【仮面ライダー】22話「怪魚人アマゾニア」感想・考察(ネタバレ有) 夏だ!海だ!水着だ!自然からの報復だ!

第22話「怪魚人アマゾニア」
ネタバレがあります。

本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。

東映 1971年

第22話「怪魚人アマゾニア」感想・考察

夏ですね~

山にバーベキュー」、「北海道旅行」、「富士山麓ふじさんろくにドライブ」、「大阪観光」、そして今回は「伊豆旅行」と立花レーシングクラブの夏のレクリエーションは凄く豪華で楽しそうだ。

そのかわりショッカー撲滅作戦にかりだされるのだからこのぐらい当然か…

今回は念願のおてんば娘の水着シーン。

マリ、ユリ、ひろみ、そして五郎は「伊豆海洋公園」の「磯プール」で水遊びをしている。

五郎は女子大生と水遊びなんて羨ましい!

子供、女子大生、引率のおっちゃん、海。この組み合わせ「クレヨンしんちゃん」みたい。

クレヨンしんちゃんでも「しんのすけ」が「ななこお姉さん」その友人の「しのぶ」、そして「ななこお姉さんの父親」と海にいく回がある。

マリは滝に潜りを教えてもらう予定だったのだが、滝は任務で同じFBIで優秀なエージェントである「エリナ杉崎」と海底の調査に行ってしまったのですねている。

捜査用であれば滝と同じダイビングスーツでも良さそうなのにエリナは上半身はウェットスーツで下半身は水着とセクシーな生足で任務に不向きそうな格好をしている。今回は水着回だ!

ユリも19話「怪人カニバブラー北海道に現る」で言っていた3500円の水着をついに解禁。

ひろみは…レーシングクラブの社員旅行?スタイル良すぎ!

いつも言っているがミチは?

 

ちなみに伊豆は滝と藤兵衛が初めて一文字と共闘した思い出の地、14話「魔人サボテグロンの襲来」で「サボテグロン」のアジトとして使用されたロケ地「伊豆シャボテン動物公園」があるところです。

507計画

「507計画」とは日本近海で「ウラニウムの大宝庫」を見つけたショッカーが「ウラニウム海底工場」を建設するための計画のことをいう。

そのためにも海底での作業に必要な人員を確保するために水適正があり体力があるものを次々と誘拐していく。

3話「怪人さそり男」での「改造人間適正のない人間の強制重労働」や8話「怪異!蜂女」での「毒ガス工場勤務」などに続き久しぶりのショッカーブラック労働回だった。

 

ウラニウムは主に原子力発電を行うためのエネルギーとして使用される。

日本では岡山県の人形峠周辺や岐阜県の東濃地域で発見されている。

しかし、小規模のため現在(2023年)は採掘をしていないそうだ。

だが人形峠周辺には「人形峠 ウラン鉱床露頭発見の地碑」、「人形峠アトムサイエンス館」、「日本原子力研究開発機構(独立行政法人)人形峠環境技術センター」などウラン採掘などの名残がある。

ちなみに日本のウラニウム自給率は4%で96%は輸入に頼っている。

 

ショッカーはウラニウムが欲しければ「オーストラリア」か「カザフスタン」がおすすめだ。

オーストラリアはショッカーの拠点があるのだからそこで工場つくったほうが効率的なような…

しかし、今回のポイントは地上のウラニウムではなく、「海底ウラニウム」というところがポイントだ。

地上の何倍も面積がある海底にはウラニウムがたくさん!海底ウラニウムを制するものはウラニウムを制する。

今回発見された海底ウラニウムはショッカーのウラニウム発見場所の地図から推測すると、伊豆近くだが住所は東京都の孤島「大島町」、「利島村」、「新島村」から東の海にあると思われる。

静岡県」の「伊豆熱川」付近の海にショッカーアジトがあり、そこに海底工場を建設し、海で採掘したウラニウムを秘密裏に保管しようというわけだ。

日焼けサロン感覚で改造手術?表も裏もこんがり改造

ショッカーの改造人間手術方法

・外科手術のようにメスを入れ直接改造する方法

・機械の光を当てて一瞬で改造手術が終了するインスタント方法(怪人を倒せば元の人間に戻る)

NEW!:コンピュータで指示を出すと手術台の人間が24時間で改造人間になる方法

今回ショッカーの計画は「海底ウラニウム」を採掘すること。

ウラニウムを採掘するには海底で長時間作業を行える作業員が必要。

そこで泳ぎが得意で体力のある水泳選手や海で泳いでいる人をさらって重労働ができる作業員として改造していた。

青柳美雪あおやぎみゆき」の兄「青柳昇あおやぎのぼる」は仮面ライダーに救出され、改造を免れた。

16話「悪魔のレスラーピラザウルス」では一瞬で怪人を作成できたが今回は24時間もかかる。インスタント改造は倒したら元に人間に戻るという弱点があるので今回のような手術方法を編み出したのかもしれない。

関係はないだろうがピラザウルスに改造されたのも「草鹿昇くさかのぼる」だし今回改造されそうになったのも「青柳昇あおやぎのぼる」。兄ちゃん、もしくは第一子の男の子は「のぼる」とつけるの流行ってたのかな?

今回は幹部怪人手術ではなく、あくまで作業員なので大掛かりな手術は必要ないのかもしれない。

それにしても作業員の改造人間手術はコンピュータに指示してそのまま青い光を当てながら放置、そして昇は海パン姿だったのでショッカーアジトが「日焼けサロン」にしか見えなかった…

 

余談だが海パン姿で救出された昇は仮面ライダーにすぐに妹の元へ向かうよう言われたがしっかり着替えてから向かう紳士なお兄ちゃん。

着替えはやっ!と思いましたがちゃんとした格好で再会を喜ぶ兄妹の姿はとても良かったので演出としては正解なんだなと思いました。

水中最強の怪人

今回の怪人アマゾニアは今までの怪人の中で「水中のみ」であれば最強クラスだった。

水属性怪人といえば19話「怪人カニバブラー北海道に現る」で登場した怪人「カニバブラー」がいる。

しかし、カニバブラーは水中にこそ逃亡するが戦うシーンはない。

本格的な水中での戦い、撮影はシリーズ初ではないだろうか。

アマゾニアは水中では圧倒的戦闘力で仮面ライダーに決定打を与えない。

水中では足場が不安定でキックはもちろん、腰の入ったパンチは打てず威力も半減される。

そのいい例として滝が潜水捜査中に襲撃された時、普段は下級戦闘員であれば4~5人を相手にできるのに水中では下級戦闘員2人に負けて捕まってしまう。

海の中ではいつもの実力が発揮できない。そう考えると海が得意な怪人は脅威だ。

しかも水中が得意なアマゾニアは酸素が三分の一でも通常通り活動できるため低酸素攻撃で仮面ライダー、滝、エリナを苦しめた。

アマゾニアの場合、別に地上でも特別弱いわけではなく、海から地上に誘い込み死んだふりまでしてやっと倒すことができたほどだ。

 

アマゾニアは最初「アマゾンの生き物の特性」と思っていたがアマゾニアとは「熱帯雨林地帯」のことをいうそうだ。

アマゾニアはアマゾン川流域にまたがる熱帯雨林地帯地域の総称ことだそうだ。

つまり地域の特性ということになる。

ここで1つ思ったのがこのアマゾニアという地域は1960年代末からアマゾン開発計画による大規模熱帯林の破壊が環境問題となっており、これによって大気中の酸素分圧が低下するなどの影響が懸念されている。

今回アマゾニアは物語の中で仮面ライダーたちに対して低酸素攻撃を行っている。

これはアマゾニアという地帯、自然が熱帯林の破壊をした人間に報復をしているという環境破壊問題を訴える描写だったのではないだろうか。

海中アジトの牢屋

だいたいのショッカーアジトには地下牢がある。

しかし、今回は海中アジトのため簡素なアジトなのか地下牢はないようだ。

そのかわりこれまた「日焼けマシン」もしくは「酸素カプセル」のようなカプセルを牢屋変わりに使い捕虜を閉じ込めていた。

舞台がリゾート地の伊豆なので、改造手術といいなんかリラクゼーション的なものから特撮演出のアイデアを得ていたのだろうか。

ストーリーの転換点と考察

酸素0化

仮面ライダーをアジトに誘いだし、アジトを低酸素にすることで動きを鈍らせる作戦を行ったアマゾニア。

良い作戦ではあるが、それができるならいっそのことアジトの酸素を0にして閉じ込めてしまえば仮面ライダーとFBIを倒すことができただろう。

アジトを低酸素にする時も酸素濃度を下げるスイッチの場所と動作を見せてしまったので速攻で仮面ライダーにスイッチオフされてしまう。

せめて遠隔とかわからないようにスイッチを入れることができれば、仮面ライダーもスイッチの場所がわからず苦戦していただろう。

狸寝入り

アマゾニアは水中戦ではなく地上戦に付き合ってしまったのも敗因の1つだ。

もう1つは地上戦でも自身の指ミサイルで仮面ライダーを追い込んだにもかかわらず油断をしてしまった。

死んだふりをしていた仮面ライダーに虚を突かれてライダーキックで倒されてしまう。

逆に言えば水中戦では歯が立たず、地上戦でも死んだふりでもしないと倒せないほどの強敵だったということである。

今回の特撮表現の面白さ

アマゾニアのミサイル表現

アマゾニアは前話の怪人「ドクガンダー」が使用した指ミサイル同様、指からミサイルを放つ。

今回はドクガンダーで分かりにくかったミサイル描写が分かりやすくなっている。

アマゾニアの指先模型の空洞から赤いミサイル形状の筒がにゅっと出る描写を追加することで「ミサイルが装填されて今から発射しますよ」ということを表現している。

 

水中アクション

今回は水上アクションだけではなく、「水中アクション」も見どころです。

水上アクションだと上半身は水面からでていてそこで殴り合いなどのアクションを行っています。

これだけでもスーツを着用しながらのアクションなので凄く危険だが凄く迫力があります。

だが今回はそれに加えて水に潜り身体の全てを浸しながらアクションを行っています。

しかもスーツで!地上でも呼吸がしにくいマスクを付けながら水中でアクションをするなど正直かなり危険な撮影。

いや…これはあぶねえけど正直すげぇ…

 

特撮満足度(★で5段階)

特撮満足度

アクション:★★★★★

高所:★★★☆☆

火力:★★☆☆☆

水場:★★★★★

仕掛け:★★☆☆☆

ロケ地(執筆者の調べ)

・「伊豆」周辺

・「富戸コスモランド(現伊豆ぐらんぱる公園)」

・「伊豆海洋公園」

 

次回予告より(第23話「空飛ぶ怪人ムササビートル」)

次回のショッカーの刺客は「怪人ムササビートル」。

ムササビ」と「ビートル(甲虫)」だと思ったのですがムササビの特性だけに見えます。

ショッカーの次の計画は「札幌爆破計画」。

北海道の県庁所在地を狙い再び北海道に魔の手が忍び寄る。

札幌」、「昭和新山」、「洞爺湖」と真夏の北海道に大ロケーション観光。

ここ数話は夏休みものだから観光が多い。

確かにせっかく19話「怪人カニバブラー北海道に現る」で北海道ロケをしたんだから1話だけのためのロケだともったいないですよね。

まとめ

今回判明したこと

・一文字は夏でも長袖長ズボン(バイク乗りだから防寒対策?一応白一色で涼しげな服装にはなっている)

・ショッカーの新改造手術は改造時間24時間(コンピュータに指示をだして放置でOK!)

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