【仮面ライダー】52話「おれの名は怪鳥人ギルガラスだ!」感想・考察(ネタバレ有) ありがとう!また逢う日まで!

ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

東映 1971年
前話の記事

あらすじ

今まさにショッカーは恐ろしい実験を行おうとしていた。

それは「デッドマンガス」の実験だ。

このガスを浴びた人間は5秒で文字通り「デッドマン(殺人狂)」となりお互いを殺し合わずにはいられなくなるという恐ろしいガスだ。

このガスを使い日本中の人間を憎しみ、殺し合わせ人類を全滅させる「人類皆殺し作戦」が今回のショッカーの計画だ。

そんな最中、五郎たちの周りである奇妙なカラスが話題となる…

主題歌を歌う九官鳥のような奇妙なカラス

今、小学生の間で空前のブーム到来。

五郎が通う小学校の学区にある小鳥屋に「人間の言葉を話すカラス」が入荷した。

しかも「レッツゴー!! ライダーキック」を歌うカラスなのだ。

そして「ショッカー!」という言葉も発するそうだ。

奇妙なカラスだが一般人にとっては人気の仮面ライダーの曲を歌うカラスなんて奇妙さより物珍しさが勝つのである。

そしてこのカラスを購入するという奇特な人物、それも女の子が現れる。

大人であれば多様性があるが、小学生ぐらいの女の子ならもっとかわいい文鳥とかを購入しそうなものだ。

だがこの世界観では男女問わず仮面ライダーが人気なのだ。

その証拠にカラスの見物客の女の子が「第一仮面ライダーっていうのがカッコイイわ」という発言をしている。

そこへ「美子よしこ」という五郎の学友とその母親「えいこ」がやってくる。

母親にテストで100点でも取ったご褒美かそれとも単なるお金持ちの気まぐれか、何でも買ってくれるという約束のもとカラスの購入をねだる。

この親子は団地ではなく「あかつきマンション」に住んでいるようなので多少はお金持ちのようだ。

時代背景的に団地住まいが多い中マンション住みは富裕層な感じしますね。

心臓に毛が生えたみんなの親父

藤兵衛は五郎の親父だ。

五郎の疑問にもちゃんと答えて、宿題の心配までする。

藤兵衛は一文字と滝の親父だ。

あの一文字と滝が無邪気に後ろから驚かし子供のように戯れ、そして怒られる。

本当に地域の親父って感じだ。

ちなみに一文字と滝は「藤兵衛の心臓には毛が生えている」と思われている。

確かに改造人間でもなく、FBIでもないバイク屋のおっさんが足もすくまず、果敢にショッカーに向かっていくのだから強心臓だと思われるよな~

ただのカラスではなかったが更にただのカラスではなかった!

美子の父親はカラスを大変気味悪がり、娘の帰りを待たずに返却しにいこうとする。

するとカラスがいきなり「ショッカー!ショッカー!」と叫び出したと思ったらドンドンと膨れ上がり鳥かごを破壊してしまった。

膨れ上がったカラスはやがて人間大になり怪人「ギルガラス」となった。

ギルガラスはデッドマンガスを吐き出すとたちまち夫婦は凶暴化して争いはじめる。

五郎は人間の言葉を話すカラスに何か違和感を感じそれを確かめるため美子に一晩カラスを貸してもらうことになる。

他ならない五郎くんのためなら」と二つ返事なんて五郎は学校で人望があるようだ。

27話「ムカデラス怪人教室」でも「生沢ナミ江いくさわなみえ」に勉強のライバルとして尊敬されるほどなので、情にも熱く結構女子に人気なようだ。

五郎は小学生の好奇心としてもあるだろうが、今までの経験上ショッカー事件が起こる前触れには周りで不思議なことが起こるということを本能的に感じてとっているように思う。

五郎は賢いし勘も良く本当にFBIや警察官に向いてそうだ。

結構子供にとってショッキングな事件発生

五郎と美子がマンションの部屋についた時には夫婦は相打ちとなり死亡していた。

他の部屋に助けを求めようとするもマンションの住民はみな争い死んでいた。

あの後ギルガラスは住民全員にデッドマンガスを吸わせたのだろう。

五郎が藤兵衛に人間の言葉を喋るカラスがいるのかと変なことを聞くもんだから一文字と滝は様子を見にマンションを訪れたところだった。

美子は目の前で両親が殺されたわけではなく、お互い殺し合い死んでいったという納得のいかない状況に立たされショックで気絶してしまう。

この子の心のケアが最重要だろう。

なぜなら自身がカラスなんてねだらなければ両親が死ぬことはなかったと自分を責めてしまうだろうから…

最終的に美子美子がどうなったかは描かれていない…

身寄りがいなければ孤児院に預けられたか、いれば祖父母などに預けられるだろう。

この回を観た子供たちはどんなことを考えたのだろう…

感じやすい子は両親がいきなりこの世からいなくなってしまうこと想像して泣いてしまうのではないだろうか…

そのぐらい子供から親を奪うというショッキング回だった。

改造人間のみの副作用

マンションの住民は全滅。

このままここに留まれば五郎や美子に危険が及ぶ可能性が高い。

早々に退散する4人だがその際にエレベーターを使ったことで一時的に密室となる。

そこへ待ち伏せしていたギルガラスはデッドマンガスを吐き出す。

これが団地であれば階段なので無理やりにでも逃走ルートを確保できるが、エレベーターではそうはいかない。

高級住宅の弊害が発生してしまった。

タワーマンションの高層階にいる住民に災害の時どうするの?と似たような弊害だ。

このままではエレベーター内にガスが充満してしまう。

一文字はエレベーターの天井を開きギルガラスと屋上で相対する。

屋上で戦闘を行う最中、仮面ライダーの身体が段々しびれて動きが鈍ってしまう。

これはデッドマンガスの改造人間専用副作用だった。

普通の人間であれば殺人狂となるが、改造人間は「麻痺状態」となる。

何とか力を振り絞るもギルガラスに投げられ、マンションから落下。

命からがら立花レーシングクラブに戻ってきた。

そして一文字は入院してしまう。

一文字が倒れる前に一瞬微笑んだのが印象的だった。

無事帰ってこれたこと」、「仲間の顔を見て安心したこと」。

そんな感情が表情に表れていました。

お見舞い品の絶望的なセンス

一文字へのお見舞い品を探す立花レーシングクラブレディース。

普通はというのは多様的ではないがお見舞いといえば「果物」、「」、もしくは「暇つぶし品」などが一般だ。

だが彼女たちが選んだのはあの「カラス」である。

もちろん彼女たちはそれがギルガラスということを知る由もないのだが、普通にセンスが絶望的。

患者の病室に仮面ライダーの主題歌を延々と歌う鳥なんてそれだけで具合が悪くなりそう。

これを選ぶ彼女たちは実のところ仮面ライダーが一文字であることを知っているのでは?と思うチョイス。

カラスを使って遠回しに「お前仮面ライダーだろ?」と問い詰めているようなものだ。

まあ彼女たちはそこまで考えていなくてただ「面白そうだから」ぐらいの理由だろう。

もうねミカなんかスイスにいたのにカラスの特技を見た瞬間「買った!」なんて言ってノリが完全に江戸っ子なのよね…

ちなみにこのカラスを売っていた小鳥屋の店主、8話「怪異!蜂女」の「影村めがね店」の店主を装い「洗脳眼鏡」を販売していた構成員とは別だが同じ俳優さんだった。

そのため初見では「お前は死んだはずでは!?」と思ってしまった。

別人とわかったが私の中で完全に「店構えをして罠を仕掛ける時の構成員のおじさん」というポジションになった。

病室で一文字は寝ているためカラスを置いていくレディース。

寝ている一文字を起こそうとするが藤兵衛に怒られると警戒する3人。

その前に狂ったように主題歌を歌うカラスを置いていくほうがよっぽど大目玉喰らうぞ…

カラスに一文字が起きたら喋り出すように言い聞かせ、ミカは「いうことを聞かないと焼き鳥にしちゃうから」としつける。

そもそもカラスの焼き鳥などあるのか?エミが疑問に感じる。

ユリは「信州上田のカラス田楽って有名よ」と答える。

信州上田(長野県)のカラス田楽

上田地方の郷土料理。

ろうそく焼きとも呼ばれており、カラスの肉を骨ごとミンチにして串で焼いた料理。

鳥つくね」みたいなものですかね。

結構おいしいみたいで、体が温まり、昔は縁日でも売られていたようです。

現在ではあまり食べられていないそうですが、一度食べてみたいですね。

テレビの特集でホームレスの人がカラスを茹でて食べていたのを見たことがありますが、今思えばおいしい上に貴重なたんぱく源になっていたのかもしれませんね。

最高のお見舞い品センス!ヨーロッパの手土産

レディースとは違い本郷猛は素晴らしい手土産を用意して再び帰国する。

ショッカーは半身不随となった一文字に止めを刺すべく、次の作戦に移っていた。

改造人間をデッドマンガスで半身不随にした状態から更に「ガンマーG」というデッドマンガスの有形物質を注入することで「完全に改造人間の機能は破壊する」ことができるらしい。

改造人間の機能を破壊するとは本郷猛や一文字隼人にとっては願ってもないことだ。

なぜなら言葉通りだと改造人間の機能はなくなり、元の人間に戻れるということだからだ。

だが、死神博士の言葉の含みを考えると「改造人間」ではなく「人間としての機能を破壊」すなわち「死に至らしめる」とも考えられる。

後者の可能性が濃厚である以上、ガンマーGの注入は何としてでも避けたい。

レディースの絶望的にセンスのないお見舞い品はみるみるとギルガラスとなる。

そして一文字にガンマーGを注入しようとするが、ベッドで狸寝入りしていたのは帰国していた猛だった。

一文字は気を失う寸前に猛に救援依頼を出していたようでヨーロッパから駆け付けていた。

猛はデッドマンガスを浴びて牢屋に閉じ込められるがこれはアジトに侵入するための作戦だったのだ。

しかしなぜ、猛はデッドマンガスを浴びても動くことができたのか?

それは死神博士がヨーロッパのショッカーアジトに「デッドマンガスの解毒剤を置きっぱなしだった」からだ。

これにより猛は牢屋内で解毒を行いアジトで大暴れ。一文字の麻痺も解くことができた。

なんて素晴らしいお見舞い品だ!

初めて…ではないよね?死神博士との一騎打ち

猛と死神博士の一騎打ち…

テレビの前の視聴者は初対戦と思って息をのんで見守っていることだろう。

だが、よくよく考えてみると初対面ではないのではないだろうか。

そもそも死神博士はショッカースイス支部の幹部だった。

そしてヨーロッパでショッカーと戦っていた猛。

何度も相対していたのではないだろうか?

それでも普段部下に加勢させる死神博士が自ら一騎打ちを行うのは珍しいことかもしれない。

この一騎打ちを観ていると死神博士が幹部たる所以がわかる。

頭脳明晰で改造人間の開発を行うことができ、催眠術で人心掌握し、瞬間移動まで使いこなす。

これで肉体まで若ければ近接戦闘も仮面ライダーと互角に渡り合えたかもしれない。

いや待てよ…そう考えると死神博士は未改造状態でこのスペックということ!?

それはもう本郷猛や一文字隼人より才能があったということだ。

未改造状態だとこの悪事にも自分で手を染めたのだろう。

デッドマンガスで殺し合う囚人たちを見て「ざまあみろ」と吐き捨てるあたり、天才すぎて人間社会に溶け込めなかったり迫害を受けたりと人類に恨みをつのらせた悲劇の天才だったのかもしれない。

東京中がデッドマンガスで狂人化

東京都民全員を殺人狂にするだけの量のデッドマンガスを製造したショッカー。

そのガスが入ったボンベをギルガラスが空中から散布することで東京を壊滅させる気だ。

京浜工業地帯で行われるこの作戦を聞いた猛は一文字にモールス信号で危険を知らせる。

通信を受けて事態を把握した一文字は現場へ向かう。

死神博士を取り逃がしたが猛も現場へ合流してガスの散布を防ぐ。

死神博士を取り逃がしたが猛も現場へ合流してガスの散布を防ぐ。

さすがのギルガラスも2人がかりでは為すすべもなくダブルライダーキックで撃破される。

無事デッドマンガス散布を防げたが、そもそも空中からガスを散布する作戦とは実現可能なのだろうか?

空中は風も強いので上手く地上にガスを撒けないのでは?

でも農薬とか種を空中散布することもあるし低空飛行で撒けば良いのか?

液体や種ならまだしもガスであれば相当な重さのガスを用意しないと意味がないのでは?

効果は恐ろしいが空中散布が果たして成功したのかは怪しいところです。

次のステップは南米?

事件解決後、何の前触れもなく南米へ飛ぶことになる一文字。

今回に前触れはなかったが51話「石怪人ユニコルノス対ダブルライダーキック」で猛に「今度は貴様を助ける番だな!」と発言していたので、その手助けが南米のショッカー組織壊滅を引き受けるということだったのだろう。

記念品として1台しかないカメラを置いていく一文字。

名残惜しそうに、だがいつか必ず帰ってくる!それまでこのカメラを預かってほしいというメッセージともとれた。

それと入れ替わるように日本防衛に戻る猛。

ということはヨーロッパに戻らずともある程度はショッカーを壊滅してしまったということだ。

凄まじい活躍だな猛は…

そんな猛の活躍に感化されたのか「本郷、お前には負けないぞ…これからの活躍、期待していてくれ!」と宣言。自身の成長のためにも南米へ飛ぶ。

ありがとう!一文字!また逢う日まで!

少し余談だが最後のシーンで南米に飛ぶ飛行機を見送る猛の左手薬指に指輪があることに気づいた。

結婚したの!もしかしてルリ子!と思った。

もしかして猛を追ってヨーロッパにいってそのまま!?

だが、猛は改造人間であることで家族を持つことを諦めている節が多々あった。

そんな猛が求婚を受けるだろうか。

それに死神博士との一騎打ちのシーンでは最後のシーンと衣装が同じ(上着は羽織っていたが)にも関わらず左手薬指に指輪はない。

婚約指輪のようにリングが細く小さいものではなく長い指輪だったためファッションである可能性も捨てきれない。

もしくは怪我のテーピングかもしれない。

私の勘違いかもしれないが少し…いや少しじゃないな…大分気になりました。

滝兄ちゃんの結婚もあってないような設定扱いなので特に意味はなかったのかもしれません…(ルリ子も出てこないし)

ストーリーの転換点と考察

デッドマンガスの副作用効果

デッドマンガスの副作用は「常人は狂人化」、「改造人間は麻痺」となっている。

だが、分ける必要があったのだろうか?

むしろ改造人間こそ狂人にして仮面ライダーに暴れさせたほうがショッカーへの妨害も防げるし一石二鳥なのに…

それとも改造人間には狂人化は効果がないため麻痺を付与できるようにしたのだろうか?

だがそれだと常人は狂人化した上で麻痺になり殺し合いができないのではないか。

その人の状態によって薬の副作用などは違う。

だがそれは副作用への耐性が低い人が発症するのであって、耐性が高い仮面ライダーだけ発症して耐性の低い常人に発症しないなんて副作用はあるのだろうか?

医療従事者ではないので不明だが、私なりに考えた結果このような疑問に至った。

そして「狂人化」という状態の疑問。

狂人化とは単に狂ってしまい殺意しか抱かない人間になってしまうことだと考えていた。

しかし、狂人化した人間に対してギルガラスは「いがみ、憎しみ、殺し合え!」と煽っている。

…?そもそもそれが狂人化の状態であれば、憎しみがなければ殺し合わないってこと?と思うのだが…

その憎しみが元で殺し合う。今回の美子の親であれば夫婦生活の不満などが増幅して殺したいほどの憎しみになるのがデッドマン状態ということか?

それであれば序盤に出てきた囚人たちは色んなところから誘拐されてきた人々なのでお互いに憎しみもくそもなく、狂人になればむしろ自分たちをこんな目にあわせて実験を観察している死神博士に向かっていくのではないだろうか。

このことからギルガラスの言葉はあくまで比喩であり、狂人化には理性や思いやりの心もなく殺意だけの状態のことをデッドマンというのだろう。

解毒剤をなぜかヨーロッパに置きっぱなし

デッドマンガスを浴びた一文字と猛が助かった方法。

それはヨーロッパのショッカー支部にこのガスの解毒剤があったため、猛がくすねて日本に持ってきたためだ。

…なんで?

まず「ヨーロッパ支部にデッドマンガスの解毒剤があった」ということ。

これは死神博士が元スイス幹部であったためと考えられる。

そして「ヨーロッパに死神博士がいた頃から今回の作戦が密かに進んでいた可能性」だ。

もしかしたらこの作戦は当初スイスやヨーロッパ全土で使われる作戦だったのかもしれない。

そのため解毒剤を用意していたのだろう。

だが今回日本での作戦では解毒剤を用意していなかった。

当然、改造人間にも効果があるので味方が感染した時のために用意しておくはずだ。

用意していなかったからこそ一文字を追い込めたのだが、うっかりヨーロッパ支部に忘れてきたことを忘れていたのだろう。

さすがの死神博士も「しまった!」とつい本音がもれてしまう。

いや~なんかあった時のために解毒剤をとっておいた猛の勝ちですね!

今回の特撮表現の面白さ

デッドマンガスの放出表現

私が面白いと思ったのはギルガラスから放出されるガスではなく序盤にガスの実験を行っていた時の表現が良いなと感じた。

実験時はショッカーのマークの裏からガスを放出している。

ショッカーのマークから黒いガスを出すことでショッカーの恐ろしさとガスの恐ろしさを同時に表現している。

まるでショッカーのマークが意思を持ち、このマークを見たものは死だ!と言わんばかりのおどろおどろしさがある。

カラスからギルガラスに変化する表現

ギルガラスはカラスに変化することができる。

カラスがギルガラスに変化するとき「ショッカー!ショッカー!」と鳴いた後、煙を上げて黒い綿を付けた風船?みたいなものを徐々に膨らまし、鳥かごを爆発させる。

そうすることでカラスが段々と人間大に膨れ上がりその膨らみに鳥かごが耐えられなくなり破壊されるという描写を表現している。

マンションからの落下

麻痺状態になった仮面ライダー2号はあかつきマンションの屋上から投げ落とされる。

その際に落下していった2号は空のスーツだったのだろうか?

妙にリアルだが脱力状態だったので人間(スーツアクター)は入っていないのか?

もしスーツアクターがそのまま落とされていたとしたら物凄いスタントだ…

5階建ては約15メートルほどなので仮面ライダーのジャンプ力とほぼ高さから落下したことになる。

カミナリ族の水平乗り

昭和30、40年代。オートバイの速さやテクニックを追求する「カミナリ族」という集団が社会で話題になった。

暴走族の前身」とも言われる彼らだが暴走族は彼らのようにオートバイそのもので目立つのではなく、オートバイを使って一般人を煽り、威圧して暴力を振るうといった武力を誇示するための集団となってしまった。

カミナリ族自体も騒音や運転事故など社会的に迷惑をかける場面は多々あったもののその信念や純粋さはオートバイに向けられたものだったように思う。

そんなカミナリ族が行っていたテクニックとして「水平乗り」というものがある。

バイクのサドルに腹を密着させて身体を地面と平行にし、スーパーマンやウルトラマンのようなポーズで運転するテクニックだ。

自転車でも「手放し運転」や「立ち漕ぎ」などで友達同士自慢した覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのバイクバージョンもあるということです。

こういったテクニックは競技では使わない、いわゆる「ストリートテクニック」みたいな魅力がありますものね。

その水平乗りをなぜかギルガラスの元へ向かう時に披露する一文字。

まあ私も昔そんなわけないのに前傾姿勢だとなんか速くなりそうと思って自転車を走らせていたことがあります。

徒競走でも前傾姿勢より姿勢が良い人のほうが足が速かった。

わざわざ公道で披露して警察に止められたら現場に向かえないだろ!と突っ込みつつこの頃から水平乗りは「仮面ライダーの乗り方」として認知されるようになったそうです。

カルチャーって面白いですよね。

特撮満足度(★で5段階評価)

特撮満足度

アクション:★★★★★

高所:★★★★★

火力:★★☆☆☆

水場:☆☆☆☆☆

仕掛け:★★★★☆

ロケ地(執筆者の調べ)

・「マンションニューランド」

次回予告より(第53話「怪人ジャガーマン 決死のオートバイ戦」)

次回のショッカーからの刺客は怪人「ジャガーマン」。

ジャガー」の特性を持った怪人だ。

昔はチーター、ヒョウとジャガーの違いがよくわかりませんでした。

よくよく身体の模様を見るとそれぞれ違うのですが、やはり一番の違いは身体の大きさにあります。

上記の3種類の中でジャガーが一番身体が大きくて強そうですね。

当然ネコ科なのでスピードもある程度速く、こんなのが目の前にいたらひとたまりもありません。

そんなジャガーが仮面ライダーの目の前に現れるのです。

抜群のスピードなのにバイクに乗っているジャガーマンはちょっとシュールですが、決死のオートバイ戦とあるのでチキンレースでも行うのでしょうか?

そしてなんか三葉虫みたいなファラオみたいな新幹部?が出てくるようです。

死神博士は猛に壊滅させられたヨーロッパ支部を立て直すために帰ったのだろうか?

それにしても猛は一文字の助けを借りずにヨーロッパのショッカー支部を壊滅させるなんて凄いな…

南米に行ってしまった一文字の活躍もまた観たいものです。

ひとまずは一文字に代わって再び日本を任された本郷猛の戦いに注目です!

次回の記事

まとめ

ライバルの活躍はライバルとして誇らしい反面、自身がライバルのライバルたる実力に差があるのではと焦ることもある。

ライバルの活躍が起爆剤となり成長する人もいれば、3話「怪人さそり男」で登場した猛の親友「早瀬五郎はやせごろう」は嫉妬心がいつしか憎しみとなり「さそり男」として悪に堕ちてしまった。

一文字は真っ直ぐで藤兵衛の叱咤激励を受けても逆上せず、自身を見直し成長できる男だ。

猛と一文字には切磋琢磨できるライバルがいることに私は羨ましいと思う反面、さそり男のように嫉妬せずにいれるだろうか?と思うこともある。

一文字は猛に助けられて恩義を感じており、尊敬もしているが、仮面ライダーという同じ立場だからこそ「自分も」と奮起する起爆剤にもなっている。

猛も孤独だと思っていた自身と同じ立場の人間がもう1人おり、最大の理解者として一緒に戦ってくれることはとても心強いはず。

良いライバル関係だ。

2人にしか理解できない改造人間としての苦悩を滝兄ちゃんは少し羨ましい思っていることだろう。

滝兄ちゃんも大事な仲間であり、ライバルだがちょっと嫉妬心や執着心、ストーカー心が働くのがたまにきず。

いつまでも「良き仲間ライバル」であってほしいものだ。

今回判明したこと

・一文字と滝はショッカー事件が起きない間にトレーニング(戦闘?バイク?)している

・ユリ、エミ、ミカのお見舞い品は絶望的にセンスがない

・一文字と滝は藤兵衛の心臓に毛が生えている(強心臓)と思っている

・死神博士の武器は鎌

・猛と一文字はモールス信号でも通信を行える(時計型発信機の点滅を利用して)

・一文字はバイクを水平乗りすることがある(今回初)

・一文字は南米のショッカーと戦うため日本を離れる

・南米のショッカーは手強い

・一文字に代わり再び本郷猛が日本を防衛する

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