りを楽しむのは日本一の海洋学博士「坂井博士」。
海底都市開発に情熱を注ぐ博士だが釣りの腕はからっきし…
海は穏やかな時を刻んでいたが突如水面に大きなあぶくが浮かぶ。
次の瞬間!船に怪人「シオマネキング」が乗り込んでくる。
船頭は海に投げ捨てられ、助手の「田中」はシオマネキングの泡で溶解してしまう。
そして博士は海に引きずり込まれ誘拐されてしまう。
前回のモスキラス襲撃事件を解決した立花レーシングクラブ一行はナオキの叔父のガイドを聞きながら遊覧船で勝浦の海を一望していた。
穏やかな海に平和を感じながら眺めていると、滝が無人の釣り船を発見する。
その客員が海洋学の博士と知り、きな臭いと感じた猛たちはまず同じホテルに泊まる博士の家族「坂井マサオ」、「坂井圭子」の保護に動き出す。
旅館?ホテル?変なオジサン?
私は前回、藤兵衛たちはナオキの叔父「北沢」が経営している「旅館」に宿泊していると思い込んでいた。
なぜならナオキたちの帰りを待っていた時の部屋が和室であり、北沢が使用人のことを「番頭」と表現していたためである。
だが今回、北沢が経営しているのは旅館ではなく「ホテル」であることが判明する。
もしくは北沢はその両方を経営しているとも考察した。
だがナオキたちがホテルに宿泊している坂井博士の息子「坂井マサオ」と友達になったと発言いるので宿泊先は同じホテルのようだ。
前回北沢は蝶ネクタイをしていなかったので老舗旅館のオーナーかと思っていたが今回の服装を見てホテル経営者であると確信した。
よくよく考えたら前回の出てきた番頭さんも蝶ネクタイを付けていましたし、今回北沢が蝶ネクタイをしめて自ら観光案内をしているのも番頭さんが「モスキラス」に殺されたため代理で務めていると考えれば自然でしょう。
従業員を殺された割には楽天的で話し口調も独特な地元色強い喋り方も相まって旅館のオーナーだと勘違いしたのだろう。
変なオジサン!
海底都市それぞれの理想
前回から引き続きショッカーの目的は「海底基地の建設」。
だが今回、坂井博士を誘拐したことでショッカーの基地建設がいつものちんけなアジト建設とはわけが違うことが判明する。
そう…ショッカーの目的を正確にいうと「海底都市」の建設だ。
ショッカーはかねてより海側の地形を好んで基地を構える傾向があった。
その規模を最大化するため、太平洋側に位置する勝浦を選んだようだ。
一見海底都市計画に情熱を燃やす博士と目的は同じであり、利害は一致すると地獄大使は誘惑する。
だが一般人とショッカーとで目的や理想、利害が一致するわけがない!
海底都市開発それぞれの理想
・坂井博士版
魚を育てる「海底牧場」、海藻を栽培する「海底農場」、海に眠る資源を掘り起こす「海底油田」と「海底鉱山」それらを中心とした海底都市の開発が理想としている。
ちなみに海底牧場の番犬は知能の高いイルカに任せたいそうだ。
・ショッカー版
はっきりと明言されていないが今までの傾向をもとに考察すると、上記博士の理想とする海底資源の活用を人間のためではなく、ショッカーのためにしか利用しないつもりであろう。
そしてショッカーは秘密裏に行動できる海側を好む傾向があるため、隠密の観点から水中に基地を構えることでのメリットが大きい。
空中都市や海底都市開発の主な目的は地球上の空きスペースの有効活用だろう。
だがそんなに空きスペースがありながらも今まで実用化されてこなかったのには理由がある。
それは「開発難易度」と「費用対効果」だ。
開発難易度が高いということは費用がかかり、それに見合った効果があるかが課題である。
空中都市だとそもそも空に資源がない。
そして海底都市開発は居住区を水圧や海水による劣化から守る維持費用が大きくかかる。
それに海底都市でやりたいことは、その都度地上からのアクションで事足りる事ばかりなため思ったよりも費用対効果がないのが現状である。
海底牧場・農場などは養殖で良いし、海底資源採取も人間が海底で作業するより機械で行った方がコストや安全性も高い。
人類は海底の秘密をほとんど知らない。それこそ宇宙より未知な事が多い。
それは海深く探索しようとするとどうしても水圧やバッテリーなどの課題がクリアできないからだ。
だが悪の隠れミノとしてはこれ以上ない物件だ。
奥の手シオマネキング
前回奥の手と紹介された怪人「シオマネキング」。
奥の手と呼ぶには少々物足りない感はありますが、おそらく仮面ライダーを溶かしてしまうほどの泡が売りだったのでしょう。
それもそのはず、これまで人間を溶かすほどの溶解液を吐く怪人が多数登場しましたが、仮面ライダーに対しては痺れを与える程度で溶解には至っていないものばかりだった。
そんな中、仮面ライダーを溶かすほどというのは強烈なインパクトがある。
このパターン前にも観たことある気がしましたが19話「怪人カニバブラー北海道に現る」のカニバブラーがまさにそれで、口から泡を吐き溶解させる怪人だった。
そして「カニ」の特性というのも共通点だ。
カニバブラーはこれまでの怪人でもかなり弱い部類だと感じていたので、奥の手と呼ばれるシオマネキングにも肩透かし感
唯一大きなハサミで滝そして2号を追い詰めている場面があったので、ダブルライダーでなければ苦戦していたのでしょう。
仮面ライダー2号の正体ばれる!?
仮面ライダー1号、2号こと本郷猛と一文字隼人は立花藤兵衛と滝和也以外(敵であるショッカーを除く)に正体を明かしていない。
通常仮面ライダーの変身時は人質を救出した後に避難を他の人に任せて人質が去った後に「こっそり」変身するものだ。
だが今回は「えっばれてない!?」と思うシーンがある。
ショッカーに坂井親子を人質に取られた1号と滝は動きを止めてしまうのだが、岩壁に身を潜めていた一文字により救出するシーンがある。
その後一文字は岩壁から地上へ飛びおりすぐに変身する。それも坂井親子が避難する前にだ。
決戦舞台が陸の孤島であることや、親子が岩壁の上で縛られ身動きがとれない状態なので避難もできない。
だからといって滝が岩壁を登り避難させるまで待っていてはこちらがやられる。
そう判断し正体がばれながらも変身するに至ったのではないかと考察した。
これはマサオが避難後に友達となったナオキとミツルにばらしそうだな…
ストーリーの転換点と考察
レーシングクラブ一行が帰ってから作戦を実行しなかったこと
坂井博士が勝浦に滞在している間に誘拐を完了したかったのだろうが、事前にレーシングクラブが勝浦に集結していること、前回ダブルライダーに負けており今だ猛と一文字の警戒下にあることを考慮してほとぼりが冷めて事件解決と思わせて一行にはご帰宅願うほうが計画を進めやすかったのではと感じた。
どうせ博士は海底都市開発で勝浦に再来する可能性は高いのだから焦る必要はない。
機を焦ったな!ショッカー!
溶解攻撃が泡だったこと
シオマネキングの溶解泡は非常に強力で、接地した後には泡が燃え上がるほどの溶解力であり、命中すれば仮面ライダーといえどもひとたまりもないだろう。
…当たらなければどうという事はない!!
そうなんです!当たらないんです!
その原因はやはり「泡」にあると考えられます。
多種多様な溶解怪人を観てきましたが、やはり命中精度が高いのは液が真っ直ぐに飛び射程距離も長い「水鉄砲型」ですね。
強力といえども泡は泡。空気の影響を受けやすく噴射しても目標からそれるそれる!
拡散範囲は広いのですが射程が短く仮面ライダーに当たらない当たらない!
これは誤算!
そしてここでさらなる反省点として「モスキラスとの共闘」が挙げられます。
前回も書きましたがダブルライダー相手であり、シオマネキングが完成していたのなら出し惜しみせずにモスキラスの救援に向かわせるべきでした。
猛はモスキラスの吸血で一時的に貧血状態でフラフラだったので泡攻撃も当てやすかったでしょう。
結果論ですけどね。
今回の特撮表現の面白さ
シオマネキングの泡攻撃表現
シオマネキングの溶解泡攻撃はもちろん泡で表現。
注目すべきは死亡シーン。
ダブルライダーキックで撃破!そしてその死に際はシオマネキ(カニ)さながらの泡を吹きながら絶命している。その泡の量の凄いこと凄いこと!
シオマネキングを覆い隠すほど排出され、その泡で自身の身体が燃え盛る。
逆にそんなもんよう体内に入れて大丈夫だったなと体内の器官を褒め称えたいほどだ。
特撮満足度(★で5段階評価)
特撮満足度
アクション:★★★★☆
高所:★★★☆☆
火力:★★☆☆☆
水場:★★★★★
仕掛け:★★☆☆☆
ロケ地(執筆者の調べ)
・「狼煙山」
・「くじらの博物館」
次回予告より(第74話「死の吸血魔 がんばれ!!ライダー少年隊」)
次回のショッカーからの刺客は怪人「シラキュラス」。
「毛ジラミ」の特性を持った怪人だ。
毛ジラミね~
これ覚えてますよ!小さい頃に凄い注意喚起されたので!
毛ジラミはその名の通り毛に卵を付けて孵化させるシラミでよく親や保育園の先生にチェックされました。
大きくなるにつれチェックされず、その内忘れて今まで生きてきましたが、なんであの時期だけ執拗にチェックを受けていたのか。
これには理由があって毛ジラミ感染の80%は0~9歳の児童だからだそうです。
なんで子供だけ?大人は?と思いますが、大人の場合は通常の洗髪で全て除去できるため感染が少ないそうです。
子供はシーツや衣類など色々なものを共用する場面が多いため感染率が高いそうです。
毛ジラミの感染要因の中に「距離をとらず集団で昼寝をする」というものがあります。
私は保育園通いだったので幼稚園の人はピンとこないかもしれませんが、保育園は夕方まで預かってくれるのでお昼寝の時間があります。
あ~そうか!寝具共用、近い距離で集団お昼寝!これがあったから毛づくろいみたいなチェックが小さい時に多くあったのかと納得しました。
この子供に感染することが多い、つまり子供の敵である毛ジラミの怪人。
そしてサブタイトルからもわかる通り「がんばれ!!ライダー少年隊」とすることで幼少期の毛ジラミとの敵対関係を表現しているのか!と感心してしまいました。
ライダー少年隊…これは五郎、ナオキ、ミツルとレーシングクラブ会員に子供が増えてきたので俺らでもショッカー対策本部作ろうぜ!っていうノリの隊なのか。それともガチなのか。
仮面ライダーに憧れた少年たちがライダーキックを真似しないように啓発を行った経緯があるため、これを機に現実世界でもライダー少年隊みたいに悪人を成敗する組織を子供たちで作ろうぜとなり、危険なことに首を突っ込まなければ良いのだが…
まとめ
海底都市はロマン溢れるテーマです。
私も海の中、特に深海は凄く興味があります。
マリアナ海溝の奥には何が存在して、生物が生息しているか研究すら困難な未知の領域です。
でも私自身あまり海が得意じゃないというか…
昔潮干狩りで足の届かないところに踏み入れて溺れかけたのが若干トラウマなんですよね~
スキューバダイビングを嗜む人はその神秘的な世界に大ハマりすると聞くので挑戦してみたいですね。
ショッカーの海底都市は既にいくつも存在しています。
それは海や湖、沼などに基地を構えていた時のものだけではありません。
例えば陸の孤島で仮面ライダーに破壊され沈んだ基地も立派な海底都市です。
将来日本ではありとあらゆるショッカーの海底都市が見つかるでしょう。
それをショッカーのものだと知らない学者たちはどのように解釈するのか?
これはアトランティスだ!とか昔海底人が存在したんだ!と様々な議論が繰り返されるでしょう。
それを見て生化学研究員、もしかしたら将来教授となる本郷猛がどう感じるのだろうか。
そして世間に公表する日はくるのか?ぷぷぷっ知らないの~とマウント取ってたらやだな…
IFストーリーが次々と湧いてきてワクワクしますね!
今回判明したこと
・一文字が仮面ライダーだとばれる(ばれかける?)