ネタバレがあります。
本編を楽しんだ後に閲覧することをオススメします。
あらすじ
前回より、志郎はショッカー怪人4体、前作の最高幹部4人が復活したことによりデストロンが「日本皆殺し作戦」を企んでいることを知る。
すでに都内では毒ガス作戦が実行されており、防毒マスクも通す毒ガス「ギラードガンマー」により都民は苦しめられていた。
ギラードガンマーの解毒剤を入手するためにわざとやられたフリをしてアジトに潜入した志郎はデストロンの隙をつき解毒剤を入手。
だが、アジトに集結した5大幹部と5体の怪人に囲まれ脱出を阻まれていた…
潜入・奪取・拘束・幽閉…風見志郎を救出せよ!
デストロンアジトでギラードガンマーの解毒剤を入手したV3はすぐさま脱出を試みるも5大幹部、そして5体の怪人の10体に囲まれたため脱出は困難。
それでも抵抗し脱出を図るV3を「シオマネキング」と「イモリゲス」が拘束。
その隙にドクダリアンが地下への落とし穴のスイッチを入れる。
V3は怪人もろとも落下。シオマネキングとイモリゲスは落下の衝撃で爆死。
志郎は無事だったものの、この衝撃で変身を解除されてしまう。
もちろん敵の侵入に備えてのことでしょうが、デストロンのアジトには至る所に落とし穴というか落とし蓋がありますね。
しかもこれに関しては凄く使い方がうまく、各人罠の場所を把握しており、まあV3はその罠にハマるハマる…
ライダーを密室に閉じ込める腕は世界一!だけどいつもその後が振るわないんですよね…
志郎が落下した先はどうやら地下牢のようだ。
その牢屋は「ペトンガラス」という強化ガラスで覆われており、V3でも破壊できないほどの強度だとか。
「ペトンガラス」はデストロンオリジナルの強化ガラスのようで実在はしないようだ。
だが「ペトン」という単語だけ調べてみると中国で焼成する陶器の素地土だそうです。ガラスも砂からできているのでペトンガラスの原料が土と考えても案外間違いではない?
ただ確信があるわけではなく、こじつけなので参考程度に。
そのガラスの向こうでは5大幹部が志郎の慌てふためく様を楽しんでいる。
ひとしきり志郎の絶望顔を楽しんだ5大幹部は毒ガス作戦最後の会議のため、その場を後にする。
その頃、ライダー少年隊本部では帰りの遅い風見志郎の捜索が行われていた。
そして本部には各地の隊員から報告が届く。
しかし「城南」、「練馬」、「新宿」地区と風見志郎を目撃した隊員はおらず。
藤兵衛も周辺地域を捜索するも見つからない…
そこでライダー少年隊が出した結論は1つ。
志郎はどこかのタイミングでデストロンの毒ガス作戦を知り解毒剤を入手するためにアジトに潜入した。
仮にそうだとして帰りが遅いとなると、もしかしたらデストロンの罠にかかり、捕らえられている可能性が高い。
そこで志郎を救出するためにライダー少年隊もアジトに乗り込もうと作戦を練る。
間の悪い脱出劇で人質イン、人質アウト!
作戦を最終段階に移行しようと会議を行う5大幹部はお互いにプライドが高いせいかだいぶ揉めている。
そこへ首領が面白い放送をキャッチしたと幹部たちに共有。
内容は「安心してください都民のみなさん!今、全都に流れている謎の毒ガスの解毒剤が完成しました。城南大学医学部の南原博士がその解毒剤を完成したのです。」
この放送に悔しがる幹部一同だが、開発者の名前が分かったなら解毒剤が大量に生成される前に殺してしまえば良いと刺客を送る。
怪人「ワナゲクワガタ」は毎朝新聞の記者を名乗り「南原誠」博士とその助手を脅迫し連行する。
そんな連行されていく2人を影から見ていたシゲルは「うまくいった」と歓喜する。
そう…南原博士は藤兵衛が、その助手は純子の変装だったのだ。
純子は変装のさい短髪のかつらを被っているようだが、結構ボーイッシュも似合う。
どうやらライダー少年隊志郎奪還作戦とはラジオで嘘の情報を流し、わざとデストロンに誘拐されることでアジトに潜入しようという作戦のようだ。
だがアジトではまさかまさかの急展開が起こる。
南原博士の誘拐を命じた後、4大幹部が作戦室に集まる中、地獄大使の姿だけ見えない。
どうやらもう一度、風見志郎の悔しがる顔を見たいのか地下牢へ向かったようだ。
そこで地獄大使は見張りの戦闘員に地下牢の中を見せろとごねにごねてごね尽くした末に牢屋の窓を開けさせる。
だが、窓ガラスを隔てて向こう側に志郎の姿がない…
脱走されたと感じた地獄大使は4大幹部を呼び、自身は先行して牢屋の中を調査。
なぜ?どうやって脱出した?と逆に悔しがり顔を滲ませる地獄大使の耳に響き渡る笑い声。
それは天井から響き、やがて地獄大使を拘束する。
声の主は仮面ライダーV3!V3は天井に隠れることで牢屋の外の窓からのぞく景色にはうつらないようにして脱出を偽装したのだ。
まんまと罠にハマった地獄大使に4大幹部は責め立てる。
地獄大使もその屈辱に耐えられずV3ごと葬ってほしいと告げる。
ここで地獄大使が早速フラグ回収。
地獄大使がやらかす数分前、ドクトル・Gにゾル大佐は「地獄大使はそそっかしいところがある」、そして死神博士からは「よく注意するよう」と助言があった。
その忠告に耳を貸さないドクトル・Gだがその数分後、地獄大使はV3の策略にまんまとハマる。
しかも幹部お二方の言う通り地下牢から脱出された!と、そそっかしく判断したがための失態だ。
確かに前作でも地獄大使は虚を突かれると「なにを~!」と頭に血が上り冷静さを欠くシーンが多かった。
もちろん他の幹部も似たようなことで仮面ライダーにはめられたことは何度もある。
だが地獄大使は前作で首領に見限られるという残念な最期だったのでいじられキャラというかちょっとポンコツ担当感がある。
それにしても幹部連中めっちゃ責めるじゃん…
君らもだいぶやらかしてるけどね…
そもそも先に日本支部の最高幹部に就任したゾル大佐・死神博士が仮面ライダーを倒していればこんなことにならなかったんだぞ!と地獄大使は言ってやってもいいんだぞ!お前らの尻拭いだったんだぞ!と。
それなのにああそれなのにそれなのに…
だが今回の作戦は地獄大使1人欠けても厳しいと判断した首領はV3の要求を飲みアジト脱出を許可する。
V3はアジトから離れた安全地帯に移動した時点で約束通り地獄大使を解放。
だが後をつけていたショッカー怪人「ドクダリアン」と「ウニドグマ」がV3を襲撃。
だが4体から2体に減ったショッカー怪人はもはやV3の相手にはならず、あっさりと2体まとめて撃退。
V3は地獄大使との戦いはお預けにギラードガンマーの解毒剤を届けるために退散する。
だがそこへV3と入れ替わるように車で連行された藤兵衛と純子がアジトに到着してしまう。
日本全滅作戦必勝を誓って…カンパ~イ!…ズズズズズ…5大幹部「!?」
解毒剤を手に入れ本部に戻る志郎は藤兵衛と純子がいないことを留守番のシゲルに聞き、初めて2人が自分を助けるためにアジトに潜入したことを知る。
ええい!なんて間の悪い!
一方、アジトについた2人はまず本当に解毒剤が作れるかのチェックを受ける。
藤兵衛と純子は解毒剤の作成、そして藤兵衛は解毒剤の化学方程式を要求される。
藤兵衛が記入した方程式を見た純子は「でたらめな方程式で大丈夫かしら」と心配する。
当然その方程式はデストロンのコンピュータで解析した結果、でたらめだと判明する。
そりゃそうだ…藤兵衛は丸描いてチョン!みたいにでたらめな方程式なんだから…
それにしてもデストロンのコンピュータは便利だ…いわゆる翻訳ソフトみたいに知識がなくてもこの方程式が成り立つのかどうかを解析してくれる。
これ論文とか書いている科学者は重宝しますね。
なぜなら自身の研究、編み出した方程式が正しいかポンと解析してくれるんですから。まあここまで行くとコンピュータが方程式を編み出した方が早いのでは?とロマンがない結論になりかねませんが…
この結果に憤慨するドクトル・Gに首領の自慢大会開始。
どうやら首領には最初からラジオの情報が嘘であり、その博士とやらもライダー少年隊の誰かであるとお見通しだったようだ。
だからあっさりとV3を逃がした。なぜなら逃がしても代わりの人質(藤兵衛と純子)が手に入ることで確実にV3をおびき出すことができるからだ。
そして志郎がもう脱出したことを知らない藤兵衛と純子はアジトを捜索する機を狙っていた。
だがそこへドクトル・Gが訪れ2人の正体を看破、そしてV3から解毒剤を取り戻すため2人を人質とすることを告げる。
なんとか抵抗するが藤兵衛は気絶させられ、純子はライダー少年隊に連絡するよう強要される。
このシーンで気になるのはやはり純子の「志郎さん逃げたのね!」というセリフ。
ドクトル・GはV3に奪われた解毒薬を取り戻すと言っているだけなのになぜ「志郎は脱出に成功した」というセリフが出てきたのか。
未だ志郎の正体を純子は知らないという設定なのでおそらくは脚本のミスだろう。
この辺のV3の正体がバレてるバレてない問題は結構甘いというか脚本によって矛盾が生じることが多々ある。
最初のほうこそ「どこでそれを?」と考察したものだが、ここまでくると「脚本ミスかな?」と冷静に分析してしまう。まあご愛嬌ということで。
純子からの連絡、そしてドクトル・Gから解毒剤を返却するよう要求された志郎はすぐにアジトに乗り込む…
…のではなくまずは特訓。なにを悠長なことを!と思うかもしれないが逆にいえばこちらが解毒剤を持っている限り、そうそう2人は殺されないということだろう。
それより問題は2人が囚われている場所だ。
おそらくは志郎が囚われていた場所と同じペトンガラスの地下牢だろう。
だがV3の力でも破壊できなかったペトンガラスを破壊する手立てがないということは無策でアジトに乗り込むようなもの。
志郎はトレーニング場でドラム缶を使いV3キックの威力増強に取り組み、そして成功する。
ドラム缶をひたすら蹴り続けて威力増強を図るV3。
最後、空のドラム缶が爆発するのは意味がわからん感じもするが、おそらくV3キックの威力がアップしたことを伝えたかったのだと思う。
しかし、このシーンのV3(志郎)の胆力は見上げたものだ。
普通焦ってアジトへ急ぐところだが、無策な以上、策を講じてからアジトに乗り込もうという冷静さを見せる。
志郎は結構「ちくしょう!」的な発言をするので激情型に思えますが、ダブルライダーも含めて仮面ライダーは中の人は頭脳明晰であり、しっかりと考えて行動できるというのが強みですよね。
アジトへ向かう道中、行く先々で地雷が埋められており、その中をハリケーンで駆け抜ける。
そしてある地点で仕留めた!とドクダリアンとウニドグマが歓喜を挙げ脇道から登場するが不死身のV3を地雷の爆発ごときでは倒せない。
それどころかドクダリアンとウニドグマは返り討ちにあう。
V3がアジトに到着するとドクトル・Gの声で地下に案内される。
しかし地下牢の前で待っていたのはワナゲクワガタ。
V3はワナゲクワガタに解毒剤の入ったカプセルを渡し地下牢の扉を解放してもらう。
だが牢屋に入ったV3の後ろ姿めがけて鉄輪を投げたワナゲクワガタは鉄輪をリモコン操作で締め上げ、牢屋の扉を閉鎖する。
鉄輪に締め上げられ苦悶のV3にドクトル・Gの声は告げる。
間もなくこのアジトを爆発させた後、北海道から九州まで日本全土に一斉攻撃を仕掛けると…
なんとか鉄輪を外そうと藤兵衛、純子が試みるが強烈に締め上げられた鉄輪を常人の力で外せるわけもなく、その間に着々とことは進み5大幹部で必勝祈願で「乾杯!」なんて挙げ始めている。
勝利を確信したワナゲクワガタはV3から受け取った解毒剤のカプセルを地面に叩きつけるとカプセルが爆発する。
そう…カプセルの中身はとっくに移し替えていたのだ。
これは一休さんのトンチじゃないけどドクトル・Gはあくまで「解毒剤のカプセルを返せ」と言った。
つまり中身を抜き取ってカプセルだけ返せばいいのだ!
ワナゲクワガタは騙したな!と思うかもしれないがV3は嘘はついていない!
カプセルの爆発に驚いたワナゲクワガタは鉄輪の伸縮を制御するリモコンを落とす。
鉄輪が緩んだ瞬間を見逃さずV3は鉄輪を引きちぎる。
そして特訓で強化されたV3キックでペトンガラス製の地下牢を破壊。
ワナゲクワガタに猛反撃を仕掛ける。
そして最期は「普通のキック」でワナゲクワガタを撃破。
蹴られた衝撃で地下牢に叩きつけられたワナゲクワガタはその場で爆散。
その衝撃でアジトの爆破装置が起動。爆破まで残り30秒…
慌てて退避しようとする5大幹部。だが作戦室の扉は先ほどの爆発の衝撃で歪み開放されない。
逃げる手立てを失った5大幹部はその場で立ち尽くし崩壊するアジトを見上げることしかできなかった…
この事態にドクトル・Gは「この責任はワシとる」と言っているがそのままアジトは倒壊。
5大幹部はアジトの爆発とともに散る。
藤兵衛と純子、そしてV3はアジトを脱出、解毒剤の大量生成も城南大学で行われており、じきに大量生産され都民は救われるだろう。
5大幹部も死に言う事なしな結果に思えるが、V3だけはあの程度でドクトル・Gが死ぬとは思っていないようだ…
ストーリーの転換点と考察
本部に一報入れておくべきだった…
志郎はアジトを脱出後、本部に一報を入れるべきだった…
なぜなら「俺は無事だよ!」と早めに伝えていれば藤兵衛と純子が危険を冒してアジトに潜入する必要はなかったわけだ。
すでに2人が連れ去られた後だとしても留守番のシゲルに無線で確認をとればアジトに引き返す、なんなら2人を運んでいる車をアジトにつく前に襲撃して助け出すこともできたかもしれない。
まあこれはマイナスにとらえるよりかは、このおかげで後に怪人や幹部を一網打尽にできたと思えば結果オーライ?(2人を助ける行動をしたおかげで結果的に5大幹部を一ヶ所に集めたまま閉じ込めてアジトごと葬ることができた)
そそっかしい地獄大使の存在
ゾル大佐から「あいつは我々と違ってそそっかしいところがある」と評された地獄大使は即フラグを回収する。
志郎の悔し顔をもう一度拝みたいのか地下牢に訪れる。
だがいざ地下牢の窓を開けさせて中を覗くも誰もいない。
逃げられた!とそそっかしく判断した地獄大使は牢屋の扉を解除させ中に突入。
結果、天井に張り付き隠れていたV3の人質になってしまう。
この結果については正直どの幹部が牢屋内を確認しても同じ反応だったと思う。
問題はヒーローの悔しがり成分を補給しに行ったこと。
この行動がなければ牢屋から消えたと慌てる必要もなく、解毒剤の開発者に変装した藤兵衛と純子が到着するまではアジトを脱出することはできなかった。
もしこの脱出劇が行われなければ、志郎、藤兵衛、純子ともども地下牢送りにできただろう。
そしてこの時点では特訓を行っていないV3のV3キックはペトンガラスを破壊できるほどの威力とはなっていない(レッドランプ・ボーンパワーとか使えば破壊できそうだけど)。
確かにこの後、デストロンは藤兵衛と純子を人質にすることができたのでプラマイゼロだと首領は考えたのだろうが、一旦V3に脱出を許したことでペトンガラスの対策機会を与えてしまったのは悪手だった。
ワナゲクワガタのよくわからない設定と行動
ワナゲクワガタの設定でイマイチわからないというか納得いかないのが奴の武器である「鉄輪」の設定だ。
その中でも特に「鉄輪の伸縮」の設定が不自然なのだ。
前回は投げた後、つまりワナゲクワガタの身体から離れた後の鉄輪の伸縮は奴の意思で自由に行うことができたので、輪投げの要領でV3の首に鉄輪を入れ自由意思で伸縮の能力を使いV3の首を絞め上げていた。
だが今回からなぜか鉄輪を伸縮させるためにはリモコンを使用しなければならないという制約がつく。
その結果、ワナゲクワガタが偽の解毒剤による爆発に驚き、リモコンを床に落した姿を見てV3はいまだ!と鉄輪を引きちぎり反撃に出る。
このシーンは解釈が2つできる。
1つは確かに前回ワナゲクワガタの意思で自由に鉄輪を伸縮させることができた。
だが、思ったより絞め上げる力が弱かったのかあっさりV3に引きちぎられてしまっていた。
だが実はリモコンを使う手間はかかるけど、その代わり伸縮の力を増強することができる能力があり、それを今回使った。
そのためワナゲクワガタがリモコンを落とすまではV3が鉄輪を引きちぎることができなかったのではないかという解釈。
もう1つはそもそもV3は前回のようにいつでも鉄輪を引きちぎることが出来たけど、ワナゲクワガタが隙を見せるのを待つためにわざと苦しむ演技をしていたという解釈だ。だがこれだとリモコンを登場させた意味がない。
そうなると1つ目の解釈のようにリモコンを使うことで何かプラスの付加価値があったことになる。
だが仮に上記のようなリモコンによる付加価値があったのだとしても、前回リモコンを使用しなかった説明がないため視聴者は困惑しただろう。
V3キックの強化
このキック強化の成果としてV3はペトンガラス製の地下牢を蹴り破ることができた。
その副産物として単純に通常キックも強化されており、ワナゲクワガタを必殺技ではなく通常キックで撃破している。
もちろん演出上ワナゲクワガタの爆発の影響でアジトの起爆スイッチが作動するという展開にしたいのでアジト内で倒す必要がある。必然、アジト内ではあまり大技が打てないという制約があったため通常攻撃で倒すシーンとなったのかもしれない。
だが今回の特訓のおかげともとれる展開だったので一石二鳥でしたね。
注目の特撮表現
ペトンガラス製の地下牢を破壊するV3キックの威力表現
地下牢の入口を横から撮影。
そしてV3が壁を蹴り飛ばすのと同時に花火をキックの威力の方向、つまり牢屋の外側に激しく発射することで凄まじい威力に成長したV3キックを表現している?
特撮満足度(★で5段階評価)
特撮満足度
アクション:★★★☆☆
猛烈度:★★★☆☆
敵の強さ:★★☆☆☆
ロケーション:★★★☆☆
仕掛け:★★★☆☆
第28話の名言・迷言・珍言・失言
ゾル大佐「あいつは我々と違ってそそっかしいところがある」、死神博士「よく注意することだな」
これ他の幹部同士の印象を全部聞いてみたい!
例えば「ゾル大佐って変装の達人気取ってるけど、今の戦闘員全員ゾル大佐より精度の高い変装するよね~」とか。
日々劣等生は処すと構成員が消えていく悪の組織でこれだけ付き合いが長い構成員はめずらしい。
組織を長く見てきた彼らがお互いをどう思っているのかはちょっと興味ある。
地獄大使「このワシを誰だと思っているのだ?かつてはショッカー軍団を率い、仮面ライダー1号・2号と死闘を続けたワシだぞ!」
地獄大使は地下牢を監視する戦闘員にいきってるけど、デストロン戦闘員ってショッカー戦闘員の2.3倍、ゲルショッカー戦闘員の1.4倍強いので、もしかしたらショッカー時代の幹部よりかは強い可能性がある。
何が言いたいかというとデストロン戦闘員は普段筋トレをしている社員、そして地獄大使はその上司。
部下であるデストロン戦闘員は「こいつ本気になればボコボコにできる!という心持ちでいれば腹も立たない」状態なのではないだろうか?
このシーンの地獄大使は過去の栄光を語り、いつまでも偉い気でいる厄介な人にしか見えない。
直属の上司でもなんでもないデストロン戦闘員にとって「え~でも死闘の結果仮面ライダーに散々負けてきたんでしょ?」とか思われてそうだ。
ロケ地(執筆者の調べ)
・「不明」
次回予告より(第29話「ドクトル・ゲー 最後の挑戦!」)
次回のデストロンからの刺客は怪人「カメラモスキート」。
「蚊」と「カメラ」の特性を持った怪人だ。
怪人名の蚊の特性部分を英語の「モスキート」にして正解でしたね。
あまりにも直球で名前を付けると「カカメラ」とか「カメラカ」とかになってしまうのでモスキート…うん良いと思います!
そして今回のラストにV3が予感した通り、生きていたドクトル・G。
他の大幹部に「この責任はワシがとる!」と宣言した通り、持てる力を全て出し切りV3を襲う。
ところでドクトル・Gしかいないということは再生幹部はあのまま死んだという理解でいいんですかね?
アジトが倒壊する中、天井から落ちてくる瓦礫をドクトル・Gは盾で防御していたので助かったが他の幹部は瓦礫の下敷き、爆発の威力で死んでしまったということだろうか…
他の幹部も怪人化してなんとか耐えきれなかったものか…
もちろん幹部を一網打尽にできたのは一石五鳥ぐらいあり良いことなのですが、あまりにも、あまりにもあっけなく、それもV3の手ではなく、たかだかアジトの倒壊でやられるなんて…
こんなにもあっけないとダブルライダーの苦労の価値が下がってしまう…
ただあのシーンがあることで、ドクトル・Gが大幹部たちに責任を擦り付けることはせず「ワシが責任を取る」と言い放つことができる凄い幹部だということがわかった。
さあ…己のプライドにかけたドクトル・Gの最後の挑戦がはじまる…
感想・まとめ
今回は5大幹部完結編ということなのですが、ちょっとあっさりというか、それでいて設定もモヤモヤが残る回でした。
地獄大使がなんで首領にあんな見限れ方をしたのかちょっとわかるようなシーンがあったのは前作を見ている視聴者としては「あ~そういうとこあるよね」とほんのり納得してしまう内容で面白かったです。
しかし、5大幹部がアジトの崩壊ぐらいであっさり全滅してしまうのには少し残念というか、その辺の再生怪人とは違うんだぞというところを見せてほしかったですね。
ただ1つ5大幹部の変わらず凄いところはどんなに理不尽でも地獄大使のような見限られかたをしても首領に対する忠誠心だけはかわらないんですよね。
言い方悪いかもしれないですが、ここまで無条件に忠誠心が高いともう宗教ですね。
なんかよくわからないけど尊敬・信仰する感じ。
確かに首領のやることなすこと常識外れで規模が大きい。
大きなプロジェクトを任されてワクワクするように、悪いことでも規模が大きくなるほど良くも悪くも人々の心を惹きつけしまうのかもしれませんね。
私の願望を話すなら今回に求めることはV3が手に負えないほど5大幹部が大暴れ、絶望の淵に立たされたV3の前にダブルライダーが登場するというベターなシーンが見たかったですね。
ダブルライダーが見たいというよりは、ダブルライダーが登場しないと収拾がつかないほど5大幹部が悪逆の限りを尽くす場面が見たかった。
なんか今回は5人の最高幹部がいるのに絶望感があまりなかったんですよね…スパイス不足?
今回判明したこと
・デストロンはV3でも破壊できないほどの強化ガラス「ペトンガラス」を開発する
・だがV3がV3キックを強化したことでペトンガラスの強度を超える威力のV3キックが放てるようになる
・地獄大使は他の大幹部と比べてそそっかしい(ゾル大佐談)
・ドクトル・G並びにショッカー・ゲルショッカー大幹部は死んだ?