【仮面ライダー】46話「対決!! 雪山怪人ベアーコンガー」感想・考察(ネタバレ有) 休戦中に対戦

ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

東映 1971年
前話の記事

第46話「対決!! 雪山怪人ベアーコンガー」感想・考察

あらすじ

日々ショッカーとの激戦が続く立花レーシングクラブ。

その中でも特に主戦力として活動する一文字と滝を労おうと藤兵衛がスキー旅行を企画する。

草津国際スキー場」。ここならば事件は起きないだろうとそれぞれの余暇を楽しむ。

しかし、切っても切れない宿命にある仮面ライダーとショッカー。

着実に魔の手は迫っていた。

一文字と滝に休息はないのか?雪山で繰り広げられる戦いの行方やいかに!

つかの間の休息

藤兵衛の粋な計らいで草津国際スキー場を訪れる立花レーシングクラブ一行。

ショッカーとの激戦が続く中のつかの間の休息である。

ここで少し疑問。

滝は今回の計らいを「藤兵衛に暇を作ってもらって」と表現をしているのですが、いつの間に藤兵衛は一文字と滝の雇用主になったのか?

ひろみ、エミ、ミカは立花レーシングクラブで働いているので「暇をもらう」という表現はわかる。

しかし、一文字はフリーのカメラマン、滝はFBIの捜査員。

藤兵衛に暇を作ってもらう」という表現はあまりしっくりとこない。

藤兵衛は昔自警団だったと思われる(32話「人喰い花ドクダリアン」参照)描写がある。

藤兵衛は自警団(ショッカー対策本部及びレーシングクラブ)のリーダー的存在なのかもしれない。

そのボスに「暇をもらう」ということなのだろう。

確かに立花レーシングクラブはクラブメンバーのたまり場にもなっているが、ショッカーの対策本部としての機能も担っている。

ショッカーは事件のタイミングなど選んでくれない。

だが事件が起きない時は起きない(ショッカーの準備期間)。

そのタイミングを見計らっての旅行なのだが、やはり運命。

運が良いのか悪いのか、ショッカー事件の現場に旅行にきてしまう。

こんな友達の作り方いいなぁ~

五郎が本当は滑れないのにお姉さん方の前で見栄を張ったためスキー板を谷のほうに落としてしまう。

そこにたまたまなのかマタギの姿をしたベアーコンガー通りがかる。

スキー板の行方を尋ねる五郎たちを地元民でなければ危険な谷に誘導しようとする。

そこへ通りがかりの地元民「美川みかわタダシ」に注意を受け、スキー板を回収してもらう。

お礼を言う五郎に対してタダシは「僕と友達になってくれればいいんだよ!」と投げかける。

タダシは今回のキーマンになる物理学者「美川三郎みかわさぶろう」の息子である。

山奥なので友達も少ないであろうタダシは友達が欲しいのかもしれない。

宿泊が終われば離れ離れになってしまうことも多いだろう。

そんなつかの間の関係性でもタダシには大事な繋がりなのだろう。

純粋に損得抜きに「友達になってよ!」って言えるのはいいよなぁ~

余談だがエミとミカはアルプスからきたのにスキーが苦手なのが少し意外だった。

ベアーコンガーのデザインがイメージと違った

新怪人「ベアーコンガー」。あなたならどんな姿を想像するでしょう?

私は「熊(ベアー)」と「ゴリラ(コンガー)」の特性を持った怪人だと思っていました。

公式の設定は「」となっています。

どちらにせよ私は「怪力」で「毛皮がもさもさ」で「獣のような容姿」だとイメージしていた。

しかし、実際のベアーコンガーは「目がなく」、「身体に角がたくさん」、「左手は爪というより鎌」、「頭は宇宙人のように盛り上がり」、「ポケモンのイトマルのような口と牙で獣の牙の迫力はない」などなど熊要素があまり見当たらない怪人。

しかも、人間に変装している時の格好は熊を狩るマタギの格好という皮肉。

唯一、熊を感じさせるのは「ベア~」という鳴き声のみ。

思ってたのと違う…

スノー作戦

今回ショッカーは草津高原を「エネルギー爆弾」で爆発させ大洪水を起こす「スノー作戦」を企んでいる。

タダシを人質とされた美川博士が開発したエネルギー爆弾は長時間2000度の高温を保つことができる強力な爆弾だ。

もはや爆弾というより超高温のストーブ、もしくは太陽のようだ。

死神博士はスイスで雪山を爆発させて雪崩を発生させ混乱を起こす作戦を得意としていた。

今回は雪崩ではなく雪を溶かして大洪水を起こそうという一風変わった作戦のようだ。

確かに雨の次の日や雪解けで氾濫する川のように雪原の雪が一気に溶けてしまえばどうなるかは想像に容易いだろう。

スノモービルの使い方

最初普段バイクに乗っている仮面ライダーがスノーモービルを操縦する姿を想像するとシュールな映像しか思いつかなかった。

だが実際に映像を確認すると雪上で走るスノーモービルはスピードがあり、バイクアクションと遜色ない迫力がある。

危険であることは確かだが、バイクより転倒の心配がなく車上でもみ合うアクションも可能。

そして美川博士や藤兵衛たちがスノーモービルで雪上を引きずられるアクションも雪上がクッションとなるため安全性も高い。

そうでなければお仕事とはいえ五郎を引きずるなんて虐待ですからね。

私も小さいこと雪上で手を引っ張られながら腹で滑って楽しんでいた記憶もあるので、このシーンを見てちょっと楽しそうと思ってしまった。

脅威の爆弾解体能力!

美川博士からエネルギー爆弾の爆破時間残り5分を宣告されてから約2分半で爆弾を回収。

そして爆弾は滝へと渡り約30秒で解体。

初めて見る爆弾なのに30秒で解体するなど正に神業!

久しぶりに滝がFBIのエリート捜査員であることを思い出されるシーンだ。

今にも爆発するかもしれない中爆弾を冷静に解体できるんだからプロは違うな~

太っ腹!良いとこあるじゃん!

ベアーコンガーを撃破し事件を解決した一行。

名残惜しいが草津旅行も最終日。

せっかくタダシとも友達になり、スキーを教えてもらおうとした直後にショッカーの邪魔が入ってゆっくりと余暇を楽しむことができなかった。

それを案じて一文字は藤兵衛に「どうです?会長。タダシ君とも友達になったんだし、もう2、3日ここにいませんか?」と提案する。

藤兵衛は予定外の滞在提案だが快く了承。

一文字の提案の仕方も良く、ショッカー事件で五郎とタダシが楽しめなかった余暇をやり直し、自分たちも戦いの疲れを癒せるまさに一石二鳥の提案だ。

藤兵衛も状況を察して柔軟に滞在期間の延長に舵を切れるのも太っ腹ですね。

そして最後は一文字と滝がスキーを滑るシーン。

いつもは一文字がバイクを走らせながらショッカーへの新たなる決意をにじませるシーンで終わる。

今回は余暇を楽しむシーンで終わっており、悲壮感がなく、緊張感が高まる最後ばかりだったので、たまには緩和も良いな思わせる回でした。

ストーリーの転換点と考察

エネルギー爆弾を2つ使わなかったこと

エネルギー爆弾を使い草津高原を爆発し大洪水を起こそうと企むショッカー。

最終的に仮面ライダーに発見され、滝により解体される。

かくして爆発を阻止したわけだ。

しかし、よくよく振り返ってみよう。

エネルギー爆弾は2つ存在する描写がある。

製造番号?製品番号?が「104」、「105」のものが存在する。

実際に使用されたのは「105」のほうだ。

104も使えば爆弾捜索が分散され時間に間に合わず大洪水は阻止できなかったであろう。

104」は試作品で「105」が完成品だったため2つ使用できなかったと考えれば致し方ないが、2つ使用できるのであれば結果は変わっていたかもしれない。

エネルギー爆弾をタイマー式にしたこと

タイマー式にすることでカウントダウンの音を仮面ライダーの超聴覚に感知され爆弾の場所を特定されてしまう。

今回の特撮表現の面白さ

仮面ライダー+スノーモービル

仮面ライダーとスノーモービルの組み合わせは意外にも相性が良く、バイクアクションと遜色ない、むしろスノーモービルだからこそ表現できるアクションもあった。

スピードがバイクより遅いことで車上でのもみ合い、スーツ装着者(仮面ライダーや怪人)以外の引きずりアクション(藤兵衛など生身の役者)を表現。

スピードが遅いと言っても当然人間が走るスピードよりは速いのである程度スピード感があるアクションも担保されている。

それにスノーモービルは雪上で使用するため地面が雪のクッションとなり派手なアクションを行っても怪我のリスクが低いなどのメリットがある。

案外この組み合わせありかも!?と思わせるような特撮表現でした。

特撮満足度(★で5段階評価)

特撮満足度

アクション:★★★★★

高所:★★★☆☆

火力:★★☆☆☆

水場:★★★☆☆

仕掛け:★★★☆☆

ロケ地(執筆者の調べ)

・「草津国際スキー場」

・「草津高原ヴィレッジ」

次回予告より(第47話「死を呼ぶ氷魔人トドギラー」)

次回のショッカーからの刺客は怪人「トドギラー」。

トド」の特性を持った怪人だ。

トドとセイウチでごっちゃになることが多いが牙が剝き出しなのがセイウチと覚えておこう。

トドは日本だと北海道近海に生息しているため雪国の生物=氷魔人と評されトドギラーが誕生したのではないだろうか。

ショッカーはトドギラーを使い日本全土の「氷河作戦」を企む。

次回予告にはトドギラーが吹雪のようなものを噴射して相手を凍らせる描写がある。

仮面ライダーを凍結させて動きを封じ、その間に作戦を実行するのだろうか。

草津高原スキー場に続く極寒の戦いが繰り広げられる。

次回の記事

まとめ

超人にも休息が必要。

肉体が完全に超人でも「精神が完全に超人な人はいない」と私は常々感じています。

一文字のように改造人間であり、体力的には丈夫でも精神的な疲労は人間と同じであろう。

いや…ショッカーから日本を守るという使命を抱えて過ごす日々は相当苦しいだろう。

それでも一文字が完全に心が折れることがなかったのはレーシングクラブの仲間たちに精神的に支えられていることが大きいだろう。

仲間たちと日々集い、笑い、戦う毎日も精神的には悪くないのかもしれない。

だが完全にショッカーのことを忘れて過ごす日々もたまには与えてやりたい。

そんな想いから企画されたスキー旅行。

現代では社員旅行なんて自らの休みを潰してまで行きたくないという意見がほとんどでしょう。

しかし、コンセプト自体は良いと私は思います。

普段頑張っている仲間を労いたい。そんな気持ちを反故にするのも野暮というものです。

社員旅行の良くないところはいつの間にか社員を労う旅行ではなく上司を接待するものになってしまったからではないでしょうか。

私も時代的には社員旅行経験はないのですが、母親の話しを聞くと仲の良い社員同士や単独行動などそれぞれが楽しめて割と楽しかったと言っています。

接待がなく、会社のお金で旅行に行けるなら旅行をしたことがない出不精な人には良い経験になると思います。

藤兵衛の良いところは主戦力である一文字と滝は別行動にさせているところです。

何も気にせず楽しんでくれという社員を思いやる心が表れています。

今では非正規労働者も増え、サービスは多様化したため社員がみんな休日が同じなんて会社は少ないので社員旅行がある会社は少ないと思います。

私が言いたいのは社員旅行が大事なのではなく、「労い」が大事なのだと思います。

藤兵衛は一文字と滝の戦いには「よくやった」と賛辞を送ります。

しかし、それだけではありません。

ありがとう」だけでは本当の信頼関係に繋がりません。

勘違いしないでくださいよ?「労いの言葉」だけが大事なのではありません。

労い」が大事なんです。

昭和時代の物語ですが、今回は根性論だけではなく実は精神的な疲労解消の重要性を示してくれているのではないかと私は感じました。

今回判明したこと

・マリ、エミ、ミカ、五郎はスキーが苦手

・滝は初見の爆弾を解体できる

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